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朝食

 朝。清々しいほど澄んだ朝。今日は、一度目のアラームで起きることができた。起きてすぐに、外がうるさいことに気づいた。


「今日の天気は大荒れかな?」


 ベッドから足を出す。冷気が肌を撫でた。ぶるぶる震えながら服を着替える。もう半袖では厳しいかもしれない。


 早くコーヒーで体を温める必要がある。大至急。スーツに身を包み、キッチンへ向かった。インスタントコーヒーを淹れ、食パンをトースターにかける。


 居間にあるテレビをつけて、キッチンに戻った。ラジオ代わりにテレビの音声を聞くのが日課だ。


 焼けたトースターとコーヒーを手に食卓につく。テレビの画面の中では、キャスターが興味のない話で盛り上がっていた。横目で画面を見ながらコーヒーを飲む。


「……熱い」


 舌をやけどしたかもしれない。なんだかひりひりする。これはゆゆしき事態だ。朝の気分の状態は午後の仕事の出来に直結する。


 焼いた舌に手を焼きながら食べ進める。今日は早く起きられたからまだいい。だが遅刻寸前だった昨日だったらヤバかっただろう。


 テレビ番組は、天気予報を映していた。これは非常に重要だ。耳をそばだてながら、食パンを喉に押し込める。


『――という気圧の変化が見られます。では今日の天気です。今日は曇り時々蟹、夜はサンマが降るでしょう』


『今日は海鮮尽くしですね。蟹が降るのは久しぶりじゃないですか?』


『そうですね。関東圏で蟹が降るのは三年ぶりになります』


 その後もぐだぐだキャスターたちが話していた。次のコーナーに移ったところで食パンを食べ終えた。


(今日の夕飯は蟹しゃぶかな?)


 洗い物を終えた私は、鞄とかごと傘を持って家を出た。

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