カルコスの街②
「で、買い取りは出来ないのか?」
「買い取るよ、コレくらいでどうだ?」
おいおい、マジか? すげぇ。
しばらく働かなくても平気じゃん!
「よし、それでたの‥‥‥」
ここでシルヴィアが出てきた。
「待って、アウルム。私が交渉するわ。随分と控えめな金額じゃない?」
「ゔっ‥‥‥、それはその‥‥‥」
「この大きさなら‥‥‥」
「いや、こちらも立場が‥‥‥」
「今度からは他に‥‥‥」
「定期的に持ってくるなら‥‥‥」
「アウルム、1.5倍になったわ」
「!! すげぇな。さっきの金額でも凄かったのに‥‥‥」
「足元見られてるわよ、アウルム。あと遊ぶ余裕は無いわ」
「ア、ハイ。ソウデスネ」
‥‥‥今後交渉事は出来るだけシルヴィアに任せよう。
「次は装備を見に行こうか?」
「あ、うん。わかった。ギルドにお勧めの店を聞いてくる」
という訳で来たのが、ドワーフの鍛冶店「オレの鍛冶場」だ。俺の〇〇シリーズみたいだが、鍛冶場って‥‥‥。
「ドワーフとエルフって仲悪いんじゃないの?」
「そんな昔話、どこで聞いたの?」
えっ、そうなんだ。この世界では仲悪くないんだ。
そんな話をしながら着いた。
入ってみると奥から音はするが姿は見えない。
「すみませーん!」
「おう、どうした? 何か用か?」
「剣を作ってもらえるかしら?」
「嬢ちゃんの剣か? どれ、手を見せてみろ」
と、言ってじっくりと手を触って見ている。
かれこれ20分は見てるんじゃないか?
「ちょっと見過ぎじゃないのか?」
「小僧は黙っとれ!」
「アウルム、良い剣を作ってもらうためよ」
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「嬢ちゃんの腕力だと細剣が良いじゃろな」
「一撃より手数で仕留める方が向いていると思うわ。出来るだけ軽い素材で作ってもらいたいわね」
「じゃあミスリルじゃな。一振り作れるくらいはあるが、値は張るぞ?」
「コレくらいでどう?」
「うむ、良かろう。三日待って貰えるか?」
「もちろん。私はシルヴィアよ」
「儂はガンドルフじゃ。よろしくの」
完全に爪弾きにされた俺は店の隅で泣いた。
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