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魔斧カエルラマリス

 この鉱山は鉄や銅を掘っているらしい。つまり俺のスキルが活かせる。

 調べた結果、鉱山内部はそこまで複雑ではなかった。本来は鉱石を掘り出しているのだからもちろん罠などは無いだろう。

 

「この先の突き当たりが広くなっていて、そこにその魔斧とやらがありそうだ。斧のような形をしているみたいだ」

「わかるのですか?」


「この鉱山は鉄や銅の鉱石だらけだから粒子を散布しなくてもわかるな」

「さすがは主殿」


 何匹かスライムやゴブリンなんかもいたがルーが瞬殺していた。



 突き当たりの広間に出た。台座のようなところに巨大な斧が柄を上にして刺さっていた。そこから魔力が漏れ出ている。


「これ以上は近づかぬ方がよろしいでしょう。魔力が強すぎまする」

「で、どうしたら良いんだ?」


「この場で奴を抜いてやって下され」

「わかった」


 スキルを使って真っ直ぐ上に抜いていく。禍々しい感じはするが見た目は青っぽくて綺麗な大斧だ。


『アタイを抜いたのは誰だい!? って‥‥‥えっ!!!!? 宙に浮いてる? えっ? なんで‥‥‥?』

「カエルラマリスよ、久しいの」


『ん!? 姉さん!!? なんで姉さんがこんなところに!!?』

「人が倒れると聞いての‥‥‥、お主の悪い癖が出たのかと思うて見に来た訳じゃ」


『ずいぶんと久しぶりじゃないの? 姉さん達がここに来た理由はわかった。で‥‥‥なんでアタイは宙に浮いてるんだ?』

「こちらの主殿の御業じゃ。お主もかように扱われた事はあるまいて」


『主殿!? 姉さんアンタ、この優男のモノになっちまったのか?』

「この方の生涯と共にいたいと思うてな? お主もどうじゃ? 一緒に来ぬか、どうせ暇じゃろ?」


『冗談だろ? こんな優男にアタイを持ち上げられる訳ねぇ!!』

「‥‥‥お主、現状を把握しておるか? 宙に浮いてるじゃろうが‥‥‥」

 

『‥‥‥‥‥‥も、持ち上げてるだけじゃねえか。素早く振り抜けるのかよ?』

「主殿、適当に振り回してやって下され」

「わかった」


 スキルを使ってビュンビュン振り回す。

『‥‥‥ぐっ! この程度で‥‥‥』

「もっとスピードアップしてやって下され」

「わかった」


 更に高速回転。どんどん加速したせいで逆回転してるように見えてきた。錯視の一種だな。


『ふえぇぇぇぇ‥‥‥、わがったぁぁぁ! わがったがら止めでぇぇぇぇ‥‥‥』


 ピタッと急停止。

『ゔっっっ! おえぇぇぇぇぇ‥‥‥』


 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥

 斧のクセに吐き気とかあるんだ‥‥‥


面白い!!、続きが気になる!!と思った方はブックマーク、☆の評価をしていただけるとモチベーションが上がります。

よろしくお願いします!!

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