十九章:苦いクラス。
新学期。
2年生というのは実に微妙で立場としてはいにくい。
新しく入ってくる1年は結構図々しいし、3年は相変わらず気にくわないような顔をしている。
そのため、同学年と仲良くするのが恨みも買う可能性が低く妥当だ。
クラス分けの表が淡々と配られる。至る所から歓声や嘆き声が聞こえた。
僕は周りの様子には全く気づかず、ただひとりで、考え事とは言い難いほどのくだらないことを考えていた。
クラス分けが済んでも、次には始業式がある。立ちっぱなしはまだ続くのだな、と。
いつの間にか、僕の所にもクラス分けの表は配られていて、僕は何気なく自分の名前を探した。
あった。僕の名前が。クラスはB組だった。先生は若い女の先生で、「伊藤奈々」と言うらしい。
…少し気になったのは羽衣とあやめの行方だった。何組になったのだろう。
2年生はF組まであり、Fから見ていくと、あやめはD組、羽衣は……B組?
アタリというにはちょっと苦い結果だった。僕はなんともワガママなことに、
羽衣とは隣のクラスになりたかった。直接見る勇気がないのだ。
さりげなく眺めているくらいが丁度良い。僕のことなんてみるはずがないのに、どこかうぬぼれていた。
教室へ向かうと、すでに名前順の席がきまっていて、「あ」で始まる僕は、
一番前の『相沢ゆう』という人のとなりになった。
羽衣は「なつき」なのでだいぶ離れた席にいて、小学校がいっしょの『中井そら』と隣でしゃべっていた。
中井とは一度同じクラスになったことがある。でも、そこまで仲がいいわけじゃないし。
会話する機会はそうないだろう。むしろ、結構にがてなタイプだ……。
頭もよくてずるがしこくて、女子とばかりしゃべって、正直いけすかない。
翌日のホームルームは専門委員決めだった。ようするに委員会の用途にあった委員をクラスから数名だすってこと。
ちなみにコレは成績の内申に入る。と言われると入ろうとする人も増える。僕も割とそうだ。
1年のときもノリで給食委員になった。今回は図書委員辺りを狙っている。
こういうとき、決めるのは大抵男子から(特に意味はないのだと思う)。
図書委員希望者は僕だけだったのであっさり決まった。
いくつか穴はあるものの、思いのほか淡々と決まっていった。
次は女子。こういうとき、男子は見ないように机に伏せている。(これはなぜだろう?)
僕も一応見ないようにしていた。そしてまもなく、うたた寝を始めた。
すると、女子は穴もなく男子よりもさらにあっさりと決まってしまった。先生も時間内に終わってよろこんでいる。
うたた寝の暇もない。もう少しもめてくれてもいいのにと勝手なことを考えながら、先生から委員会についての説明を受けた。
その日の帰りは新太に会った。そういえばクラスは分かれてしまったみたいだ。新太はA組。
僕も新しく友達を作らないとこの先やりづらいかもしれない。
私、5ヶ月間もさぼってたようです(滝汗
楽しみしていてくれる読者の方々(そんなにいないと思うけど)遅くなりましたが続きです!!
まだグダグダつづきますよぉー^o^;