第一話:プロローグ
遅筆ながら連載を開始します。
完結するまで頑張ります。
誤字脱字があるかもしれませんが、寛容にお願いしますm(__)m
必要悪とは何か。
広義としてはいろいろあるが、いわゆる誰もが良くない事だと理解していることで、国やら組織なんかにとって、やむを得ず必要とされることだ。
ダルタンク大陸においても例外なく存在しており、失っては世界の危機だと言わしめる必要悪が存在する。
それは魔王の事である。
彼の身体から漏れ出る瘴気が魔獣を生み出す。
人間に襲いかかる凶悪な生き物であるが、生きていく為の資源として大いに役立っている。
食料、医療、武器、生活用品……。
数え上げればきりがない程に人間社会を支えている。
悲しいことに人間とは欲望に底がない強欲な生き物だ。
莫大な富を生み出す存在を欲しくない国は皆無な事は仕方無いことかも知れなかった。
我先に魔王を捕らえようとする国が後を経たない流れは止まらなかった。
だが全ては失敗に終わる。
魔王が圧倒的なほどに強いからだ。
時には世界中の国が団結して挑んだが返り討ちにあった。それくらい魔王は強い。
なぜなら神が世界の発展のために用意した存在だから。人間ごときがどうこうできるものではない。
そんな魔獣だが、一つ問題があった。
魔王の瘴気が強いほど強力な魔獣を生み出す。
なので必然と魔王城周辺に生息している魔獣が強くなってしまい、人間社会に近いところに生息するのは弱い。最弱なものだと、子供でも頑張れなんとか倒せてしまう。
そこで神の代行者としてこの世界を監視している女神モモノーラの提案により、ダンジョンシステムが誕生したのだ。
女神が作り出した魔瘴石に瘴気を取り込んで最下層に設置することでダンジョンが出来上がった。
とはいえ、国ごとに存在するダンジョンには階級が存在する。
これまでの魔王に対する愚行が少ない国ほど優遇され瘴気が強い魔瘴石を提供された。
低階層で強い瘴気は危険なため、魔王自らが瘴気に見合うだけの階層を用意した。
ファイブスター:S~Bクラスの魔獣が出没する最難関ダンジョン
フォースター:A~Cクラスの魔獣が出没するダンジョン
サードスター:B~Dクラスの魔獣が出没するダンジョン
ツースター:C~Eクラスの魔獣が出没するダンジョン
ワンスター:D~Fクラスの魔獣が出没するダンジョン
ノースター:F~Gクラスの魔獣が出没する初心者向けダンジョン
世界に存在する魔獣は上位からSS、S、A、B、C、D、E、F、Gとなっている。
人類がなんとか太刀打ちできるのはSクラスまでと言われている。
SSクラスは自然災害と同義であり、魔王と彼の側近くらいしか対処できない。
そこから世界は魔王と協力関係を保ちつつ、世界が徐々に発展していったのだった。
これはそんな世界に転生した異世界人の冒険物語である。
次の話も連投して投稿しているので、よろしかったら読んでみてください。