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追われし者 中編  作者: 成瀬なる
王宮にて
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メルーナーとウムス

ウムスはメルーナーにとらえられていた。

「なぜわたしを捕らえる、イレサイン・メルーナーよ」

 メルーナーはそれを聞いてあざ笑った。

「スリンのもとに堕ちた精霊風情がわたしに質問とはな。

 時に、お前は盲目だと聞くが、なぜそう普通に動けるのだ」

「お前に答えてやる義務はない」

 そういったきり、ウムスは黙り込んだ。

「黙っていてもいいことは何もないぞ」

 メルーナーが、ウムスを脅す。

「テラエモタス」

 ウムスはつぶやいた。その最後の文字が言い終わるか終らないかのうちに、二人の周りが激しく揺れだした。

「地震か」

 メルーナーは急に慌てだした。それもそのはず、この国ではもう何百年も地震などというものはなかったのだから。

「フラクトゥラム・イン・フェラム」

 すると、メルーナーの下にあった地面がぱっくりと割れ、支えを失ったメルーナーはその中に吸い込まれていった。

「クラウストラム」

 そして、ウムスは、割れた地面を閉じると、さっさとスリンのもとに戻るべく、踵を返した。


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