表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

75/144

家を建てよう

「おぅ、コパーさんから聞いてるよ、家の上物だけ欲しいんだって? 妙な話が来ちまったなぁってよ。どんな家にするんだ?」

 この人は大工のトウリョウさん。

 ‥‥‥偶然かな? うん、きっと偶然だな。



「こんな感じのシンプルな家で良いんですけど。どのくらいかかりそうですか?」


「こんな感じなら外側三日、内装三日だな」

「そんな早く出来るんですか?」


「建築魔法ってのがあるからよ。材料さえちゃんとあればそんなにかからねぇんだよ」

 ほう、すごいんだな。さすがは異世界。


「まぁ、この街で待っててくれや。出来たら知らせるからよ」

「わかりました」


 まぁ今日含めて7日か、それくらいなら大丈夫だろ。目立つような事がない限り。


ーーーーーーーーーーーー


 しかし、俺の想定は甘かった。




 って言うと何かあったっぽいけど特に何も無かった。

 ちゃんと目立たないように、宿からはあまり出ないように、ひっそりと過ごしていたので問題無かった。


「おう、出来たぞ。見に来てくれ」

「おお、とても良いじゃないですか!」

「うん、すごく良いわね」


「そうだろう? 材料も良かったのさ。あの木材が定期的に手に入るなら仕入れても良いなあ」

「あぁ、それなら‥‥‥」


 住む予定の所はまだ木がたくさん生えてる。家にいるときに時間が有れば切って収入にしても良いかもしれないな。


 ちゃんと注文通り家の下の部分に床面積よりも一回り大きい金属板も取り付けてくれてるな、よし!


「ではいただいていきますね。『ストレージ』」

 ヒュッ!! と収納された。


「ずいぶんと便利なスキルだなぁ? 俺の仕事、手伝ってくれないか?」

「あはは、冒険者を引退したら考えますね」


ーーーーーーーーーーーー


 泉の近くの予定地に戻ってきた。

「でも家の上物だけで土台はどうするの?」

「うん、こうする」


 ストレージから鉄を取り出して10メートル程の鉄柱を四本つくる。先端をドリルのようにして地面に約半分くらい突き刺していく。

 家の下部の金属板を浮かせると家をもちあげられる。

 うーん、さすがに重いな。集中しなきゃ。


 鉄柱の先に家を乗せてくっ付けてしまえば、我が家の完成だ。



「アウルム‥‥‥、階段がないじゃないの!! どうやって入るのよ!?」

「え? ほら、こうやって飛べば‥‥‥」


「あなたがいないときはどうするのよ!?」

「あぁ‥‥‥そうか。そうだよな。縄梯子でも付けておくか?」


ーーーーーーーーーーーー


 ストレージから家具類を出して配置する。

 テーブル、椅子、ベッドは大きめのを一つ。


 一つ‥‥‥‥‥‥。

 うん、そう。そういう事です。



「あ、あはは。いざとなると緊張するね」

「シルヴィア‥‥‥戻って来てくれてありがとう。もうどこにも行かないでくれよ」

「‥‥‥うん。ずっと一緒にいようね」


 どちらからともなく俺たちは抱き合い唇を重ねた。

面白い!!、続きが気になる!!と思った方はブックマーク、☆の評価をしていただけるとモチベーションが上がります。

よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