第十三章:本当の愛について。
「あの……ごめ…ん…。」「っ……。」長い沈黙。重たい空気。『僕が泣かせたんだ……。』その思いはとてつもなく強い。あやまるしかない。ひたすらあやまることしかできない。これを失言と言うんだと実感した。「失言連発してたんじゃこの社会で生きていくことは困難だよ〜」僕の心の叫び。心で叫んでる場合じゃない……。このまま泣きやむのを待つのか?そんなこと……。「ねぇ…僕のこと嫌いになった?」「嫌いだよ……きら…い」泣き崩れるあやめ。「ねぇ、僕さ、羽衣にコクるよ」「へ…?」ヘタレな僕の最大の選択。「僕、羽衣に告白する」そしてこれはあやめへの償い。「うん。がんばって。応援してるから」涙でぐちゃぐちゃになった顔をあげてあやめは微笑んだ。『告白』今の僕にとって最大の課題だ。羽衣に、僕の気持ちを……。
-放課後-
「コクるとか言っちゃったよ〜……。」微妙に後悔している。そんな…///「無理だって……。」とぼとぼ歩きながら独り言連発。
…そういえば、羽衣の記憶喪失っぽいのはどうなったんだろ……。気になる……。一日分の記憶だけがとぶってのも変な話。「…羽衣……。」あの時の羽衣の泣き顔が見える。
そういえば心理テストにこんなのがあった。「自分の目の前にいつも泣かないはずの女の子(男の子)が泣いています。それは誰?」泣かない…異性。真っ先に思い浮かんだのはあやめだった。その心理テストの答えは「今、思い浮かんだのは本当に好きな人ではなく、2番目に好きな人。もしくは大切にしなければいけない人です。」確かにこのとき僕はあやめが気になっていた。でもこの文を見て「本当に好き」ではないことが分かった。ところが「大切にしなければいけない人」ともある。「大切な人」は「好きな人」だろう?しかしこれは「大切にしなければいけない人」だ。言葉の意味が曖昧でよく分からない。この文章には何か深い意味があるようにも感じられる。当時の僕が考えていたことも今の僕にはよく分からない。「羽衣が好き」って僕の気持ちはどこから生まれたものなのだろう。
そんな心理学的なことが分かるわけでもないが気にはなってきた。「好き」なんて感情は人それぞれ。経験値の少ない僕には「本当の愛」なんてわかりっこない。なんだか吹っ切れてきた。「帰るか!」ひとつのびをして帰る。とてもすがすがしいキモチ。
-つづく-
なんつーかくっさいサブタイトルですね〜……。更新したの何日ぶりでしょう。これからもさぼる気ですよ。この人。(笑)
コクるならコクるでさっさとやっちゃってほしいもんですねぇ……。めんどくせぇな〜…。最近の若いやつぁ……。あーやだやだ。