翌日
「おう、おはよう! 昨日はすまなかったな。今日の午後からは個別に指導していくからな」
「はい、午前は‥‥‥?」
「長距離走とマラソン、どっちが良い?」
「‥‥‥一緒じゃね?」
「それ、どっちも走りますよね‥‥‥」
「じゃあ両ほ‥‥‥」
「ダッシュで!! ダッシュしてきますから!!」
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「はぁ‥‥‥疲れた」
「お前たちは若いから疲れも残らないだろ? たくさん走って体力をつけておくんだ。いざという時に体力が無くて思うように行動出来ないと死ぬ事もあるからな」
おぉ、含蓄がある話だ、もしかしたら実体験なのか‥‥‥?
その後俺たちは三人に別れてそれぞれ指導を受ける事になった。
「さて、アウルム。お前の個別指導は俺だ。お前の加護スキルは『ストレージ』だったな?」
「はい、あまり戦闘向きとは‥‥‥」
ストレージ‥‥‥物を収納できる魔法の袋のようなスキルだ。商人からすれば夢のようなスキルだ。
「そうだな、だが商人になるとしても生き延びるための技術や知識は持っていた方がいい」
「確かにそうですね」
「お前は頭が良さそうだ、知識を武器にしろ。という訳で座学だな。この本の内容を完璧に覚えろ」
「うぇ‥‥‥全部ですか?」
「ちなみに俺は全部ココに入ってるぞ」
イーリエさんは自分の頭をトントンと指差す。この巨人は頭も良いのか‥‥‥。
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なになに‥‥‥
冒険者とは‥‥‥から始まり、
戦闘‥‥‥探索‥‥‥休息‥‥‥
解体‥‥‥モンスターの種類、習性、弱点など多岐に渡って記載されていた。
ほうほう、なかなか面白いな。
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読了した。内容的にわかりやすく書いてあるので割とすんなり頭に入ってきた。前世の記憶で理解しやすくなってる部分もあるのかもしれない。
「終わりました。割と自然に頭に入りました」
「そうか、良かった。全て経験した事だからな」
ん?
本の裏表紙の中をみると‥‥‥
「著 イーリエ・アドベント」
って、アンタの本かいっ!!!!
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