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神音の羽球  作者: ボルタレン
6/7

第6セット、大人気ない大人

ゴールデンウィーク初日の練習を終えた千明たち

最終日ではランキング戦を行う


5月5日、午前9時


高梨先生「はい、号令河西くん」

河西「気をつけ!礼!お願いします!」

部員「お願いします!」


高梨先生「今日は準備運動の後は基礎打ち、その後は試合形式でランキング戦を行います」


基礎打ち…ドライブ、ヘアピン、プッシュ、ドロップ、スマッシュ、クリアーの一通りのショットをやる準備運動


一輝「うり、うり、この速さが限界かぁ?」

ペアで余った千明は一輝と基礎打ちとなる

パーン、トンッ、パーン、トンッ

そしてプッシュで千明を追い詰める一輝であった


千明「ぅリャ!」

一輝「おっと」

ロブを上げる千明、しかし一輝はハイバックからドロップを打ちすぐさま戻る

千明「…ちっ」

一輝「おぢさん中1ごときに負けないもんねー」

千明「クキェー!いつかコテンパンにしてやる」

一輝「ベロベロベー」


…………


高梨先生「はい、それではランキング戦を始めます。1年生はまだ全面では厳しいので半面、横のラインはダブルスのラインで行います。審判と線審は空いている人たちで持ち回るように」


試合形式は11点1セット

3年生男子は2人なのでフルセット、3年生女子は3組リーグ戦からの上位1位3人で順位決め、2年女子小野胡桃は3年生チーム、残りは総当たりリーグ戦、1年生女子も多いのでリーグ戦からの順位決め、男子は総当たりリーグ戦となる


……………


3年生男子

河西11-3山崎

河西11-4山崎


3年生女子

中澤11-9小野


1年生女子

牧原11-7岡本

岡本11-9宮田


…………


そして1年生男子


河西千明-佐々木


一輝「きゃー!千明ちゃん頑張ってー!」

千明「死ね!今すぐ死ね!」


千明からのサーブ

女子もそうだが、1年生のこの時期ではサーブの高さも距離も正確じゃない

故にラリーはそんなに続かない


千明「(…あっ)」

佐々木「うら!」

パンッ!

千明のフォア側にスマッシュが決まる


千明9-11佐々木


………


金子-田中


金子「ぃよし!」

金子11-4田中


………


伊藤-千明


伊藤「ンっ!」

パンッ!

千明「らっ!」

スマッシュをフォアハンドでロブを返す

伊藤のスマッシュは速いといっても、それは中1の中では速いレベル。千明は父親と練習をしているので目は慣れている


千明13-11(デュースのため)


………


佐々木11-4田中

伊藤11-9金子

千明11-3田中

金子11-7佐々木

千明11-8金子

伊藤11-3田中

伊藤11-8佐々木

………


1位、千明3勝

2位、伊藤3勝

3位、金子2勝

4位、佐々木2勝

5位、田中0勝

勝敗数、さらにら直接対決で勝っている方が上位

となった


………


高梨先生「はい、それでは終礼です。今回のランキングで夏の大会に申請しておきます。コーチ何かありますか?」

一輝「そうですね…まあどのレベルでも言えるのは、今日を振り返って良かったところ、悪かったところをよく考えて、どこを補うか、伸ばすかだと思います。1年生は…まだ基礎の段階だからミスの無いショットを心がければと、思います」


高梨先生「はいでは号令、河西」

河西「気をつけ!礼!ありがとうございました!」

部員「ありがとうございました!」


………


河合家


一輝「おい千明、今日から筋トレのメニューにリスト筋力アップのメニューを付ける」

千明「え〜」

一輝「るせーな、必要なメニューだから毎回やれ」

一輝「ラケットを持って腕を水平にして左右に振る。これを1分3セットだ」


ブンブンブン…

一輝「…30秒」

千明「(…段々…キツくなってくる)」

一輝「おい腕を下げるな、スピードも落とすな」

千明「グ…ギ…ギ…」

一輝「3…2…1…終了」

千明「グゥ〜」

一輝「普通はこれをやるんだが…お前はさらにラケットカバーを付けてやる」

千明「はあああ!?」


一輝「………夏の大会の団体戦は2ヶ月後だ。山崎くんは公式戦で1度も勝ってない。おそらく個人戦も厳しい。だがダブルスのパートナー次第ではチャンスがある。…わかるな?」

千明「………」


そう、団体戦では1年生から3人出る

勝ち抜くにはシングルスを河西にしなければならない

1年生メンバー内の競争だけではない。その先を見据えて、その未来との闘いを告げられたのだ




ランキング戦では1位となった千明

その後トレーニングを追加となり、夏の団体戦へ向けて地味なトレーニングばかりとなる。しかしそれは着実に力を付け、試合に挑む事となる

その力は…「音」となる…


次回!酷暑の極み!

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