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青龍、放銃する
「ここは平和、タンヤオ狙いで」
場を見回した青龍、端にある九筒をつかんで
「ワンチャンス!」
だがその時
「虻蜂取らず」
静かにそう言いながら、対面が手牌を倒してきた。
「ま、まさか?」
「高目で一気通貫だ」
笑みを浮かべながら、白扇で自らに風を送っている五門斉。
「ク……」
次局、親の搭子ちゃんが
「やったあ! じゃあ、立直ね!」
再び、これに
「一寸先は闇」
「ええ?」
「〝白〟ドラドラだ」
さあ、いよいよ五門斉の親番である。