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青龍、発揮する
そして迎えたオーラス。親番のトム、警戒しつつ、何とか流局に持ち込んだ。
「ハッハッハ、ミーの勝利ネ!」
これに
「ゴ、ゴメンなさい」
頭を下げる搭子ちゃんだが
「謝る必要なんてないよ」
青龍は笑顔でそう言いながら、トムに
「悪いが、俺たちの勝ちだ」
「ホワイ?」
肩をすくめている相手に、彼は無言で相手および自分の河を指してきた。
「ん? ま、ま、真似満! オーマイガッ!」
「勝負は下駄を、いや靴を履くまではわからないよ!」
※真似満〝まねまん〟:子が親の捨牌と全く同じ牌を全く同じ順序で捨てることにより成立する役で、得点は満貫~役満とばらついているが、ここでは身勝手ながら役満にした。つか、ミエミエでもある。