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【アニメ化】ヘルモード ~やり込み好きのゲーマーは廃設定の異世界で無双する~【2026年1月放送】  作者: ハム男
第4章 ローゼンヘイム侵攻編 精霊王と祈りの巫女

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第193話 指揮化

 女王や将軍と、今後の話をした。


 北部からやってくる300万の予備部隊の魔王軍については、エルフ軍を中心に戦ってもらう。


 アレン達は海洋を南進する100万の魔王軍と戦う予定だ。


 前回ティアモの街で100万の魔王軍の軍勢と戦った時、3日間で40万体の魔獣しか倒せなかった。今回は完全な魔獣の殲滅を考えている。


 侵攻予定のネストの街は港町なので、海からの往来は容易い構造になっている。

 もし数万から数十万もの魔王軍の軍勢が港内から街に侵入しようものなら、大惨事を招くことになる。確実に殲滅する必要がある。


 精霊王に聞こうかなと思っていた解放者については、精霊王がキラキラし始めたため聞けなかった。精霊神になろうとしている精霊王を叩き起こしてまで聞こうと思わないので、今度目が覚めた時にでも聞こうと思う。


 会議を早々に終えたアレンは仲間達とともに、ティアモの街とラポルカ要塞の間の地点に移動した。


 少し先には魔王軍の残党がいる。

 

 ラポルカ要塞以南の地には魔王軍が数万単位の軍勢となって点在している。

 残党と言うには十分すぎる魔王軍の戦力であるが、今回は指揮化スキルの分析のために活用する。


「どんなスキルかしらね」


「ああ。どうだろうな。高速召喚以上に使えるスキルなのは間違いないだろうけどな」


 ノーマルモードはレベル60、スキルレベル6で成長限界に達する。


 アレンは召喚レベル7になったときにノーマルモードの限界を超えた。

 その時手に入ったスキルが「高速召喚」と「指揮化」であった。


 高速召喚は覚えたと同時に使用可能であった。

 しかし、「指揮化」はレベル65になるまで使うことが出来なかった。

 魔族との戦いでようやくレベル65になり封印が解除された。

 封印を解くために経験値を稼ぎ続けていると、ローゼンヘイムに攻めてきた300万体からなる魔王軍の軍勢が半減していた。

 どれだけの魔獣を狩らなければいけないのかという話であった。


 封印されたスキル使用の解除に、レベルであったり、スキルレベル、ステータスの上限などいくつかの条件が関係することはよくあることだ。

 今回のレベルによる制限はアレンの中でそんなものだと納得している。


 そして、入手条件の厳しいスキルほど有用なこともアレンは知っている。


 【名 前】 アレン

 【年 齢】 14

 【職 業】 召喚士

 【レベル】 65

 【体 力】 1765

 【魔 力】 2780+1000(指輪)

 【攻撃力】  976

 【耐久力】  976+1300

 【素早さ】 1819+560

 【知 力】 2790+1860

 【幸 運】 1819


 【スキル】 召喚〈7〉、生成〈7〉、合成〈7〉、強化〈7〉、覚醒〈7〉、拡張〈6〉、収納、共有、高速召喚、指揮化、削除、剣術〈3〉、投擲〈3〉

 【経験値】 9,089,285/200億


・スキルレベル

 【召 喚】 7

 【生 成】 7

 【合 成】 7

 【強 化】 7

 【覚 醒】 7


・スキル経験値

 【生 成】 7,833,218/10億

 【合 成】 7,756,875/10億

 【強 化】 271,264,760/10億

 【覚 醒】 12,765,800/10億


・取得可能召喚獣

 【 虫 】 BCDEFGH

 【 獣 】 BCDEFGH

 【 鳥 】 BCDEFG

 【 草 】 BCDEF

 【 石 】 BCDE

 【 魚 】 BCD

 【 霊 】 BC

 【 竜 】 B


・ホルダー

 【 虫 】 

 【 獣 】 

 【 鳥 】 E6枚、B5枚

 【 草 】 

 【 石 】 

 【 魚 】 

 【 霊 】 B13枚

 【 竜 】 


 指輪は魔力+1000と魔力回復リングを装備


 現在、魔王軍と交戦前のため、アレンのカードのホルダーはガラガラだ。


(こうしてみると、勇者と戦ったのは4ヵ月ほど前か。それからレベルが10上がったのか。魔力回復リングと戦争でスキル経験値は3億ほど稼いだのか。まだまだ先は遠いな)


 魔導書を見て自らの成長を確認する。

 アレンは変化が無くても毎日朝昼晩ステータスを確認している。


 ずっとステータスは同じ数値が上がり続けた。

 しかし、レベル61に達したときに今までのステータス上昇値の2倍上がるようになった。

 ノーマルモードを超えたからかなと思う。


 魔力回復リングのお陰で、冒険者ギルドで魔石を購入しなくてもスキル経験値を稼げるようになった。当然、少しでもスキル経験値を稼ぐため、魔石の購入は止めていない。


 強化を優先してスキル経験値を稼ぐことも変更していない。


 強化スキルは召喚レベルに関係なく使え、恩恵がとても大きい。

 覚醒スキルを上げても、Aランクの召喚獣を召喚できないので後回しだ。なお、ローゼンヘイムにやって来て20日ほど、天の恵みを使うために覚醒スキルを使う機会がとても増えてしまった。1日2000個の天の恵みを生成している。


