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夏生詩集2

火の用心

作者: 夏生

火の用心

拍子木の音


おじさんたちの声が

凍てついた夜に

優しく響きます


おじさんたちは

かじかんだ手で

力強く拍子木を握って

火の用心

唱えます願います


それでも真夜中

真っ赤なサイレンの音が

町中に鳴り響いてしまう


おじさんたちの願いが

叶わなかった夜は

冴えて鋭い不安が

重くたちこめて


赤い喧騒が朝まで

止まない冬の夜です



凍てついた夜

火の用心

おじさんたちの声が

優しく響きます


静かに凍りつく夜

月は付けっぱなしの

電気のような明るさで

星はハラハラと瞬いています


おじさんたちの願いが叶った

冬の夜です



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