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小説によくある展開でも実際に目にすると動きがとれないもんだよ。
一話が短めですが、長続きするよう頑張ります!
なんだってこんな目にあっているんだ、と独りごちる。
いま眼の前にあるのは、謎の美青年の寝顔。...ついにイカれたか、この頭。
と首を傾げながら白いシーツの下にあるきめ細かい肌を覗く。と言うか、起きたら既にこの状態だったんだから仕方がないと思う。
男性の足元へと視線をずらすと、裸足がはみ出ていた。つーか綺麗な爪だな、とどうでもいいことを思う。
頭を振って再度考える。
なんでこうなったし。
あれ、と気づいた時にはもはや手遅れで、男の割に長めのまつげがハタハタと動く。
ゆるゆると顔を上げて、目がバッチリ合い互いに固まった。
あ?カラコンか?なんで目ん玉が赤いんだ?しかも髪が青みがかった銀髪、傷んでないし地毛っぽい。
どうしよう、言語通じるかな?
なーんて一周回って頭が回らなくなっている私はこんな状況でも思考が自分の世界に入ってしまっていた。
男性は目を次第に見開き口元をヒクヒクさせ、ようやく話したことには。
「何故俺がこんなガキと...」
だった。
お読みいただきありがとうございました。