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読んでいただけると幸いです。
父の凶行は終わります。
苦手な方が読むことを勧められません。
祖父が何かを叫び、ダニエルを抱えた。
流れ出る血を止められない。
ダニエルの姿を見て私は絶望した。
その目には光は宿していなかった。
ダニエル・・・。う・そ・・・。
いやだ、うそ・イヤだ、ウソ・嫌だっ、嘘!!嘘よっ!!
祖父はダニエルをそっとソファーの上に下ろした。
私からダニエルが見えなくなってしまった。
ダニエルを呼ぼうと声を上げるがハクハクと息が漏れるだけで声が出なかった。
父に向き直り「なんて馬鹿なことをっ!」と言い、父ともみ合い始めた。
家人達は一体何をしているの?
ねぇ、神様!ダニエルを助けてっ!
どうして誰も助けてくれないんだろう・・・?
祖父が来たからダニエルは死んだの?
ダニエル・・・。
私が死ねば良かったのに・・・。
何を考えてもダニエルのことに戻ってしまう。
ダニエルのことはもう考えたくない。
ダニエル、ダニエル、ダニエル、ダニエル・・・。
父は祖父を突き飛ばし、事も無げに祖父を突き刺した。
「もう、うるさいよ。お前、邪魔」
祖父はただただ驚いた顔をして口から血を流して床に倒れた。
祖父が刺されるのを待っていたかのように、知らない人が何人も部屋に入ってきて、父を押さえ縄を掛けた。
何が起こったのか分からず、私はただ、ベッドの上でじっと見える範囲のものを見ているしかなかった。
ダニエルが運び出される時、涙がこぼれた。
何人もの知らない人が出入りする中、誰も私を気に留めなかった。
私はダニエルと祖父が殺された部屋に、祖母が来るまでそのままベッドの上で横たわっていた。
血の鉄臭い匂いが充満する誰も居なくなった部屋で。
翌日の夕刻、祖母がやって来て私の部屋の惨状を見て叫び「どうしてエリーがそのままベッドで寝ているの」また叫んだ。
家人達がそう言えばお嬢様を・・・と口を抑えて黙り込んだ。
祖母に命じられ部屋を移される。
その時、私の声が出なくなっていることに気が付いた。
祖父とダニエルの葬式が終わり、私が動けるようになると祖母は私達が住んでいた屋敷を売払い、私を祖母の屋敷へと連れ帰った。
そこには母が居た。
許せなかった。
のうのうと1人安全なこの場所にいることが。
母が私達も一緒に連れて行ってくれていればダニエルが死ぬことはなかったのにと。
母はボロボロと涙を溢し、自分が悲劇のヒロインにでもなったように泣き崩れていた。
私を抱きしめようとした母を、歩くために必要だった杖で打ち払い、私に触れさせなかった。
一人だけ父から逃れた事を許せなかった。
せめてダニエルを連れて行ってくれていたらダニエルは死なずにすんだ。
又、母が床についた。
『いい気味だ。おまえがダニエルを殺したんだ』と心の中で何度も叫んだ。
書いて見せてもやった。
母は半狂乱になっていた。
母はその後すぐ、あっけなく死んで楽になってしまった。
私一人にこの苦しみを残して。
私が殺してやりたかったと毎日思う。
父は祖父とダニエルを殺した罪で五年の強制労働の後、斬首と決定された。
父のした事はこんなに簡単に終わってしまうのだと涙が出た。
ひどい話ですいません。
誤字脱字が多くてすいません。
教えていただけたら嬉しいです。




