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求めていた、答え

お久しぶりです。

遅くなりすぎてほんとすみません………

よろしくお願いします!





あの茶番?から7年。

私は悠々自適に実家で暮らしていた。

ここは王都から少し離れているけれど、シェレル様がなんだか頑張っているという話はよく耳にした。


「フィー?どうしたの」

「お兄様。なんでもないわ」

「あら?フィーちゃん 私とお茶しましょう?そこの男は放っておいて」


今、お兄様は当主になっていて、とても綺麗な奥さんを迎えた。

なのに私には甘いまで、その奥さんであるアメリアさんも私を甘やかしてくれて、流されてずっと家に居座ってしまっている。

私ももう24歳。そろそろ結婚しないと歳的にもやばいとは思っているのに、7年前からずっと私には見合い話は1つもきていない。

お兄様に1度「私、結婚した方がいいよね?」と聞いたら笑顔で「フィーは俺とアメリアが認めた人としか結婚させないし、ずっと結婚しないでこのままここにいていいんだよ?いや、ずっとここにいて」と言われてしまった為、以降結婚については聞けないし、動けないでいる。


「そういえば、シェレル様も結婚もしてないどころか婚約者さえいなかったわよね?」


あれ?私、婚約者じゃないよね?婚約者だったら7年間も放置なんてされないよね?

……この言い方だと、私がシェレル様を待ってるみたいね。言葉って難しいわ。









この日も普通に自室で寝たはずだった。

ただ、なんか体が重いなと思い目を開いただけだった。

なのに、


なぜ、私の目の前に青色が広がっているのかしら。


「あれ?フィーア 起きたの?」


なぜ、目の前にシェレル様がいるのかしら?


「あ…え?シェレル…様?なぜ、ここに?ここは私の自室ですわよね?」


「うん。久しぶりだね。フィーア。会いたかったよ。ここはフィーアの自室であってるよ」


シェレル様はニコニコしながらここは私の自室だと言う。


「なぜ、ここに?」


「ん?なぜって……。迎えにきたんだよ フィーアを。やっと許が出たからね」


迎え?許?

なんのこと?


「あー。久しぶりのフィーアだ。可愛い。やばい 頭おかしくなりそう。もう、既成事実作っちゃおうかなぁ……まぁ、未婚の男女が同じ部屋で2人ってだけでも既に既成事実にはなってるんだけどさぁ」


「それじゃあもう足りないよね」


既成事実?

……足りないとは何が?


「好きだよ。フィーア 大好き。愛してる。ずっと待っててくれたって事は、期待していいんだよね?ねぇ、フィーア。僕の気持ちを受け入れて?もう、我慢できない。狂いそうなんだよ」


「え。いや、あの……シェレル様?」


「あぁ、名前 覚えていてくれたんだね?じゃあ、もう僕はフィーアにとってどうでも良い存在じゃあなくなったんだ。嬉しいなぁ」


シェレル様は妖しく目を光らせて私を見下ろしている。

……見下ろして?

あぁ、私 シェレル様に押し倒されて……え。


「あ、あの!シェレル様?ちょと……退いていただけると」


「やだよ。なんで?フィーアと離れたくないし、今、凄く繋がりたいのに。なんで離れないといけないの?」


「つなっ!?いや、でもあの」


繋がるって何!?


「ねぇ、フィーア。僕を好きっていって?愛してるっていって?お願い。僕を受け入れて」


シェレル様は、なんで、そんなに、私を求めるの?なんで、そんなに私を好きなの?

なんで……。


「なんで、今更、迎えになんてくるの?なんで、7年間もずっときてくれなかったの?

なんで、婚約してからずっと、毎日会っていたのに、好きだとも、隣にもいてくれなかったのに。なんで、今更、そんなこというの?」


矛盾してる。

わかってた。これだと、私の今までの行動や考えとは真逆だ。でも。

もうわかってる。

なんで、今、シェレル様をみて、キラキラに当てられて気分が悪くならないのかも。

7年間も結局何もせずにずっと家にいたのかも。しようとすればできたのだ。結婚だって、この家から出ることだって。


ずっと寂しかったんだ。


気持ちを隠すような殿下のキラキラした笑顔も。

毎日顔を合わせるのに、交わされない会話も。

毎日対面に座ることも。


一度も、手すら繋がなかった事も。


気付いたら涙が溢れていた。


いやだ。認めたくない。

この気持ちも全部。

じゃないと、今までの私を否定してしまう。


「フィーア?なんで、なんで泣いてるの?

………ごめん。フィーア。そんなつもりじゃなかったんだ。ただ、ずっと」


「緊張してて………」


緊張?

え、何。

びっくりして涙も止まってしまった。


「……え、緊張って…?」


「いや、あの……。幼少期の頃の僕は忘れて欲しい……。いや、7年前もか」


シェレル様は顔を真っ赤にして私を見ていた。

なぜ真っ赤?


「なぜ、忘れて欲しいのですか?」


「だって、……緊張しすぎて、フィーアを前にして喋れなかった自分も、嫌われたくなくて、触れることができなかった自分も、フィーアに嫉妬してほしくてやらかした7年前も。全部忘れて欲しい黒歴史すぎるから」


「緊張のしすぎで喋れなかった?

そんな、そんな事の為に私は…え」


………なんてくだらないのかしら。

数分前に気付いた私の気持ちの居場所がなくなった気分ね。


「………忘れませんわよ?絶対に忘れません。だから、これから私の側で、婚約してからずっと感じていた寂しさを埋めてくれませんか?」


せっかく気づいたんですから。


「あなたを受け入れますから、あなたも私を受け入れてください」


先程よりも真っ赤になったシェレル様をみて愛しいと思う程にはまぁ、


「多分。私も好きですから」


多分、ね。



後半部分はずっとシェレルに押し倒されて会話をしているフィーアさんですね。

……これでよかったのか分からずに描き続けた私ですはい。

途中「何いってんだお前」ってなりながら……。



本編はあと2話で終わります。

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