第34話 フェリスの覚悟
その日の夜。
リリーナが、眠っている。俺の部屋のベッドで。
どんだけ寝とるんじゃい!
俺の寝る場所がない。両親の部屋にもベッドはあるが、シーツと布団がないのである。ここで、二つの選択肢がある。一つは、リリーナと一緒に寝る。もう一つは、レインと一緒に寝る。普通に考えれば、リリーナと一緒に寝るという選択肢だが……。今日は、レインが凄く頑張った。レインがいなかったら、俺もリリーナも生きてはいなかっただろう。
ううん……。レインに、お礼をしたい。レインへのお礼……。やっぱり、アレだよなあ。キスしか、ないよなあ。でも、なあ……。レインのキスは、長いんよ。レインとキスした後は、いつも……。
はぁ……はぁ……。って、息切れ状態になるんよ。まあ、レインの気持ちも分からんでもない。正直に言って、レインとのキスは……。俺も、したいって思ってしまう。
何だろうね。
レインとのキスは、俺にとって……。安らぎを与えてくれるもの。として、認識されてしまっている。もしかして、俺は……。レインと、一緒に眠りたいと思っているのか?
まあ、色々ぐだぐだと考えてもしょうがない。
ここは、腹を括るしかないか!
俺は意を決して、レインの部屋へ向かう事にした。




