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夢日記〜第五幕〜   作者: 悠姫
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夢日記〜第五幕〜 夢の導き 前編

はい!夢日記〜第五幕〜です!

なんと今回初の2部構成!

もちろん夢で見たお話です


今回はA、B、Cと登場人物をしています。後々に数人でて来ますが…

なにかと名前をつけることが私は少ないというか、ないですね。

夢なのでしっくりくる名前が思いつかないんですよ。

あ、でも毎回主人公は私本人です。

まあ、どうでもいいですね笑笑


今回はいつもよりホラー感が出ているのではないでしょうか。

この夢はいつまでたっても忘れることができません。

それほど強く心に残っているものです。


そんな夢をみなさまにもお伝えします。

それでは、夢の中に飲み込まれぬようご注意してお進みください。

真っ赤な絵の具が一滴、また一滴と落ちる。夕暮れの校庭。空気は澄んでいて、心地よいはずの風。

しかし、体はその空気を受け付けない。この空間そのものを否定するかのように。目の前に広がるのは真紅の世界。

あまりにも綺麗で、酷く残酷な姿。その真紅の世界に佇む1人の怪物。孤独にただただ立っている。その怪物から、また赤い絵の具が滴り落ちる。しかし、その赤は純粋な赤ではない。少し澄んだ赤。


