第478話 牙の門番戦
クレナとハクをS級ダンジョンに置いて10日が過ぎた。
目的は牙の門番と戦うためのレベル上げのためだ。
光竜となったハクはレベルが80でカンストしてしまった。
白竜のころからレベルアップの必要経験値がエクストラモードと同じであったりと、ハクのレベルアップは人と違うようだ。
クレナはレベル90に上がった。
【名 前】クレナ
【年 齢】16
【職 業】竜騎士
【加 護】調停神(中)
【レベル】90
【体 力】7543+4800(真竜牙)+12000(真豪傑)
【魔 力】4418+2400+12000
【攻撃力】10138+4800+12000
【耐久力】6816+4800+12000
【素早さ】7171+4800+12000
【知 力】4406+2400+6000
【幸 運】4830+2400+12000
【スキル】竜騎士〈6〉、真騎竜〈6〉、真竜剣〈6〉、真竜破撃〈6〉、真竜炎斬〈6〉、真竜牙〈2〉、真斬撃〈7〉、真鳳凰破〈7〉、真快癒剣〈7〉、真覇王剣〈7〉、真豪傑〈2〉、限界突破〈4〉、超突撃(限)〈3〉、剣術〈7〉
【経験値】 約200億/6000億
・スキルレベル
【竜騎士】6
【真騎竜】6
【真竜剣】6
【真竜破撃】6
【真竜炎斬】6
【真斬撃】7
【真鳳凰破】7
【真快癒剣】7
【真覇王剣】7
【限界突破】4
【超突撃(限)】3
・スキル経験値
【真騎竜】約100万/1000万
【真竜剣】約200万/1000万
【真竜破撃】約100万/1000万
【真斬撃】約2000万/1億
【真鳳凰破】約420万/1億
【真快癒剣】約600万/1億
【真覇王剣】約750万/1億
【限界突破】約800万/1億
【超突撃(限)】約20万/100万
【名 前】ハク
【種 族】光竜
【形 態】幼体
【ランク】B
【レベル】80
【体 力】4945+8000(竜鱗)
【魔 力】4895
【攻撃力】7270+8000(竜鱗)
【耐久力】4945
【素早さ】7270+8000(竜鱗)
【知 力】3565
【幸 運】3610
【特 技】煌めく息、火炎を吐く、かみ砕く、切り裂く、竜鱗〈4〉、火耐性〈2〉、氷耐性〈2〉、毒耐性〈2〉、物理耐性〈2〉
クレナは牙の門番戦に集中してもらうために、牙の門を越えたところからスキル上げに専念してもらっていた。
装備もクールタイムが半減したり、最大魔力が上がるものを装備してもらった。
職業レベルを上げ、スキル「真竜牙」をレベル2にすることが目的だ。
お陰で素のステータスで攻撃力が3万近くとなった。
ハクのステータスの伸びも「竜鱗」や「竜爪」の特技も優秀だ。
その辺のノーマルモードにはないステータスをたたき出している。
ランクでいうとBランクとあるがはっきりと言ってSランクに相当する。
レベル80にカンストさせるまでに3300億の経験値を要した。
必要経験値を考えたらこんなものだろう。
今回10日間あったわけだが、クレナとハクのレベルを上げ、クレナのスキルを鍛えることが目的だ。
狩場はアイアンゴーレムだが、召喚獣も手伝わせたら5人もいらない。
スキル上げのドゴラとシアを除いて、牙の門の各階層で装備品を集めることにした。
S級ダンジョンの最下層でも手に入らない装備品が欲しい。
【祈りの首輪】1個
・体力3000
・耐久力3000
【剛毅の腕輪】2個
・攻撃力5000
・耐久力5000
・物理攻撃ダメージ10パーセント
【俊足の足輪】2個
・転移
・素早さ5000
・回避率20パーセント
武器は2階層で手に入った。
【祈りの杖】
・体力10000
・魔力10000
・回復量50パーセント
【諸刃の斧】
・アダマンタイト製
