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期待外れではないでしょうか?
楽しんでいただけたら幸いです。
ニコルは何か不満があるからあのようなことをするのだろうと私は思う。
その不満を解消しないと、ニコルはあのままだろうとも思った。
お祖母様は私とニコル、一緒にいて幸せになる未来を描けるのかしら?
夏休みももう終わりに近づき、そろそろ準備を始めないといけないと祖母とお茶を飲みながら話をしていた時、アニーが慌てて部屋へ入ってきた。
家人の一人が階段から落ちたと。
幸い命には別状はないようだが、頭を打っていたら大変なので動かしてはいないと言った。
お医者様に来てもらって診察してもらうと、腕の骨折と多数の打撲程度で済んだと診断がくだされた。
階段から落ちた子が言うには今日は休みで、外出の用意をして出かけようとした時、私の部屋の扉が揺れたような気がしたので見に行った。
中を覗くと誰も居なくて、なぜ鍵が開いているのだろうと不思議に思ったそうだ。
部屋の扉を締め、鍵をかけ階下へ降りようとしたら腰の辺を強く押され、そのまま落ちたと。
ニコルという名は出てこなかったが二コルが突き落としたと確信した。
お祖母様も同じことを考えたのか、ニコルと長い時間話していた。
ニコルは殆ど口を開かないようで、話し始めるまでに4日も掛かったと言っていた。
「エリー、ニコルは・・・」
『どうしたのですか?』
「あなたを殺そうとしたみたいなの」
『?』
「部屋から出てきたからエリーだと思って突き落としたと・・・」
私は答えの返しようがなかった
「もう、私にはどうしていいのかわからないわ。人を突き落とすなんて、あの年で人を殺そうと考えるなんて」
祖母の手をとり、背を擦る。
「エリーの事をそんなに恨むなんて・・・」
祖母がボロボロと涙を流す。
「もう、ニコルを家には置いておけないわ」
『どうするのですか?』
祖母の涙は止まらず、立ち上がって自室へ戻った。
一週間後、一台の馬車が屋敷にやって来てニコルを乗せて去っていった。
『ニコルは?』
「修道院で修行をしてもらうことにしました」
『いいのですか?』
『可愛い孫なのでしょう?』
「エリーを失うわけには行きません」
『ありがとうございます』
ニコルのことが堪えたのか、大きな病というわけではないのだが、祖母は床につく日が見られるようになった。
祖母には悪いが、ニコルが居なくなり私は平穏になった。
レイモンドのご両親を説得するため何度かレイモンドの家に行っていた。
頑なだった小母様は私のことは良い子だし、嫌いではないが、過去にあったことや、声が出ないこと等、いろいろがありすぎて受け入れる事が難しいと言っていた。
そんなふうに言っていたレイモンドのご両親の態度が軟化してきた。
体調のあまり良くない祖母も一緒に説得に行ってくれたのもあったと思う。
小父様も、私の筆談にも馴れたよと言うようになっていった。
ちょっとレイモンドとお祖母様の話がグダグダです。
すいません。
誤字脱字が多くて申し訳ありません。
教えていただけたら嬉しいです。




