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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私のヒーロー

作者: ヨルノ ホシ

今回は前回より長い文を書いてみました!

またまた句点がおかしいです!ごめんなさい!!

「さようなら」

ママがお家を出ていった。

「ママ!なんで!なんで!やだよ。」

どんなに泣いてもママは帰ってこなかった。

ママがいなくなってからパパはお酒をたくさん飲むようになった。

たくさんたくさん飲んだ後私を蹴ったり殴ったりする。

逃げようとしても髪の毛を引っ張られる。

もう嫌だよ。怖いよ。

早く学校に行きたい。夏休みはまだまだ終わらない。パパともういたくないよ。


今日もパパに殴られる。

部屋から出たくないよ。

足音が聞こえる。

その足音はやっぱり私の部屋の前で止まる。

来た。

「俺今日飲みに行くから。」

え?

「ちゃんと留守番してろよ。してなかったらどうなるか分かってんだろーな?」

パパがいない?

神様が私を助けてくれた?

きっとそうだ!逃げなさいって言ってくれたんだ!

逃げなきゃ。


パパが出ていったのを確認して30分が立った。そろそろいいかな?

靴を履いて外に出た。

久しぶりの外。空気が美味しいなー。

さて、どこへ逃げようか。とりあえず遠くに逃げなきゃ。

もう遅いしなー。今日は公園で寝よう。

でも近くの公園は危ない。前にママと買い物に行く時にバスから見えた公園。そこに行こう。


バス乗ってから40分くらい立つ。

確かにこの変に…。

あった!

「すみません!降ります!」

バスから降りて公園まで走った。

ここならパパもいない!

明日はもっともっと遠くへ行こう!


「どこで寝よう…。」

公園に来たのはいいもののねる場所がない。

ガサガサ。

後ろの草むらから聞こえた。

そっと振り向いても誰もいない。

何だか急に怖くなった。

草むらに近づいて見てみるとそこには、男の人を包丁で何度も何度刺しているお兄さんがいた。

「ねぇ。その人は悪い人なの?」

包丁を持ったお兄さんは私に包丁を向けて私を睨みつけた。

「誰だお前。」

「私は向井 はな。9歳だよ。あなたは誰?」

「俺は…高橋 れん。16歳。」

「ねぇ、その人悪い人?」

私は同じ質問をもう一度した。

「悪い人。この人はね俺の先生だよ。この人はね俺をトイレに閉じ込めて殴ったり、触ったり…。」

「触ったり?」

「あぁ、いいの。気にしないで。」

「れんはさ悪くない人も殺した事あるの?」

「ないよ。俺はスーパーヒーローだかんな!悪いやつしかやっつけねぇー!」

れんが笑いながら言う。

「私のパパを殺して。」

「は?」

私はママがいないことパパの暴力のこと全て話した。

れんは少し考えたあと

「よし、分かった。俺が怪人パピーをやっつけてやる!」

「怪人パピー?変な名前ー。」

れんと話すのはとても楽しかった。

「よーし、作戦立てるか?」


次の日の夜私たちは家へ向かった。

「はな。本当にいいのか?」

「うん。」

私は作戦通り家に入る。

「はな。てめぇ。」

すぐパパに捕まった。

ここまでは作戦通り。

パパは私の上にまたがり私を殴る。

痛い。れん早く。早く来てよ。

視界が眩む。

私裏切られたんだ。

ガン!

大きな物音で目が覚めた。

「悪い。遅れた。」

れんだった。顔が熱くなりれんの顔が滲む。

「ごめん。」

れんは私を抱きしめた。

元々の作戦ではれんがパパを刺し殺す予定だったけど、そうするとすぐに警察が動き出しちゃうから灰皿で殴って近くの家具を倒しておく作戦に変えた。

そうれんは言っていた。

まぁ、別にもう何でもいい。

あの人がいないのだから。


「れん!私遠くに行きたい!」

「よし!行くか!」

コンビニでたくさんお水と非常食のビスケットを買って、私はれんと夜の海へ行き、レンタルの船に乗った。

れんが言うにはこういう船にはGPS機能という物が付いているらしい。

「壊したから大丈夫。これなら見つからないよ。」


海に出てからどのくらい立つだろう。4日?5日?もうよく分からない。

「はな!島だ!島が見えたよ!」

「島!?」

目の前には大きな島。

船が浜辺に付くとれんは船を逆の方向に向けて走らせた。

ダミーと言うらしい。私にはよく分からない。


島での生活はとっても大変だけど、もう慣れた。

れんと泳いだりお魚を釣ったりお料理したり。楽しいこともたくさんある。

そして、夜はれんと星を見て一緒に寝るの。

私れんが大好き。

ずっとこのまま一緒にいたい。


「はな!起きて!はな!」

れん…?

「はな!逃げなきゃ!見つかったんだ!」

「見つかった」の一言ですぐに目が覚めた。

逃げなきゃ。れんと一緒に。遠くに。もっともっと山奥に。

私はれんの手をしっかり握って走った。

パパから逃げる時よりも早く。

「高橋くん。その子を離して我々と来なさい。」

「れん。」

私はれんの手を強く握った。

「はな。大丈夫だ。俺が守るから。」

れんは下を向いて立っていた。

「そうだ。」

そういいれんに近づいてきた警官を

れんは隠し持っていた包丁で刺殺した。

1人、2人、3人と次々刺殺していく。

「はな!行くぞ!」

れんが私に手を差し出す。

手を握ろうとした時、

パァーン。

銃声が響く。

れんが崩れ落ちる。

やだやだ。

「大丈夫だぞ。もう怖くないからね。」

「やだー!!!やだやだ!」

「人質救出成功」

「やだぁー!離して!れん!死なないで!」


私はすぐに施設に入れたれた。

私は誰とも喋らなかったし笑うこともなかった。

来る人はみんな「可哀想に」とか「人質」とか「容疑者」とか「事件」とかそんなこという人ばかりだった。

けど誰も私を拾おうとはしなかった。

「事件で無表情になってしまった。可哀想な子。」

みんなそう言った。

私はそれで良かった。れんだけでよかった。


ある日、60代くらいの夫婦が来た。

その人たちは私をみて微笑み。

「おじさんとおばさんと一緒に帰ろうかはなちゃん。」

そう言って私の手を引いた。

私は相変わらず無表情で無口だった。

でも、その人たちは他とは違った。

「事件」のことを聞いてこない。

「おじさんとおばさんは私とれんのこと聞かないの?」

初めて口を開いた私に少し驚いて、

「はなちゃんは素敵な声をしているね。」

おばさんがそう言うとあとに続いて

「おじさんたちはね、はなちゃんが話してくれるまで聞かない事にしていたんだよ。」

とおじさんが言う。

この人たちなら信じてくれるかも。

私はおじさんとおばさんに全てを話した。

「そうかい。れんくんは、はなちゃんのヒーローなんだね。」

私の…ヒーロー。涙が溢れてきた。

次の日のおじさんは警察かられんの写真を貰ってきてそれを仏壇に置いた。


あれから10年。

「れん、行ってきます。おじさん、おばさん行ってきます!」

私は19歳になった。

今でもれんが大好き。

私のヒーロー。

最後まで読んでいただき誠にありがとうございました!

楽しんでいただけたでしょうか?

次回もお楽しみにー♪

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