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First Novel  作者: GARAM
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最終話

なっ…誰もが息を呑んだ…




カイルは自らを抑え縛り付けていた幾つもの鎖をまるで麺類を断ち切るかの如く軽々と粉砕した




とっさに死刑台の周りにいたknightがカイルを亡き者にせんと走り寄るが結局カイルに武器を与えるだけになってしまった




唸り声を上げ始めたカイルをレムはただ観ることしか出来なかったが不意に近くの十字架から押し殺した見下すような笑い声が聴こえた




声の主はゼウスだった。レムはゼウスの笑い声が腹立たしく睨み付けた




ゼウス『おっと失礼。そんなに睨む事もないでしょう?どの道私も貴方も死ぬのですから』




なに?と顔をしかめるレムを見てゼウスは尚も笑みを浮かべながら話を続けた




ゼウス『昔話をしてあげましょう…我が国は知っての通り物資に乏しい

数十年前とある計画が持ち上げられました

食料を必要としない電気で動く人造人間製作プロジェクトです

まぁ、しかしなかなか成果は上がりませんでしたね。1から人を造る、と言うのは予想以上に困難なんですよ

そこで兵の質を上げよう、と言うことになりました

まず一番最初な造られたのが呪歌です

魔力を込めた唄を耳を通して脳に直接ダメージを与え、命令を下すと言うシステムです

が元の筋肉が増幅するわけではないので当時大して成果を上げれませんでした

そこで次は不老不死です

人の寿命を延ばす為にはやはり人を使うしかない…そこで産まれたばかりの赤ん坊の生命力を他人に与える方法を極秘に研究…そして完成しました

まぁ私とアフロディーテしか不老不死を与えていませんがね

そして今までの知識を総動員し、とある究極の研究を行いました

人の能力自体を大幅に上げる研究です

我が国で、いや、世界一強くそれに担う知識をも持ち合わせるケルベロス

そのケルベロスと人を融合させようとしました

そしてとある研究所にて二十もの受精卵にケルベロスの遺伝子が組み込まれました

その内十七個は産まれる事なく死滅

生き残った受精卵は成長し、遂に孵化しました

が体が出来上がっていなかったのでしょう…三人とも生命維持装置がなければ生きることさえままならなかったのです

そんなある日…その研究所付近で戦争が勃発

研究所は綺麗さっぱり焼け落ちました

しかし焼け落ちた研究所から見つかった幼児の遺骨は一つ、他の二つは見つかりませんでした

探し回った結果、一つの遺骨はイニアとの国境近くにありましたがもう一つがどうしても見つからなかったんですよ…

が…やっと見つけましたよ…くっくっく…今…ね…』




レムの顔が死人のように青ざめ顔からは滝のように汗が流れ出ていた




ケルベロスとは百年生き延びた魔犬の総称でたった一頭で大地震並みの災害をもたらすと言われていた




だが凶暴性は無くこちらからテリトリーに入ったり攻撃したりと余計な事をしない限りは何もしては来ない




が一度暴走すると眼が紅く充血し、全てを破壊し尽くす魔獣だ




カイルの眼も紅く充血し、先程から体が変異していた




兎に角逃げねば!そう思い立ったレムは足早にその場を去った




くっくっく…逃げても無駄ですよ…ケルベロスの嗅覚を舐めすぎです…ゼウスは一人呟いた




レムが処刑場を去って数分後…遂にカイルが動き出した




しかしその表情はとても暴走しているようではなく精一杯抑えて苦しんでいる表情だった




カイルは皆を束縛している鎖を断ち切ると逃げろ…とだけ呟いた




嫌です。シンが断固拒否!と言わんばかりの顔でカイルを視た




カイル『隊長命令だ…とにかく逃げろ!』




ここにいたら…お前達まで巻き込んでしまうかもしれないんだ…ほっておいてくれ…




カヤル『そんな腐った隊長命令なんて聞けませんねぇ』




レナ『大体…隊長一人で足止めなんて無理でしょ?』




白夜『貴方は私の私達の命の、いや…命だけじゃない。闇から救ってくれた恩人だ』




刹毅『そんな恩人をみすみす見殺しにする程、腐っていませんよ』




皆笑顔でそう言い放った。カイルは少し驚いた顔をしたがすぐに苦笑した




カイル『馬鹿だな…まっそんな奴も嫌いじゃないか…勝手にしろ…だが一つだけ約束しろよな…絶対に死ぬな…少なくとも俺より先には』




カイルは笑顔でそう言い放ち。そして皆もそれに笑顔で頷いた




カイル『レイ!サヤをリンを頼んだぞ?』




レイは小さな声で…はい…と呟いた




幼いリンやレイでも父や父の周りの人間がどうなるかはわかっているらしくどちらも泣きそうになるのをこらえ作り笑をしていた




カイル『サヤ、レイ、リン…早く逃げるんだ…大丈夫…家族なんだからいつでもどこでも…一緒だよ…愛してる…じゃぁな』




カイルはそう言い終えるときびすを返し、もうサヤ達を見る事はなかった




いや…見る必要はないんだ…また逢えるから…来世になるかもしれないし人間同士じゃないかもしれない…でも…逢えるから…




サヤ達が帝都を脱出して少し経った…軍の出陣の支度が整ったらしく遂に追っ手がきた




その数三千とこれまた十一人に半端にならない数だな




シン『隊長?御家族…追ってもいいんですよ?』




シンはカイルならなんて言うか分かってはいるものの聞かずにはいれなかった




カイル『アホ言え今追ったらせっかくカッコ良く別れたのが台無しではないか。大体逃げたらサヤにまたど突き回されるだろ?追う必要はないさ!また逢えるからな…っと、敵さん到着だな…みんな約束守れてねぇよな?ぜってぇ俺より先にくたばんなよ!』




みんな『了解!!』





つくづく思うよ…俺、みんなに逢えてよかった…カルロスも言ってたな…全ての物事には訳があるって、マイナスになる物事なんてありはしないって…




来世でもそのまた来世でも…




みんなに逢いたいな…




First Novel 完

えとゴメンなさい(;_;)

後半超グダグダです(T_T)

何とか次回作で立て直そうと色々伏線置いてあるんで次回作ではそれを入れつつもっと考えて考えて作っていきたいと思います(>_<)

今まで読んで頂き有り難う御座いましたm(_ _)m

出来れば次回作も宜しく御願いします(^-^)ノ~~

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