通り魔に殺された私が今度は殺人者に…!?救いの手、待ってます。。
いや、さすがに私馬鹿だろ!!!死んじゃったからってやっていいことと悪い事くらいあるだろうが!!!
こんな私だから、地獄に落としちゃってくださいよ、とっとと。
私は何にも文句言わないんで。
動かなくなってしまった自称・神様を見下ろしながら、私は自分の未来に絶望感だけを抱いていた。
事の発端は今からたった1時間前……。
「優希!!!ねえ起きてよ優希……!!!!!」
あ、優希って私のこと。ちなみにフルネームは北条優希。
今から1時間前、私は病院で死んだ。病気とか事故とかそういうのじゃなくて、ただの、通り魔事件。
犯人は刺せれば誰でも良かったんだとよ。
その痛みはよく覚えてる。だって意識ある中運ばれたし。
自分のお腹が赤く染まっていくのをずっと見てた。服が白かったから余計に目立つんだよね、困った困った。そのおかげでさっき叫んでた私の友達、というか一番の親友の玲菜はずっとパニック状態だった。玲菜は怖がりだから私が助けなきゃって思ってずっと強がってたけど、
本当は、我慢できないくらい、痛かった。
あー今思い出しても泣けてくる。
そんな私が今、逆に殺人を犯してしまったのだ。
ちなみに被害者はさっきも言ったが、自称・神様。
ここが異世界だったら神様なんていてもおかしくないんだろうが、見渡す限りでは異世界とは思えない。魔物もいなければ炎がごおごお言っているわけでもない。かっこいい勇者も可愛らしい女の子もいない。そもそも私とこいつ以外に人が見当たらないのである。
自称・神様の容姿は微妙なものだ。新手のナンパを仕掛けるチャラそうな男といった感じだ。
キラキラしたサングラス、真っ赤なシャツに短パン。そして麦わら帽子をかぶっている。そう、某有名漫画の主人公みたいなやつがチャラ男になったと思ってもらえたらいい。
最初の一言が「Heyそこのお嬢ちゃ~ん」な時点で気持ち悪すぎて吐き気がした。
言い訳がましいが、別にこいつは悪い奴ではない、きっと。ただ不運だっただけだ。
私を殺した犯人に、そっくりだったから。
気が付いたらなぜか片手に持っていた金属バッドでこいつの頭を数発殴っていた。
私は馬鹿か!!!(以下冒頭に戻る)。
絶望感を抱き呆然と立っていると、女性のように髪が長くてさらさら、いいにおいのする人に話しかけられた。この話は冥土の土産話にしたいが、仕方ないから今度語ることにしよう。
まさか、あんなことになるとは、な。
主人公が自称・神様を殺めてしまうまでのストーリーが想像以上に暗くなってしまったなぁ……と後悔しております(笑)。もっとポップにはじめたかったんだけどなぁ、なんて。
異世界が舞台のような現実世界が舞台のような。少し複雑な舞台設定にしています。
そのため、序盤は混乱してしまうかもしれません。その混乱を忘れるくらい楽しい作品にする予定です!!よかったら応援のほどよろしくお願いします(^O^)
夏色紗夜