プロローグーー俺はどうやら転生したようですーー
おはにちばんわor初めまして!
黄昏です☆
今作は、私の再始動の物語です。
とりあえず、目標は100話を更新することです。
よろしくお願いします!
評価してくだされば、作者が号泣します!
……ここは何処だ?
目を薄っすらと開けると、カッと眩しい光が目に入ってくる。
次いで、謎の浮遊感に襲われ、景色が高く一変する。
目の前には、嬉しそうな女性の顔。
……まさかとは思うが、抱きかかえられてる……? いやいや、ありえないだろう。
約20年間生きてきた、俺自身のことだから、当たり前のようにわかる。
だが、明らかに俺は抱きかかえられてるのだ。
おそらく、嬉しそうな顔の……年齢は二十代くらいか、それくらいの女性に。
細く、華奢な体で……それでいて、出るところは出ているが、こんな女性がこの俺を抱きかかえるなんて……と、思ったが、数秒たってなんで抱きかかえられるのか、その理由が判明した。
「うぁー、うぁー」
「よしよし、良い子だからね、ダリィ」
『ダリィ』
それは、俺にとって、聞き覚えのほとんどない言葉だったが、俺のことを呼んでいるのだと、すぐわかる。
体の節々に痛みもなく、少し動かしずらい
が……立つとはいかなくても、ハイハイくらいならできるだろう。
だが、言葉はうまく喋れない。
この女性が、なんて言っているのかはわかるし、景色もよく見えるから、多分脳に異常はないはずだ。
だとしたら、これらのことから考えられる答えは一つ。
まるで、ライトノベルみたいな展開だが、これはもう、確定事項だと考えていいだろう。
俺、転生したんだ……
そのことが判明した瞬間、脳に何かを刷り込まれるような感覚と共に、激しい頭痛が俺を襲う。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い。
脳が、熱い、死ぬ、怖い。
次々と、脳に色々な情報が刷り込まれているが、その中で脳の記憶分野は、一つの事柄を徹底的にピックアップしていく……
◇◆◇◆◇
「危ない!」
「キキィーーーー!!!」
「プォォォォォォ!!」
親と喧嘩して、家出した直後、いつもの公園から、小さい子供がボールを追いかけて路上に飛び出した。
それだけなら大したことはないが、大きなブレーキ音とクラクションの音が鳴り響く。
「坊主!」
もう、どうにでもなれ
俺は半ば、何者からも認められない怒り、悲しみから、自暴自棄になっていたのかもしれない。
もう、死んでもいい
そんな考えで、決死の覚悟でトラックの前に飛び込み、子供の服の襟首を掴み……手前側に引っ張る。ああ、身長が高くて良かったと思えるなんて……
当然、子供は俺と場所が交代になるように地面を転がり、俺は引っ張った勢いで下半身がトラック側になるように、仰向けに空中で転がる。
トラックは俺に衝突し、俺は上半身を中心とした下半身の遠心力でマンションの壁に打ち付けられる。
激しい衝突と共に、肺から空気が無理矢理押し出される苦しさ、痛み。
それらが俺を支配し、俺は信じもしない神様に憤りを感じた。
なんだよ、即死じゃないのかよ、いっそ、殺してくれればよかったのに……
下半身は、もうぐっちゃぐちゃだ。
右足はあるまじき方向に曲がり、左足は膝から下がボッキリと折れて、俺の左手で掴める位置に転がっている。
呼吸は依然として安定せず、腰は動かすことができない。
右手で地面を強く握ろうと指を立てるが、そのせいで指からは血が出てくる。
左手で、転がっている俺の足を精一杯握りしめる。
当たり前だが、これじゃあ普通に歩くこともままならないだろう。
しかも、あのトラックの運転手、俺を轢いたまま逃げやがった。
轢き逃げかよ、畜生。
轢き逃げ、ダメ、絶対。だぜ?
