異世界サンドイッチ問題についての回答
異世界サンドイッチについての個人的意見。
著名な作家さんの言葉も引用しつつ、異世界での言葉についての表現を考えよう。
「異世界なのにサンドウィッチ伯爵が語源のサンドイッチがあるのはおかしい」
これに対する簡単で、私個人が「あーだこーだ」と言うまでもない、簡単な解決策(反論方法)を知っています。
著名な小説家の栗本薫さんが『グイン・サーガ・ハンドブック』で、こう言ってます。
「以前、イシュトヴァーンが『南無三』といったら、あれは『南無三宝』という仏教用語だからグイン・サーガの中で使うのはおかしいと、非難の手紙が来ましたが、(中略)基本的には言葉というのはキャラクターを表すものだから、たとえばイシュトヴァーンが『南無三』というのはわたしからみれば自然なことなわけです」
この「南無三」については、キャラクターの個性(台詞)に関する内容なので、厳密には「サンドイッチ」の問題とは内容が違うでしょうが。
しかし私はこう考えています。
もし「サンドイッチ」という言葉が問題だというなら、それは「通訳した言葉」だからと考えればどうか?
小説として書かれている文字は、「日本語に翻訳された物語」だと思えば、「サンドイッチ」も異世界で書かれた物語の──本来は異世界の言語で綴られた物語を、現代の日本人に読みやすくするために、あえて「サンドイッチ」と表記した、「パンで具材をはさんだ料理」という解釈もできると思います。
ちなみに自分は、物語によっては「パンで具材をはさんだもの」に、ルビで「サンドイッチ」としたりする場合もあります。
雰囲気を大切にする、わかりやすさを重視して書く。
それぞれ違った意見があるでしょうが、細かい表現が気になって物語を楽しめないのは──本末転倒というか、もったいないことだと思いますね。
読んでくれてありがとうございます。
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