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魔法植物③

 忙しくはなったけど、なんとか頑張ってタイタンのレベルアップまでこぎ着けた。

 それまでにかけた時間は約2ヶ月。気がつけば4月ももうすぐ終わりで、ゴールデンウィークがそろそろ始まる。


「原神の時より時間がかかりましたね」

「タイタンは原神よりも体が大きかったからからかね? そのあたりは検証が必要なようだよ」

「体が大きかったというよりは、敵との距離も関係しそうですね」

「リーチの問題であるかな?」

「それもありますが、単純に体の端から端までの距離といいますか。リーチが同じでも、背中までの距離は違いますよね」

「ああ、なるほど。確かに、それもあるかもしれないのだよ」


 タイタンがレベルアップまでに狩ったゴブリンの討伐数は、原神よりも多かった。

 その理由は不明だが、そこはこれから検証していく事になるだろう。

 サンプルを増やしていこうという事で、タイタンの4号機以降も製作が確定した。



 こうした検証は、一つの検証をクリアするごとに新しい知見を得られるけど、同時に新たな疑問も増えていく。

 やる事は増えていくけど、前に進んでいく実感があるので頑張れる、けど。


「植物のレベルアップも終わって、ポーション作成だ、とはいかないのを忘れていました」

「それは仕方がないさ。他の研究機関が結果を公表していないのも、これが理由なのだろうね」


 うん。生きた植物をレベルアップさせたんだからね。

 レベルアップさせた植物を殖やすとか、そっちが先だっていうのを忘れていたんだ。

 用意したアロエ、ヨモギ、リンゴの木の苗は、植物専門の研究機関に回す事となった。


「バイオなハザードを引き起こすわけにはいかないのだよ。

 増殖させるのは良いのだけれど、我々では植物を管理しきれないのだよ。温室などでもない限り、鳥や虫が周囲に拡散させかねないのだからね。

 次世代がどうなるのか分からない以上、序盤の管理は慎重すぎるくらいでちょうど良いのさ!」


 レベルアップした植物のレベルアップが、次世代以降にどうなるのかはまだ不明だ。

 引き継ぐかもしれないし、引き継がないかもしれない。

 一世代だけでそれは判断できず、二世代三世代でもまだ確証には至らない。


「最低でも十世代先まで確認して、ようやく仮説と言えるようになります」


 世の中はそういう風にできているらしいので、こちらとしてもそういうものだと納得するしかない。

 ここから先は専門家に任せるのが一番だ。


「そんなわけで、アロエなどはもう2セットはレベルアップさせないといけないのだよ。

 殖やすにしても、色々と保険は必要だからね」


 余談にはなるが、植物は種から殖やす世代交代型の繁殖だけでなく、イチゴとかでよく聞く分けつといった、クローン的な殖やし方もある。

 ああ、ジャガイモみたいなのも同類かな。種芋で殖やす方法が主流だけど、ジャガイモだって花が咲いて種が取れるので、種から殖やす事もできるんだし。


 そうなると、ジャガイモもレベルアップさせて、レベルアップの引き継ぎができるかどうか試してみると面白いかもしれないな。

 竹やミントとか、繁殖力の強い植物は、さすがに避けた方が良いと思うけど。ジャガイモぐらいなら問題も起こさないだろう。たぶん。


「……私が言うのも変な話なのだがね。ここは、あまり手を広げるべきではないと思うのだよ」

「将来の予定ですよ。先にやるものは決まっているんだから、順番に片付けていきますって」


 手を付けられるのはいつになるか分からないが、後になって「次に何をやろう?」と悩まなくて良いように、ちょっと予定を詰め込むだけだよ。

 新しい事に目を向ける前に、目の前の宿題を片付けるって。

 さすがに、ついこの間「手を広げすぎると~~」なんて説教したあとに自分がやらかすような、考え無しの節操無しじゃないぞ。

 俺だって、ちゃんと考えているんだからな。





「ちなみに、娘さんはどうです? 落ち着きました?」

「小康状態になったのだよ。妻から落ち着いているようだからと聞いて顔を出してみたが、それで爆発されてしまってね……。上手くいったときには話をすると思うから、それまでは触れないでいてくれると嬉しいのだよ」


 四宮教授が家に戻らないので、ある程度は予想できた事だけど。四宮家の家庭事情は未だにどうにもならないようだ。


 こちらとしてはサポートメンバーがいるのは助かるんだけどね。

 しかし、同僚の家庭が上手くいっていないとか、こっちにも悪い影響が出そうで怖いんだよな。


 可能であれば、家庭の問題を解決して、平和に生きて欲しいと思うけど。そのための解決策が何も無い状態なんだ。

 大学受験失敗とか、どうやってフォローすべきか分からないので、時間が解決してくれる事を祈るしかない。



「ダンジョンで、君を待つ!」

「四宮教授。こういった発言は、四宮教授の仕込みですか?」

「いいや。一文字君ではないのかね?」


 気分転換にダンジョンに行こうとすれば、原神たちに誘われる。

 原神たちの誘い文句に疑問を感じて確認してみるけど、そこは誰の仕込みでもない模様。


 いったい、どうやってネタ発言を仕込んでくるのかな?



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― 新着の感想 ―
[一言] ネタの仕入先はネット……でなければ、及川さん、かなw
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