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普通の手に入れ方  作者: 人儚
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いきなりの展開で

 身体測定の日、私はあの子と一緒にいた。あの子というのも私を保健室に問答無用で連れてきた人。

 こんなことを言うのもおかしいかも知れないが、イケメンだった。腕を掴まれた時は「なに?この人」とか思ったけど。しかし、本当に何なのだろう。だって、私は気分が悪い素振りもしてなかった。確かに、身体測定どうしようかと悩んではいたけれど。

 そして、今。私の向かいに彼は座っている。

「俺、わかる?」

 そう、彼は言う。

 私はううん。と首を振る。なんといってもここ一か月私は女の子でいることに必死だったのだ。わかるわけない。

「俺は…」

 そう言って少しためてから名乗る。

「…翔太。柊翔太(ひいらぎしょうた)。よろしくな。」

 そう言って握手を求められる。

「龍崎杏。よろしく…」

 そう言って私はうつむいた。男の子と仲良くする気はなかった。だって、私は本当の女の子じゃないから。握手をする気はなかった。それに翔太という名前。私の本名でもあり、なんだかいやだったから。「なんだよ…。つれねぇな」柊くんはそういって保健室の椅子の上でくるくるし始めた。私が言うのもなんだけど、男子って本当にガキだと思う。

「で、何の用?」

 私はそう柊くんに尋ねる。

「身体測定したくないんだろ?実は俺も」

 そういって自分を指さす柊くん、男の子だとばれたのかな?と焦りながらも柊くんの次の言葉をまつ。

 柊くんは続ける。

「やっぱ、そーゆー年頃じゃん?杏ちゃんもそーゆーのでしょ?」

 彼はそう言った。要するに私が男の子だということはばれていないみたいである。

「…ありがと。」

 私はそういってまたうつむいた。ガラガラと保健室の扉が開く。

「龍崎さん、大丈夫かしら?」

 保健室の先生がタイミングよく入ってきてくれる。「大丈夫です…。」私はそういってうつむく。

「えっと…。大丈夫なら戻ってくれるかしら?ここ次に視力検査で使うのよねぇ…。」

 そう先生は言ったのだが私としてはせっかく抜け出せたのに戻るわけにはいかない。あの…と言いかけた時だった。

「先生。龍崎さんは無理してますから。隣の教室で休ませてあげたほうがいいですよ。」

 と柊くんが言った。ここは柊くんのナイスプレーに乗るしかない。「いえ、そんなこと…」と言いながら。コホンコホンと咳をする私。

「仕方ないわね。隣の部屋を開けるから、そこで休みなさい。」

 先生はそう言って隣の部屋を開けてくれたが、「柊は帰れよ?」と柊くんを連れて行ってしまった。去り際の柊くんはまるでというかガキだった。帰りたくないーに始まり、ね!少しだけとか言っていたが全却下。先生に襟を掴まれて教室の方に連行されていった。

 やっと安心して寝れる。というかそもそも具合も悪くない。なんだかなーと思っているとコンコンと窓から音がする。窓を開ける。誰もいない。ここは1階だから石でも当たったかな?と思っていると。

「杏ちゃん、杏ちゃん。下。下。」

 という声。見てみると窓の下に隠れるように柊くんがいたのだった。

これからの展開に期待ですね

私もはっきり言ってどうなるのか?

気になります(笑)

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