・攻撃力15000
・耐久力5000低下
・物理攻撃ダメージ20パーセント
【天魔の弓】
・オリハルコン製
・攻撃力20000
・命中率50パーセント
・魔力消費1000
3階層の武器(攻略中も含む)
・オリハルコン製の武器10本
・アダマンタイト製の武器3000本
・ヒヒイロカネ製の武器18000本
前世の血をたぎらせ、トレジャーハンターになったアレンが全力で果てしなく広い空間を10日間調べた結果だ。
アレン軍で剣、槍、斧が必要な職業には全員アダマンタイト製の武器が行き渡る予定だ。
ヒヒイロカネ製の武器は勇者軍へも配布予定だ。
武器の大きさや握りなど本人のサイズ感に調整するのは、S級ダンジョンの街内にあるいくつもの武器屋や鍛冶工房へお願いしている。
他の街に比べても、S級ダンジョンの鍛冶職人は腕や才能があるドワーフが多い。
しかし、数が数だけにパンク状態だ。
装飾品の中で、とうとう足輪が手に入った。
これは修羅王バスクが装備しており、ロゼッタがエクストラスキル「強奪手」で奪った物と同じ品だ。
武器の中で、天魔の弓はフォルマールに装備してもらう。
矢はいらないのだが、1本あたり魔力消費1000消費する。
スキルも使用すれば、その分魔力を消費する。
しかし、S級ダンジョン最下層のゴーレムたちにもガンガンダメージを与えるようになったのは大きい。
武器も防具も一級品物が手に入った。
「こんなものかしら」
「おお、いい感じだ」
セシルはクレナが装備するのを手伝ってあげている。
『……』
仲間たちがワイワイとクレナの装備を整えるのを、メガデスは無言で見つめている。
【クレナのアクセサリ】
・指輪①:攻撃力5000
・指輪②:攻撃力5000
・腕輪①:攻撃力5000、耐久力5000、物理攻撃ダメージ10パーセント
・腕輪②:攻撃力5000、耐久力5000、物理攻撃ダメージ10パーセント
・首飾り:攻撃力3000
・耳飾り①:物理攻撃ダメージ10パーセント、体力2000、攻撃力2000
・耳飾り②:物理攻撃ダメージ10パーセント、体力2000、攻撃力2000
・足輪①:転移、素早さ5000、回避率20パーセント
・足輪②:転移、素早さ5000、回避率20パーセント
【クレナの武器・防具】
・オリハルコンの大剣:攻撃力12000
・アダマンタイトの鎧:耐久力6000
「よし! 装備できた!!」
クレナの装備が整った。
(ドゴラが霞んで見えるほど強くなったな。オリハルコンの鎧は間に合わなかったな。できれば、装備させたかったが)
ジャガイモ顔のドゴラを思い出す。
オリハルコンの武器が今回10本も手に入った。
今回の門番戦に備えて、クレナのために武器を名工ハバラクに叩き直してもらって鎧に変える作戦であった。
武器のオリハルコンを竜目岩などで造込してもらう必要もあるのだが、これも同時並行でお願いしている。
『準備できたようだね』
「うん、行ってくる!!」
メガデスの言葉に返事をしたクレナは、ハクと共に門番のいる扉の先へ移動していく。
「アレン、どうだろ。勝てるかしら」
「メガデスの言葉が本当なら一瞬だと思うぞ」
セシルの言葉にアレンが即答する。
クレナは装備品も含めて強くなりすぎたのかもしれない。
扉を抜けた先には門番である1体の竜がいた。
『ほう、怖気づいていたと思ったが、中々勇気があるではないか。我は、この階層の門番である古代竜ロードメルクよ』
待っていたぞと体を起こすと100メートルは超える。
伝説の古代竜とあってランクは紛れもないSランクだろう。
「竜騎士クレナ!」
「ハク!!」
前回は名乗り返せなかったので、名乗ったら名乗り返そうとクレナとハクは決めていた。