(ふむ、封印を解いてもスキル経験値不要なのか。と言うことは、指揮化はスキル経験値不要で効果が一定のスキルだな。魔力消費もしないとみて良いのか)


 スキル発動前にスキルの効果を予想する。

 共有や収納などスキル経験値が不要のスキルは、魔力を消費せず効果も一定だ。


「じゃあ、ホークに使ってみるか」


 とりあえず鳥Eの召喚獣で試してみる。


「うん」


 後ろに乗っているセシルが返事する。

 アレンは鳥Eの召喚獣を側に呼んで、指揮化を発動する。


「あれ? 発動しない?」


「え?」


 鳥Eの召喚獣には一切変化がない。もしかして、目には見えない効果なのかと思いながらも、魔導書を確認する。困ったときは、魔導書の表紙に何らかのログが流れることが多いので、それを元に確認する。


『Eランクの召喚獣には発動できません。指揮化スキルはBランク以上の召喚獣専用スキルです』


「何だ? Bランクにしか使えないってさ」


「へ~。本当だわ」


 安全ベルトもない地上数百メートルの上で、セシルがアレンの肩を掴んで魔導書を覗き込む。危ないなと思いながらも、今なら2人で落ちたとしても、セシルを抱きかかえて高速召喚で耐久力を上げれば、足が折れず無事で済むかなと考える。


「ん~、じゃあ、ドラドラ出て来い」


『おう、アレン殿。どうされたか?』


「今から指揮化スキルを使うからね」


『ほう?』


 まだ、魔獣の軍勢と距離があるので反応されないだろうと思い、竜Bの召喚獣を出す。

 指揮化スキルを発動してみる。


「どう? ってうは!!!」


「き、きゃああああ!!!」


『お? おおおおお!! ち、力が湧いてくるぞ!! 我は『将』になったのか!!!』


 目の前の衝撃に、スキル発動した効果を確認する間もなくアレンとセシルが絶叫してしまう。それは他の鳥Bの召喚獣に乗っている他の仲間達も同様だ。


 体長10メートルに達する竜Bの召喚獣の大きさが、指揮化スキルを発動すると2倍になった。体の筋肉がさらにごつごつになり、頭の角も牙も大きくなり、より一層狂暴に見える。


(え? 『将』になった? おお! 魔導書に新たなページが追加されているぞ)


 アレンは驚きながらも、魔導書に新たに追加されたページを確認する。すると追加されたページには指揮化を使った竜Bの召喚獣の新たなステータスが追加されていた。


 【種 類】 竜

 【階 級】 将軍

 【ランク】 B

 【名 前】 ドラドラ

 【体 力】 5600

 【魔 力】 2000

 【攻撃力】 6000

 【耐久力】 5800

 【素早さ】 6000

 【知 力】 3600

 【幸 運】 3200

 【加 護】 攻撃力100、素早さ100、ブレス耐性強

 【特 技】 兵化、火を吐く

 【覚 醒】 怒りの業火


「おお、全ステータスが倍になっている。これならAランクの中でも最上位に匹敵するぞ。って、ん? 『兵化』って特技が増えているぞ」


 アレンは魔導書を見ながら、ステータス欄の特技に『兵化』という特技が追加されていることに気付く。


「ドラドラ、兵化ってスキルが追加されているぞ。何だこれ?」


『ん? 恐らくこれは』


 竜Bの召喚獣はこれが何だか本能的に分かったようだ。

 アレンに向かって、同じ系統の召喚獣を兵化できると伝えた。


「そうなのか、とりあえず、もう一体ドラドラを出すから、使ってみてくれ」


『あい分かった』


 アレンが竜Bの召喚獣を出し、そして指揮化した竜Bの召喚獣に兵化の特技を使わせてみる。


「おお、でかくなった!」


「すごいわ!」


 兵化した竜Bにも目で見てわかる変化が起きる。

 竜Bの召喚獣は、兵化の特技によって1.5倍の大きさになった。

 魔導書を見るとさらに『兵化』を使い変化した竜Bの召喚獣のステータスが追加されている。


 【種 類】 竜

 【階 級】 兵隊

 【ランク】 B

 【名 前】 ドラドラ

 【体 力】 4200

 【魔 力】 1500

 【攻撃力】 4500

 【耐久力】 4350

 【素早さ】 4500

 【知 力】 2700

 【幸 運】 2400

 【加 護】 攻撃力100、素早さ100、ブレス耐性強

 【特 技】 火を吐く

 【覚 醒】 怒りの業火


(兵化するとステータスが1.5倍になるのか。なるほど、指揮化っていうのは召喚獣を指揮官状態にして、兵隊を作れるようにするスキルってことなのか?)


 何となくスキルの全容が見えてきた。


「これはかなり使えるスキルみたいだな。もう少し検証を進めるぞ」


「そうみたいね。分かったわ」


 アレンは指揮化スキルのさらなる分析を進めるのであった。


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ヘルモード12巻
発売日:2025年10月16日
ISBN:978-4803021981

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― 新着の感想 ―
[一言] え、指揮化ってB専なんですか?
[一言] クールタイムありそうかな?高速召喚指揮化して兵化ができるとヤバイっすよね
[一言] 開放→扉などを往来可能とする 解放→束縛を断ち切り自由とする コレ、アレン勘違いしてるんじゃ... 召喚を極めると神すら呼べるとか 別次元への扉を構築できるとか そういう規格外なのを魔王は…
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