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お菓子短編

ゆらゆらシフォン

作者: ソーダ茶


こんにちは


ソーダ茶です


本日2つ目の投稿、失礼します


こちら現在2026年 1月22日の14時14分ごろよりお送りしています


今回はお菓子短編4本目となる『ゆらゆらシフォン』をお届けします


拙いですが、楽しんでいただけたら幸いです





ゆらゆらしてる


つやつやの髪をしたポニーテール

私の前で楽しげに、歌うみたいに



「私ね、出来上がったシフォンケーキを、こう…フォークで弾ませるのが、なんか好きなの」

「へぇ…」

「やっぱり、変?…引いてない?」

「いやぁ?そういう人もいるんだなぁって」

「はい、そういう人もいます…!」


へぇ、としか言えないし、思えない

しかたないね


本来は冷ましてから食べるのがいいらしいシフォンケーキ

私が彼女に、なんとなく言った「焼きたてが食べてみたい」というのを覚えていてくれたらしく、今にいたる


「もうすぐ焼けるけど、添えるクリーム固め?ゆるめ?あと、甘さどうする?お砂糖の量」

「あー、おまかせで」

「ほんとにそれでいいの?」

「うん、まかせて間違いないでしょ?」

「っまぁ、…ね!」


誇らしげな顔

えっへん、とか効果音つきそう


「…ふ、ねぇ…楽しい?」

「楽しい!」

「そっかぁ…」


それなら、いいんだ


「焼き上がり、楽しみだね」

「うん!」


あなたを見てると

身体がくらくらしそう


心は

ゆらゆらしてしまう


つられる、みたいな?

そんな感じ


「シフォンケーキ、何か掛ける?ほら、ソースとかメープルシロップとか?別添えにしたい?」

「はじめは…そのままがいい、かなぁ」

「お!それもそうだね。いい!」

「欲しくなったら、好きなのを好きなように足したらいいよ。多分」

「ん!」

「それが、一番…美味しい食べ方じゃない?」

「さいきょう!」


わあ、ひらがな発音だったな今の



すっごい無邪気で眩しい



真夏の太陽の権化か何かでいらっしゃる?



一番近くで、いっつも眩しい



私だけ熱中症予備軍になりそ…


タイマーの音がした


オーブンからケーキを取り出す


彼女が天板をミトンの手で迎える

そっと、でも素早く無駄のない動き


ギャップ、だよね

途端に真剣な表情に変身するんだからさぁ

一瞬も見逃せない

アイドルを血眼で追うファンって、こんな感じのことだったり…?


というか、そのミトンどこ産だよ

ヘンテコなデザインすぎだろ


いざお皿にのせるとき、彼女の目は固いガラス玉みたいだった


何か覚悟のような、1つの揺るがない芯があって、それを貫く意志の持ち主みたいな


見てるだけで届かない、遠い存在みたいに映ってモヤモヤする


お喋りするときは、あんな顔しないじゃない


ずるい人



直射日光を見つめ続けるなんて、できっこないよ



さて、と


どこか重たくってしかたない腰を起こして、なんとか立ち上がる


「私、飲み物用意する。何がいい?」

「うーん、私レモネードがいいな!」


レモネード…ねぇ

ドリンクチョイスまで()眩しいじゃん


「おっけ。こちらはレモンティーにしようかと思うのですが、レモンエキスみたいな…そういうの何かありますか?隊長?」

「ある!ありますよ!」


用意がいい

やっぱりお菓子作る人の冷蔵庫はちょっと違うな


「隊長は氷どうしますか?」

「ほしいですよ~お願いします!」

「あっついもんね」

「そうねぇ~」


ゆっるゆるじゃん


ケーキが無事にできて気が抜けたのだろうか


また、ゆるい空気が戻ってきた


そうそう、こうじゃないと困りますよ隊長


透明なグラスにたっぷりの氷、彼女のオーダーのレモネードを…


…!



きれい




でもさぁ…

やっぱり眩しいよ




私の目の前に、私が作った彼女のためのレモネード



グラスと氷、

窓からの光が相まってプリズムがきらきら、ゆらゆらしている




だから、

眩しいってば…!




〈END〉





閲覧ありがとうございます


楽しんでいただけたなら嬉しいです


それでは


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