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マリーの危機

在校生達が話す


今年の新入生は凄いな。


ソフィア王女殿下は一級跳びで入学したのって、あのブロッサム侯爵のローズマリア様と同級生になりたいかららしいぞ。


ソフィア王女殿下は、王族らしい気高さをお持ちなのに、気さくな人柄が王妃様に似ていると言われていますわね。

一級跳びで学力テスト二位ですもの。素晴らしいですわ


ブロッサム侯爵の次男のフランソワ殿も、ローズマリア様と同級生になる為に一級跳びしたらしいけど、アラン殿下の御命令とのことだぞ。それで学力テスト三位ってブロッサム侯爵家の優秀さは凄いな。

フランソワ様のあの美しさ。ちょっとぶっきらぼうな話し方をローズマリア様になさるのも気を許しているからなのね。

お小さい頃から、ローズマリア様のことを慕ってらっしゃるのは有名ですもの。

あぁー。美しき姉弟愛ですわね


お兄様のユーリウス様は勉学は元よりお父様のお仕事をお手伝いされているとお聞きしています。婚約者はガルシア公爵家のシャルロット様ですし、アラン殿下のご友人でもいらっしゃるので、将来は安泰でございますわね。

ユーリウス様は家族を大事にされてますもの。シャルロット様も大事にされますわね



入学式にローズマリア様がアラン王子を見かけて微笑んでいらした瞬間に時が止まりましたわね。鼻を抑える子息達が後をたたなかったとか……。

殿下が溺愛されるのも頷きますわね。

ローズマリア様が学力テストで一位をお取りになったとお聞きして、あの美しさに聡明さをお持ちだなんて、嫉妬の心も湧きませんでしたわ。

殿下がローズマリア様を抱き寄せて帰る様がまるで物語の王子様とお姫様の様で、眼福でしたわね。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ローズマリア・ブロッサム


容姿は優れている

成績も良い

アラン王子の婚約者

王子と言う婚約者がいながらも、兄は欲しがったと言う。

どんな子なんだろうな?

昔見たあの人に似ている…

その微笑みは女神か?いや虜になりそうなその笑みは毒花の様だ。

面白い女の子だ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

学園生活にも慣れてきた。

季節が変わっていく

あれ?おかしいな。ペンがない。

筆入れに入れたと思ったのに、入れ忘れたのかしら?

最近物忘れが多くて困るわ。

アラン様が成長してかっこよくなり過ぎて十三歳を謳歌してるケド、私中身アラサーだもん!

アラン様も十四歳、王族だから社交界デビューなのよね。

前世でもうまく行けばデビュー出来る歳だもの!

私の推しはアラン様よ!

デビュー前から支えます!!



「姉さん、姉さんってば」

後ろの席からフランの声が聞こえる。

「なぁに?」

「また忘れ物?」


とフランが机に肘をつきながら色気を出してこちらに話しかけてくる。

十二歳のくせに無駄に色気を出してきよって!

このショタめ!あれからフランとは喧嘩をしながらも、仲良くやっている。

口が悪いと言うのはまだ反抗期続行中と言うことだろう。

アラン様に対してもこの口調だから、一度注意したら、

アラン様から俺が良いと言ったのだから、お前は口出すな!と言われた。

あの二人意外と仲が良いのだ。


「ペンがないの。どこかに置き忘れちゃったのかしら?」

「えっ?また?」

「うん。確認してきたつもりだったけど」

「なんでだろうね!最近続いてない?」

「もの忘れかしら」

「バカ!」

「あっ!バカって言った」

ふんと顔を背けた

「マリーお昼行こ!」

とソフィアに声を掛けられる

「ごめんなさい。今日はアラン様と約束をしているの」

「えっ?今日はみんなでご飯食べる日でしょ?」

「今日はダメだ!アラン様と約束をしているんだ。僕も呼ばれている」とフランソワ

「そうなの?仕方ないわね。行きましょう?シャル、リリー」

「「はい」」


「行くよ!」

とフランに連れ出され王族専用サロンへ向かう。

そこにはユーリウスも居た。

「お兄様?どうされましたの?」

「マリーに聞きたい事があるんだ」

首を傾げ

「私何かしました?」

と言うと

「前科があり過ぎてわかんないよね?」

とフランが言ってきたので、こっそり足を踏んでやった。フランから睨まれた

「仲が良いのはよいが続けるぞ」とアラン

「「はい」」

と、大人しく聞くことにした

「マリー()()()()()()()()()()()()()()()

「えっ?どうしてそれを?ご存知なの」

「これだけど?」

「私のノートがどうしてここに?」

「焼却炉の近くに落ちていた」

「でも名前も書いてありませんのに」

「お前の字くらい見たらわかる」

「そうですよね……」

「これは新しい菓子のレシピか?」

「はい」

「このノートどこでなくした?」

「鞄の中に入れてありました」

「鞄の中から勝手に出てはいかんだろう」

「怖いこと言わないでっ!あっ!」


せっかく被っていた猫が出て行ってしまった。フギャーと威嚇音まで……王妃教育の成果はまだまだね。マリー


「普通に話してくれ。その話し方はあまり好きじゃない」

「でも……」

「「「良いから」」」


「そう?じゃやめる」

「で、他に無くなったものは?」

「わかんない」

「バカ!さっきペンが無いっていってたろ」

「だって忘れただけかもしれないし」

「他にはないか?」

「わかんない」

「バカ!教科書も無くなって、誰のかわからないものと交換されていただろ?あとハンカチも机に置いて無くなっただろ!」

「待て!いつからだ?」

「一週間程ですよ」

「なぜ俺に言わん?」

「あんたが出てくると、ややこしくなるだろう?内々に終わらせたかったんだよ」

「それでも、マリーの持ち物がなくなるなんて許せんな!」

「だから言わなかったんだよ」

「嫌がらせとか受けてない?」

とユーリウスがマリーに近づく

「うん」

「バカだから気がついてないとかじゃないんだよね?」

「お兄様までバカって言った!」

「その話は良いから、これからものが無くなったりおかしな事があったりしたらすぐ報告だ、分かったな」

「……うん」


とこの日の話は終わった。


次の日ソフィア・シャル・リリーと移動教室へ行く途中

「あっ!忘れ物しちゃった、取ってくる」

とマリーは一人で教室に向かった。

護衛は本日王宮で訓練日の為居なかった。

教室の扉を開けると目にした光景に驚きを隠せない。

「それ私の鞄ですよ?」

「知っていますよ。探し物です」

「なんの話でしょう?」

「あなたが考案していたんですね。あの斬新なお菓子のレシピは」

「あなたは、誰?」

「ヘルマンです。聞いたことありませんか?あなたの事をずっと探していたんですよ」

「存じ上げませんわ」

「では教えて差し上げましょう。こちらへどうぞ、手荒な真似はしたくないので、騒がないこと!」

リーンゴーンというチャイムが聞こえてくる。背後からやってきた影に後ろからハンカチで鼻を塞がれ意識を手放した



あ。授業始まっちゃった……みんなで心配してるかな……


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