職業で知る俺の運命。
なんとなく思いついた話を作ってみました。
初なので少し間違ってるかも…って保険かけときますw
混乱の極み、とはこのことを言うのであろう。ステータス表示を見て俺は愕然としたね。
だってそこにはハッキリもう見間違いなんて起こらないだろう極太油性マジックで書いたように“魔王”なんて書いてあるんだぜ?驚かずに何をする。
そんなこんなで俺の職業はさ。
『魔王』として固定されちまったワケよ。
…いや正直嫌だぜ?だって生まれた先は異世界で……おおっと、俺の生い立ちをまだ説明していなかったな。
俺は俗に言う転生者。日本からこの世界に死んで転生してきたワケですよ。しかも死に方。なんだと思う?
テロリストに撃たれ、しかもそれじゃ死ななくてナイフで体を何回も刺された。最後は崩れたビルの下敷きになって圧死。
なんて悲しい死に方だろうね、そして俺は運良く記憶を持ったまま、この世界に生まれてきたワケ。オーケー?
まぁ俺も最初は驚いたさ。そして確信したね。
この世界で俺は勇者になる運命だったのだと‼︎
つまりは俺が生まれるのはしがない村。しかしステータスの適正職業を見てみれば、そこには勇者と書いてある。そしてガンガンに成長するのさ。チート級の経験値、そしてステータスを獲得。
結果俺は崇められ、そうして魔王を倒しに行く勇者ご一行、めでたく魔王を倒して勇者は国から歓迎され、えらーい地位を獲得する、と。
完璧なプランはしかし。
生まれた先から違っていた。
まず生まれたら家があるだろ?そこが真っ暗だった。まぁ証明がないのかと思ったよ、でも違ったんだ。
まぁそれはさておき、次。
両親はやたらと人間を毛嫌いしていた。俺は驚いたね。だって自分達は人間なのだと思っていたから。
問題が、次だ。
一歳になる少し前かな?俺は自分が魔族だと言うことを知ってしまった。…いや軽く言ったけどあの衝撃はすさまじかった、うむ。
何しろ見た目は人間だったからだ。肌は想像上の魔人であった浅黒い肌ではなく、太陽が刺さない魔界なため、真っ白。よく言っても色白だ。すっげぇ美人さんの肌の色的な。
次に魔界とこっちでいう人間界の世界が驚くほど同じ、だからだ。
違いは太陽と天候のみ。ずっと晴れで暗い魔界に違和感は抱かなかった。そういう異世界かと思ったからな、もしくは特殊な外国の文化とか。
その理由から俺は転生後の運命を疑うことなく育ち、そしてその時に気付いたのだった。
ちなみにその時に俺は魔力とやらにより両親を浄化させてしまった。要は天に召したのだ。
実の息子に消されるとはさぞ可哀想な両親だったが、問題は俺の生き方だ。
俺は5歳から1人で育ち(その時の育て親はちゃんと寿命で天に召されてた)、俺はひとつの村でのんびりと、しかし着実に強くなっていった。
なんたって俺にはRPGという名の特殊な味方(記憶)があり、剣を手に入れモンスターをぶっ放していったワケだ。
同族を殺したワケだがまぁ問題あるまい。
そして6歳。俺は職業適正を神に告げられる。まぁ、こっちの神だから邪神だな。もしくは閻魔大王とやらか。
ちなみにそれは謎の言語な為あとで自分で確認できるようになる。なんて厄介なんだ。
そして与えられた自分だけが見ることのできるステータス表示には…、まぁあとは冒頭の通りさ。
俺は魔王ってヤツになっちまった。
…まずツッコみたい。
魔王から魔王予備軍が生まれて魔王になるとかじゃねぇの⁉︎もしくは分裂してたとか。
俺はその場所で叫んだね。
「はぁあああああああああ‼︎⁉︎」
と。
そしてその場所(教会的なアレ)の主人(神父的なアレ、ちなみに超綺麗、モデル顔負け)が駆けつけて俺にどうしたか聞いてきた。
いやどうしたもこうしたもなかったよ。
俺はすぐにステータス表示を可視化し、みせてやっと。そしたらおんなじように叫んだね、愉快だったよ。
かくして俺は魔王(6歳)としてここにいる。
しかし心臓はばっくばっくなってるし、神父的なアレは口をパクパクさせて出ていったしでどうしたらいいか混乱中だ。