『いやだ……。……やだよ。こんなの……』




晴天の日。辺り一帯に機械音が響き渡る。聞きなれた同じリズムの音。いつも同じ時間に鳴り、同じ時間に消える、無機質で無情なもの。

目の前に広がる緑色の大きい板に羅列された数字と文字。これからのひと時を苦にかえるようなもの。

課題なんて出すものじゃないだろう。あぁ、怠い。早く帰りたい。


『おい、A!何してんだよ。帰るぞ』

『あぁ、うん……え?まだ、四限目終わったばっかだぞ?』


何を言っているんだこの男は。まだ昼だというのに。これから昼食を食べて、午後の眠気と死闘を繰り返すという予定があるはずだ。


『おまえ、忘れたのか?今日は先生達みんな会議だかなんだかで午前で終了って話だったろ?忘れたのか?』


いやいや、そんなはずはない。いや、でも……。

先日配られたプリントを確認する。


『職員会議のため、×月×日は午前中で終了する。生徒は速やかに下校すること。』


『マジじゃん。…………ナイスだ、B!』

『いやいや、確認くらいしとけよ』


笑いながらBは答えた。背中を軽く叩いてくる。少し痛い。


『おまえら何してんだよ』

『おぉ、Cじゃねぇかぁ。いやさぁ、こいつが、今日午前中で終わるの忘れてたらしくてさぁ』

『時間くらい確認しとけよな』


さっさと帰るぞと言わんばかりに背を向ける。

置いていかれまいとすかさず自分もバッグを持ち、席から立つ。


『あ、そうだ、今日おまえの家行くわ。C、おまえも行くだろ?』

『まぁ、時間的には。なんか新しいネタでも仕入れたか?』


少し呆れたような目。しかし、目の奥には期待と楽しみが溢れているのがわかる。


『おうよ!今回のはマジでやばいやつな』

『おまえ、いっつもそう言ってるよな』

『まぁまぁ、Cもそう言うなって。んで、B、どんな感じなんだよ』

『百物語だよ』


それはあまりにも短すぎた。にもかかわらず、胸に大きく響いてくる。何故だろう。少し、不思議な感覚になる。


百物語。


ただそれだけ。それだけなのに、俺を不快にさせる。なにか、苦い、苦しい思い出があるような。そして、



どこかで同じことをしたような



〜始〜

繰り返してはならない過去。

その先に待つのは、死。誰1人として残ることは許されない。

始まれば全て終わるまで決して戻ることはできない道。

不可解。非現実的。非常。その言葉が当てはまる世界。




『お邪魔しまーす』


誰もいなかった空間に生暖かい風が流れ込む。水分を多く含んだ空気は重く、肌にまとわりつく。

熱い、とまではいかない。動けば…という程度だ。


『さ、部屋行くぞー』


家主であるAよりも先にズカズカとBが上がっていく。

そのまま廊下を通って1番奥の右手にある部屋に入る。

畳張りの6畳程度の部屋だ。大きいガラスの窓があり、ベランダに出ることができる。部屋の中心にはテーブルがあり、部屋の隅にはテレビやタンス、扇風機や机がある。


『よし、さっそく始めるか。とりあえず蝋燭は大量に買ったし、さすがにあるよな?』

『さすがにあるよ。きちんと数えて買ったじゃないか』


帰りにドラッグストアに寄って買った大量の蝋燭をテーブルの上に並べる。量が多すぎるせいか、テーブルに乗りきらない。


あれ、この感覚、前にもあったような


少し寒気がする。

頭によぎるこれに似た映像。昔の記憶。淡いオレンジ色の思い出。だけど、ぼんやりとしていてよくわからない。何をしていたか、細かくはわからない。

しかし、これだけは絶対に言っておかなければならない気がする。


『おい、B、C。この百物語の途中は絶対に窓を開けるなよ』


そう。この一言だけ。たったこの一言がとても重要な気がしてならない。

思考が巡る。古いあの思い出。いつの記憶だ。ここにいたのは誰だ。何をしていた。なぜ窓を開けてはいけない。なぜ繰り返してはいけない。わからない。わからない。わからない。


『おーい、A。大丈夫か?』

『ん?あ、あぁ、わりぃわりぃ。ちと考え事してたわ』


Bの一言で目が覚めたような感覚になる。もう考えるのはよそう。今この時間を楽しもう。そう決めた。




『よし、それじゃ始めるぞ』

『本当にいいんだな?B』

『大丈夫だってー。最後の一話さえ話さなければ何も起きないんだしさ』


少しCは不満そうだ。もし、万一のことがあれば…。と考えれば当然だろうか。




そして、ついに始まった。部屋のカーテンは閉めて、ドアも締め切っていて、電気もつけていない。灯は蝋燭の火のみだ。

A→B→Cの順番に1つづつ話していく。開始した時間は13時37分。折り返し地点の50話が終わる頃にはもうすでに3時を回っていた。


このまま、何事もなく本当に終わることができるのだろうか。

不安が少しづつ募る。それとともに、1話終わるたびに少し安心する。蝋燭も残り少ない。

このままもう終わればいい。何事もなく、笑って終えたい。早く、早く終われ。

16時41分。ようやく99話目が終わった。

これで終わりだ。とうとう何もなかった。残り一本の蝋燭が今にも消えそうだ。


『よし、99話終わったな。これでおしまいだ。さ、片付けだな』

『今回は特別ヤバイやつって言ってた割には全然だな』

『まあでも、何も起きないに越したことは無いだろ?』


Bの言葉にA、Cともに頷く。そうだ。悪い予感はやっぱりなんともなかったんだ。考え込んでしまって損をした。

そう思った。


『さすがに熱いな、窓開けるぞ』


Bがそう言って窓に近づく。あれ、何か違う。本当に終わったのか?いや、終わっていない。まだ終わらせていない。つまり、このままでは、あの頃と同じ……。


『窓を開けるな!!B!』

『は?お前急に何言って……』


すでに遅かった。もうBは、カーテンを開け窓を開けていたのだ。あぁ、ダメだ。この運命、変えることはできないのか。

瞬間、部屋に強い風が吹く。100本目の蝋燭が消えた。そう。100話の話が今、終わった。しかし、その話には続きがあった。それがこれから起きようとしている非現実的な物語。ここからがこの最後の話の始まり。

夢日記〜第五幕〜 夢の導き 前編

は終了です!

いやはや、怖いです

なにがって、この先がですよ

夢でよかったとほんとに思います。

なにせ、

おっとこれより先はネタバレになるかもですね


そうそう、私明晰夢も見たことあるんですけどほんとに楽しいですよ!

空飛べますし、羽を生やせますし、なんでも思い通りです

しかし、起きた時の虚無感というかなんというか、そういうのがやばいです。やばいです!


ということで、今回はここら辺で終わりましょう。

次は後半でお会いすることになります。

それまで、夢の中でお過ごしください。

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