トラックが俺を運んでくれたら、もしかしたら俺の命は、なんとかこの世に留めることができたかもしれないが……。
子供の母親らしき人が5分で着くハズの救急車に連絡をするが……もう、助からないだろうな。
身体中(主に左足)から血が出ても、依然として苦しさや痛みは治まらず、むしろ床に接触している部分から酷くなってる。
ああ、思い返せば、俺の人生、酷いものだったな。
いい記憶はほとんどないし、走馬灯なんて必要ないのに、流れてくる。
画像のスライドショーみたいだ。
それなりに裕福な家庭に生まれ、人生の前半は武術を嗜んでいたり、友達と遊んだり、それこそ、順調な毎日を過ごしていた。
家族も仲良く、本当に、幸せだった。
小学校では運動ができて、それなりに人付き合いも上手くいってた。
中学では、仲良しグループの中心メンバーの1人だったし、高校でも、楽しく過ごせると思ってた。勉強もできたしな。
ところが、そう上手くはいかなかった。
高校でイジメに遭い、当然のように不登校。
学校で1、2を争うヤバい奴の好きな女の告白を、フッたのだ。
俺には好きな奴がいたし、ちゃんと、しっかり断れば、問題はないと思っていた。
そこが、間違いだったんだ。
いまいち良い結果への繋げ方がわからないが……その女に「お前が好きな、○○に告白してこい」とでも、言えば良かったんだろうか……わからない。
それはさておき……母親は、そんな不登校の俺に早々に見切りをつけ、毎日のように怒鳴り散らす。
弟は俺をバカにするかのように、高校での生活を楽しみ、俺に対して蔑みと哀れみの目を向ける。
父親は俺が不登校になってから、酒に酔って帰るようになり、俺のことをサンドバッグの様に殴る、蹴る。
そんな家族から逃げ出したくて、家出。
ふっ……本当、俺の人生って、なんだったんだろうな。
思わず、笑っちまうな。
だんだんと体から熱さが失われてゆき、痛みも引いていく。
もう、何も感じない。
最後に見えたのは、必死に俺を助けようとする白いヘルメットと救急衣を着た、救急隊だった。
だが、最後に聞こえたのは、暗闇の中で聞こえた、「もう一度生きたいか?」という低すぎる声だった。
◇◆◇◆◇
ああ、もし、これが夢でもなんでもないんなら、俺はおそらく、あの最後に聞こえた声の主に、転生させてもらったんだろう。
もう一度生きたいとかは……特に思わなかったが、転生したなら、ちょうどいい。
人生を、やり直そうじゃないか。
もう、どこかで人生の分岐点を失敗するようなことは、したくない。
きっと、もう一度転生できる、何てことは、おそらくないだろう。
だからこそだ。
だからこそ、もう、絶対に失敗しないんだと、俺は、自分に深く誓った。
◇◆◇◆◇
〜女性視点〜
「この子が無事に生まれてくれて、本当に良かったわ」
「おっしゃる通りでございます、奥様」
「でも、あの人は女の子を欲しがっていたわよね」
「ええ……しかし、男児が産まれるか、女児が産まれるかは、神のみぞ知ることでございます」
「そうね……これで、5人目の男の子。どこまで強く、強靭に育ってくれるかしら……」
私はそう言って、生まれたての我が子の頭を、撫でる。
「ダリア・ロズワルド。貴方の人生は、多分苦難の連続になるわ。でも、決して負けてはダメ。せめて……ガッ」
私は、ダリィに当たらないように、桶に吐血する。
「奥様! 奥様! お気をしっかりお持ちになってください!」
私の、1番の親友である、ナリアが、私の体を気にかけるけど……やっぱり、心配性すぎる。
まだまだ、死ねないわ。
「大丈夫よ、ナリア。この子が大きくなるまで、私は死ぬわけにはいかないわ。あの人のためにも……そうだわ、ナリア。お願いがあるの」
「……はい、奥様。なんでしょう」
「この子の……ダリィの体質は、誰にも言ってはダメ。知れば多分、あの人はこの子を、殺そうとする。そんなこと、させてはならないわ」
「はい。重々承知でございます」
「だから……もしもの時は、この子を、守ってあげて」
「かしこまりました。たとえ我が命にかえても、この子を守ってみせます」
「お願いね……」
そう言って、私はそっと瞼を閉じ、一時的な眠りに落ちる。
私の永眠の時も……近いかもしれないわね。
とりあえず、最初の1週間は毎日更新します!
そのあとは1週間に1話更新できたら上出来だと思ってくだせぇ
追記:ここからの話は先に間話『ステータスと夢見の能力』をみてからだと、分かりやすいと思います。