どうしよう。
というか今までの回想からして落ち着いてるんじゃ。
そう考えた瞬間緊張とかその他諸々が消え去り、不安だけが残る。人間…いや、魔人とは不思議なものである。
改めて自分の姿を見下ろすが、変わりない姿。ステータス表示には何故かえげつない速度でステータスが上昇している。
魔王とわかった途端に伸びるとは…、と思ったが原因はおそらくこの“邪神の加護”とやらのせいか。
見ると[魔王にのみ与えられる加護。全ステータスの急上昇に伴い、魔王城の禁断車庫全ての閲覧の許可、魔王の間への無許可入室、並びに自分より魔力及び生命力の低い邪神以外への殺戮、絶対的な命令を可とする]と書いてある。長い。
読む気無くすね、これは。
俺のステータスは今までは魔力は150、生命力…要はHPは200だった気がする。攻撃力だけは強かったな、640だったか。
それが今は。
MP35000の魔力4600、HP670000…んな馬鹿な。まぁ攻撃力はこれまた馬鹿みたいに上がっている。えぇと…、7300か。
よくもこう…チート級なステータスになったものだ。
6歳児でこれだぞ?将来が恐ろしいとか自分で言えるレベルに達している、完璧に。
魔王ってマジで強いんだなぁ、よくこんなのを求めて毎日謎を解きあかし、中ボスを倒してラスボスまで行ったよ、俺。今なら余裕で負ける気しかしない。
ていうか勇者にならなくてよかったと安堵するレベルじゃね?
とりあえずステータス表示を貰い、自分のステータスを確認してから俺は教会的なアレから出て行く。
「アルヴィ・ディケランゼル‼︎どこへ行くのだ⁉︎ 待たれええい‼︎」
なんか遠くで喚いてるな。
よくこれが聞こえるもんだ、スキルに地獄耳でもあるんじゃねーか?
そこまで馬鹿なことを考えたところで、アルヴィ・ディケランゼルが俺の名であったことを思い出す。
なんでもディケランゼルの一家は魔族で珍しくも性を与えられる一家らしい。
それを聞いた俺はそんなのの跡取りになるのか…、と幼いながらに考えていた。めんどくさかったしな。
と、いうか。
今にとっては前世、だな。その前世の名前を思い出してしまうから俺はよく自分の名前を忘れるのだ。
それは呼称が“アル”だからかもしれない。
‘う’に点々をつけて小さい‘ぃ’をつけて“ヴィ”なんて言いにくいしな。名付け親は天に召されたし。
呼ばれていると気付いた俺はしかし立ち止まることはない。
だってそういうもんだろ?常人じゃ聞こえねーレベル。そのレベルのものをわざわざ聞いてやる必要もねぇし。
大方民俗長あたり…まぁこの村ではアンデットモンスターと呼ばれてたのが多いからそのへんなんだけど。
人間の容姿なんて俺と神父的なアレのあいつと…あと、もう1人くらい。まぁ、もうずいぶんと会っていないが。
「アルヴィ‼︎‼︎止まりなさい、私の声を忘れたとでもいうつもりじゃないでしょうね‼︎⁉︎」
ビクッ、と体が揺れる。
おいおい待ってくれよ、俺はこいつが来るなんて一言も聞いてねぇぞ。
聞き慣れていた女の声に俺は足を止め、ようやく斜め後ろを見る。
…あぁ、やっぱり。
「リルリア…おまえかよ。」
思わず呟いてしまう。
彼女はリルリア・ルスレイルム。驚異的な強さを誇る俺の幼馴染み。
何故か魔王の変わりに見初められ、魔王城の王宮にいるらしい。…一緒か、魔王城も王宮も。
つまりは。
こいつが来たということは。
俺はめでたく魔王城に迎えられるワケだ。
……その事実は一瞬で俺が魔王になったのだも実感してしまう。
あー信じらんねぇ。でもリルリアが来たしなぁ。
魔王になったとか、マジでいらないかもしれない。
ステータス表示
名前 アルヴィ・ディケランゼル
性別 男
種族 魔人
MP 35000 魔力 4600
HP 670000 攻撃力 7300
スキル 魔法耐性≪レベル6≫
身体強化≪レベル8≫
打撃耐性≪レベル8≫
異常能力耐性≪レベル10≫
加護 邪神の加護
ディケランゼルの加護




