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First Novel  作者: GARAM
12/37

第十話

一騒動あったがカイル達は無事帝都に着いた




朝日が登り始めているが一日中帝都は賑わっている




そして四人は帝宮にいる帝王レムの元へ向かった



レム『カイル!帰ったのか…どうだ、ん?ジンはどうした?』




カイル『knightの第一部隊は全てスパイで、敵に全てが筒抜け…計略により傷付いたレナを守りジンは殉職しました』




帝王の間が騒然とした




レムは少しの間頭を抱えていたが




レム『そうか…ご苦労だった。代わりはこちらで用意しておく…下がれ』




代わり?…レム様は何を考えて居られるのだ?…




頭を下げカイルはレムを睨み付けているレナと唖然としている二人を連れ一件の飲み屋に来た




特別に個室に貸してもらい四人は一息つく




レナ『レム様は何をお考えに…人を…私達をどう考えて…』




レナは感情の高ぶりにより涙を流し始めた




カヤルは目の前にあった酒を全て飲み干し




カヤル『はぁ…レム様にとって俺達はただの駒でしかないのさ。潰れたら、負けたら次の駒で攻める。普通だろ?確かにジンが死んだのは正直ツラいが…assassinになったときからいつ死んでもおかしくなかったろ?』




確かに…カヤルの言うことは理にかなっている正論だ




レナ『それくらいわかってるよ!!』




レナは机を叩き部屋を出た…




そう…レナもそれはわかっている…




でも…わかっていても人の心は割り切れるもんじゃない…




カヤルもレナがそうなっていることもわかっている…




ただ…かけるべき同情とかけないべき同情があると思ったから…




突き放さなくちゃならない時だと思ったからカヤルは突き放した




カイルは全てを察し




カイル『嫌われ役…買って出てもらって…悪いな…』




いえ…カヤルはそう言いながら酒をコップに入れ始めた




カイルはレナを追い部屋を出たがレナは探す必要はなかった




何故なら部屋のすぐ近くで泣き崩れていたから…




カイルは頭を掻きレナになんて言えばいいか考えた




が考えている途中でレナに発見された




レナ『隊長…私は…ジンが死んだのは…私のせい…ジンは誰にでも優しかった…私と違って人望や人徳に秀でていた…私より』




カイル『ジンはジン…レナはレナ…だろ?何故他人と比べる必要がある?』




カイルは真剣な…少し怒った視線で、口調で問いかけた




レナ『…比べたくもなりますよ…実際…彼は私より全てに置いて秀でていた…』




レナは俯きそう言った




カイル『はぁ…俺の父を知っているか?』




レナは急な問いかけに唖然としたがすぐに




レナ『知らない人はいないでしょう?』




カイルは少し笑いながらまぁそれもそうか…と言った




カイルの父の名はカルロスと言ってすでに亡くなっている




knightの一番隊隊長だったがassassinにもpriertにもなれる人物だった




誰もが彼のようになりたいと思っていた




カイル『父が…俺がまだ小さかった頃…一人の子供を連れてきた…身なりはボロボロ…それが…ジンだった』




レナは急な事に驚きを隠せなかった




カイル『ジンはな…昔…とある富豪の一人っ子だったんだ…




富豪っていってもやりたい放題やる富豪じゃなくてな…




生活は一般人と変わりなかった…収入の半分以上孤児や老人の為に使ってた…




ジンはそれが自慢だったって言ってた…




けど…ジンの家族は皆死んだ…いや…殺された




金欲しさにジンの住んでいた村を襲ってきた輩の手によって…




ジンは家族に救われなんとか逃げ出せた…




けど…ジンは一人になった…村人は全滅だったからな…




ジンはその後人売りに拾われ親の形見の純金製のブローチとかも全部奪われて帝都のとある宿屋に買われた…




雑用として…な…




ジンがさ…よく敵を見逃すだろ?…あれでさ怒った時…ジンが言ってた…




僕がみんなに優しくするのは孤独の辛さを知っているから…どんな人でも…孤独には勝てない…人は支え合って生きていくモノだから…もし…逃げる敵を殺して、その人に子供が居て母親は死んでいたら?って考えると…恐くて…可哀想で殺せないんですって…




だからさ…なんでassassinになったんだ?って聞いたらアイツ…




僕が闘わなかったせいで孤独になる人が産まれるのは…嫌なんです…矛盾してますよね…でも…これが僕の本音なんですよ…だって




何が言いたいのかってぇと…アイツは優しすぎていざって時に出来ない事だらけだ




けどお前は違うだろ?




アイツの言うとおり人は支え合って生きてくもんだ




だから色んな人がいる




ただお前はいつなり秀でているもんが出せてないだけだよ




なんていったらいいのかな…まぁとにかくお前はお前で…なんも着飾る事ないんだ!わかったか!?』




レナ『強引な慰め方ですね笑…ありがとう御座いました…私、今日は帰りますね』




レナの眼は蘇っていた…光り輝く眼に




カイルはあぁっと言ってレナの頭を撫でシン達の所へ帰った

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