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第0歩 負の始まり
「はぁ、はっ……あがっ!」
男の体は意志とは反対に笑っていた。
目に焼き付けられてしまった幻影の如き強さ。夢だった、そう言われた方が納得がいくと欠損してしまった
左腕をさすりながら思案する。
目の前で見たもの…あれは…神などではない妖魔だ
そして、手の形が変形するほど拳を握り、余りの悔しさに欠けた刀を拾い………目を抉った。
ちゅぱ、ちゅぱ、と抉った目が声を出しながら男はただ誇りを傷つけられたことによる自分が死霊になったかのような憎しみや殺意をただ感じていた
そして…
「許さん…許さんぞーー!!」
咆哮が天を揺らさんとする
そして風に吹かれれば倒れそうな程傷ついた足で…
男は一歩、一歩、弱々しく、しかし、しっかりと歩き始めた――
そして時は流れる…
よろしくお願いします!!
これから頑張ってあげていくつもりなので応援していただけるととてもありがたいです。