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魔斧カエルラマリス②

『アンタすげえな! アタイはカエルラマリス。アンタについていくよ!』

「おい、口の聞き方に気を付けよ」


『それもそうか、申し訳ねぇ』

「いや、別にいいよ。俺はアウルムだ。お前も人型に変形出来るのか?」


『あぁ、出来るぜ』

と言うと、ルーの時と同じように光が集まり、人の形になっていく。


 背が高く、ナイスバディな薄着の美人が現れた。青く長い髪からは良い匂いがする。


「改めてよろしく! 旦那様!」

「だ、旦那様!? おぅ。よろしく‥‥‥」


「ふふっ、何千年経っても男って生き物は変わりないんだねぇ。こんなモンに釘付けになっちまって‥‥‥。でも旦那様ってば可愛い〜」


 ‥‥‥‥‥‥。

 男だからな、胸部渓谷に視線を取られるのは仕方あるまい。


「我も全盛期ならそれくらい‥‥‥」

 ルーは自分の胸を見てぼやく。


「改めて見ると姉さんは随分と縮んだねぇ。魔力が足りてないのかい?」

「うぅ‥‥‥放っておいて欲しいのじゃ‥‥‥」


「しかし旦那様のスキルはすごいねぇ。アタイ達の身体を好き放題出来るのかい?」

「言い方ぁー!!!!」


「あながち間違いではないのじゃが‥‥‥」

「違うだろ! まったく‥‥‥。俺のスキルは『金属支配』だ。お前達だけでなく金属であればいろいろ出来る。こんなふうに‥‥‥」


 鉄球を自由に動かせて見せると、カエルラマリスは感心して見ていた。


「ほれ、こんな風に形も変えられるぞ」


 鉄球を鉄板に変えてみたり、棒状に変えてみたり。


「キャアーーーーーーー!!!!」


 突如、悲鳴が轟く。

「シルヴィアの声だ!! 急いで出るぞ!!」



 急いで鉱道から出る。

 シルヴィアがオーガと対峙していた、しかも負傷している。


「すまん、シルヴィア!! 大丈夫か!?」

「あ! 助かったわ」


「とりあえず下がって回復魔法を使ってくれ」

「ありがとう」


「我が仕留める! お主は武器モードへ!」

「あいよ!」


 瞬時にルーが大ジャンプ、カエルラマリスは大斧に変化。

「主殿、我の手元に!!」

「OK」


 カエルラマリスをスキルで飛ばしてルーの手元に。空中で受け取ったルーが一回転して大斧をオーガに叩きつけた。遠心力を利用した最高の一撃だ。


「ウガァーーーーーー!!!!」


 オーガは頭から真っ二つ。

 そのまま魔石とドロップ品を残してキラキラ消滅していった。

 カエルラマリスは再び人型に。


「ふむ、なかなか良い連携でしたな」

「旦那様! どうだ? アタイ、強いだろ?」

「一撃の威力としては最強なんじゃないか?」


「我の全盛期はあんなものでは‥‥‥」

「えぇーっと、ちょっといい? 貴女は誰なの?」


「え? アタイ? もしかして旦那様の‥‥‥? いやぁ、どうも。魔斧カエルラマリスといいます。よろしくですぅ」


 なんだ、その挨拶!? 営業マンかっ!?


「アウルムの仲間、シルヴィアよ。例の斧の‥‥‥。えっとカエルラ‥‥‥?」

「マリスです」


「じゃあ、マリちゃんね!」

「!? マリちゃん?」


「マリじゃな」

「じゃあ、お前はマリで」


「えっ? えっ!?」


 魔斧カエルラマリス改め「マリ」になった。

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