『ほう、行くぞ!!』
一切怯えのないハクとクレナに対して、ロードメルクはクレナを狙う。
巨大なかぎ爪のある凶悪な前足がクレナの頭上に迫る。
「むん!!」
スキル「真斬撃」でクレナはロードメルクの一撃に合わせる。
真斬撃は斬撃のころから、最も使い勝手が良いスキルだ。
『ぬぐ!? こ、これでも食らうがよい』
オリハルコンの大剣はロードメルクの指を2本叩き切る。
圧倒的な攻撃力に達したクレナの攻撃に、ロードメルクが力負けをした。
鮮血が飛び散る中、ロードメルクは接近戦はまずいと判断した。
翼を広げ、上空に飛び上がった。
この門番戦の空間も、上空はかなり高く設定されている。
遥か上空に上がり、光弾のようなブレスがクレナたちを襲う。
「ハク、いくよ!」
『ウン、ノッテ!!』
ハクの頭にクレナが乗ると、ハクは翼を広げ上空に上がっていく。
飛び立つ時はクレナがハクを守るようにロードメルクの光弾を切り裂き、弾いていく。
十分上昇したら、ハクが特技「煌めく息」を使いロードメルクが吐く光弾を防ぐ。
これはクレナの攻撃態勢を整えるためにクレナとハクで決めた作戦だ。
「限界突破!!」
クレナがレベル4に達した限界突破を発動する。
これはクレナの全ステータスがさらに12000上昇する。
この限界突破は、レベルが1上がるたびに全ステータスが3000上がるという驚異の能力となっている。
『ガルアアアアア!!』
ハクが吠える中、高さも追いつき、準備が整ったクレナが上段から剣を振るう。
「覇王剣!!」
『ガハ!?』
ロードメルクの硬い鱗をクレナは簡単に裂いていく。
威力は完全にオーバーキルだったようだ。
袈裟懸けに切り落とされたロードメルクは大量の血をまき散らしながら、2つの塊となって床に落ちた。
パア
アクリル板のような不思議パワーで遮られた門の中に、アレンたちが入れるようになった。
観戦していたアレンたちがクレナたちの元に寄り、お疲れと労う。
お互い攻防のタイミングを変えながら、良い戦いだったと思う。
『こんなに強い竜騎士は初めてだよ』
『マンマ、ツヨイ!!』
クレナの事を褒められて、ハクは嬉しそうだ。
本来であれば、もっと苦労するし、主力になるのは乗り手よりも挑戦者である竜だとメガデスは言う。
(たしかに2万のステータスのハクの方が本来強いのかもしれないな)
過去の挑戦者も、エクストラモードの乗り手は少ないのかもしれない。
レベルも高いうえに、スキルも上がっている。
S級ダンジョン、プロスティア帝国、そして牙の門など、アレンたちは装備品を集めてきた。
その結果、完封と言っていいほどの実力差で圧勝であった。
『さて、回復にもう少しかかりそうだ。先に転職を済ませちゃおう。じゃ、ほほい』
勝利でじゃれつくクレナとハクに転職させるとメガデスは言う。
いつもの良く分からない掛け声と共に、光り輝くクレナとハクが魔法陣に包まれた。
アレンは魔導書で確認すると、クレナはレベル1の竜騎将になっていた。
ハクは幼体のままだが、ランクAでレベル1の古代竜になっていた。
まだまだ強くなるクレナとハクだ。
『ぬ、ぬう。我は負けたのか』
傷が治ったロードメルクが起き上がる。
クレナの目の前に竜の牙をあしらった、牙の証が浮いている。
「やった!!」
『次で最後の鱗の門だね。まあ、頑張ってね』
「ありがとうございます。じゃあ、皆、門の攻略に向かうぞ!」
アレンは当たり前のように次の門への攻略を宣言する。
「まあ、そうなるわね」
今回も前回同様に一瞬で戦いが終わったため、セシルはアレンの行動が予測できたようだ。
こうしてアレンたちは牙の門番を倒し、最後の試しの門へ向かうのであった。





