塔攻略③
「んー!! おはよう! ダンジョンの中とは思えない程快適だったわ。ありがとう」
「どういたしまして」
朝食はストレージから取り出した出来合いのサンドイッチでいいや。
「美味しいわ! テントは私が畳むわ。それくらいさせて」
その後もずんずんと進んでいった。
そして問題の17階。
そこにいたのは‥‥‥スライムだった。
「スライム?」
「!! ただのスライムじゃないわ!! こいつらはメタルスライム!! しかも三匹も!」
「メタルスライム?」
「物理攻撃もほとんど効かないし、魔法は全く効かないのよ。基本撤退するしかないわ」
ほほう、それだけ聞くと前世の有名ゲームのアレだな。ん? でも‥‥‥あれ?
「素早くないぞ」
「何言ってるの? スライムだもの、素早くないわよ」
「あぁ、そう‥‥‥だよな」
あのゲームでは素早くてすぐ逃げてたよな。呪文を使ってきたりしたけど、こっちのはそんなことないようだ。見た目もどちらかというと『はぐれ』の方に近いし。
「じわじわとダンジョンの壁に追いやってゆっくりと消化していくの‥‥‥って動きが止まった!?」
「あぁ、要するに金属の身体なんだろう? じゃあ俺の敵じゃない」
三匹まとめて宙に浮かせる、さてどうしようかな。とりあえず捻ってみるか。
ギチギチギチギチギチギチ‥‥‥
ブチンッ!!
捩じ切れてしまった。キラキラ消滅していく。
残った二匹は心なしか震えてるようにも見えるな。
まぁ、モンスターに対しては慈悲は無い。
二匹もまとめて捩じ切る。
「おっ! ドロップしたみたいだな。コレは‥‥‥なんだ?」
ポーションを入れるような瓶に入った液体の金属か? 金属なのはわかるが何かはわからない。
「コレは‥‥‥私にもわからないわ。ルーちゃん、マリちゃん知ってる?」
「いえ、分かりかねますな」
「アタイが知ってるはずないじゃん」
まぁ、ストレージに入れておくとするか。
「17階未攻略の原因はメタルスライムだったのね。まぁ、アウルム以外にあんな倒し方出来ないだろうし」
「まぁ、そうかもな」
「我が全盛期ならメタルスライム如きは‥‥‥」
「無理無理、あいつらアタイらの金属まで吸収しそうになるから。アタイは勘弁してな」
そんな雑談をしながら18階に上がっていった。
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