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とある何かの物語  作者: 鈴木りんご
8/10

答え


「どうしてあのおばあちゃんはなんにも覚えてないの? 自分の子供のことも覚えてないよ」


 テレビ画面を指差して少女は兄に問う。


「あれはアルツハイマーって病気の、認知症っていう症状だよ」


「病気なの?」


「うん。脳の病気なんじゃないのかな? 脳みその中に記憶が入ってるから、脳が病気になると記憶がなくなっちゃうんだよ」


「えー。何? 怖い!」


「ニンジン食べて栄養を取らないと、お前も病気になっちゃうかもしれないよ」


「えー! 忘れたくないけど、ニンジンも食べたくない……どうしよう……」


「まぁ、大丈夫だよ。普通はおじいちゃんとか、おばあちゃんになんないとならないから」


「そうなんだ。じゃあ、おばあちゃんになったらニンジンを食べることにする」


「でもニンジンは食べた方がいいと思うよ」


「嫌。おばあちゃんになるまで食べない!」


 少女はそう力強く宣言すると、けらけらと楽しそうに笑った。





☆ ☆ ☆




 第三問の答えは認知症です。


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