第七章:ケンカ。
…羽衣とケンカした……。
羽衣なんて消えちゃえ。いなくなれバカ野郎。
……うそ。消えちゃえなんてうそ。そもそも僕がわるかったんだし。
昨日、僕は具合が悪くてずっと寝てた。(しょっちゅう寝てるけど)そしたらまた羽衣がでっかい声で叫びながら僕のクラスにやってきた。「アイー……。あれ?アイは?」「『アイは?』じゃないだろ。そんなずっと教室にいるかよ」「でもゆうくんはずっと教室にいるよ?昨日もおとといも」……たしかに。「うるさいな!別にいたっていいだろ!でてけ!!」「なにそれ!ちょっとは外出ないと足くさるよ!!」「いいからでてけよ!!」「あーもー知らないっ!!足くさらせとけ!!」「しつこいぞ!もうくんな!!」「バーカ」「失せろ!!」「やだよーだ!お前が失せろ!!」
フンッ と鼻をならしてでていった。「バカ……。」今のバカは自分に言った。なんなんだあの幼稚なケンカ……。大人げない……。
さっさと謝ろう……。でもなんか謝るのシャクだなぁ……。どうしよう……。謝っちゃった方がいい気はするんだけど……。
−数日後−
「羽衣が行方不明!?」太田垣のものすごくでかい声とその内容におどろいた。「うん。昨日羽衣ちゃんのお母さんから電話があって『羽衣、璃久ちゃんの家に遊びに来てない?』って」「どこいったんだろ……。」女子達はがやがやと話こんでいる。
……消えちゃえなんて言ったから?ありえないけどそうかもしれない。僕のせいでいなくなっちゃったの?そんな……。そうだったらどうしよう。まだお礼もごめんも言ってないのに。探さなきゃ、探さなきゃ!
羽衣が行きそうな場所……。行きそうな場所……。…公園?近くのベンチ?そんな所だったらおばさんたちがすぐにみつけるばず……。幼稚園?あそこならいるかな……。羽衣の好きだった所だから。帰りに寄ってみよう。
下校のチャイムが鳴ると同時に僕は走り出す。ただひたすら思い出の場所めざして。
「いない……。」息を切らしながらとぼとぼ歩く。そういえば近くに公園があった。そこにいるかも……。わずかな期待を胸に公園へと向かう。「いた……!」おもわず笑みがこぼれた。
「羽衣、いっしょに帰ろう?」……? 羽衣はポロポロ涙をこぼしていた。「どうして泣いて…」よく見ると羽衣はどこか遠くをみつめている。目を開けたままとても悲しそうな顔をして泣いていた。「どうして?」答えは返ってこない。焦点の合わないうつろな目からしずくが落ちるだけ。「どこを見て……」 ! なにかいる!!薄暗く人影のない街には僕と羽衣と黒い影が立っていた。
−つづく−
今度はケンカし出しましたよ。この二人。今回あやめちゃんが出てきませんね。羽衣と優真はわりといい感じの空気になりそうな感じだったんですけど全然ダメですね……。最近はネタ無くなってきて大変です;
ここだけ裏話! 実は二日ごと!!
この話、プロローグのあとがきで
「不定期投稿」などと書いたもの
の、二日ごとに更新してるんです
(笑)「どんだけひまやねん!」と
言う方もいらっしゃると思うので
すがまったく暇じゃないのに無理矢
理徹夜してまで書いてるんです!
二日ごとを死守するがために!!
すいません。私バカです。