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アランは悩む

アランは執務室で項垂れていた

接近禁止とは…

マリーとせっかく二人きりだったのに

いい雰囲気だったのにな…

嫌いと言われた時は本当に泣きそうになった

しかし、侯爵の言うことも尤もであり、接近禁止を受け止めようと思う。

娘に甘い侯爵があそこまで怒るとは、さすがに責任は俺にある。

はぁー。手紙を出すか……


コンコンコンとノックする音

「誰だ?」

「レオナルドだけど、良い?」

「入ってくれ」


「どうした?まぁ掛けてくれ」

「ありがと」


執事が紅茶を入れて、その場からそっと離れる


「明日国に戻るから挨拶にきたんだ」

「そうか。ご苦労だったな」

「マリーちゃんも連れて帰りたかったんだけどさ、断られちゃったんだ」

「あぁ。それはそうだろうな」

「なんかムカつくけどね」

「俺が先にあいつに出会ったのが運の尽きだったな」

「もう少し早く会ってたら違う結末だったか?」

「いや。俺が惚れたのはあいつが四歳の時だからな」

「マリーちゃんと同じ国だったらなぁ」

「それだったら、負けてたかもな」

「なんだよ。気持ち悪い」

「多分、本当のお前の姿を知ったら好きになってたと思うぞ今回は遅かっただけだよ」

「やめてくれよ、諦めつかなくなるだろ!」

「悪いな、俺はマリーに対して執念深いし、嫉妬するし心が狭くなるんだよだから諦めてくれ」

「直ぐには無理だけど、マリーちゃんに嫌われたくないから友達ではいさせてよ」

「本当はそれも嫌だけどな」

「マリーちゃんって良い子だよね、アランこれから大変だよね」

「もしあいつが浮気したら相手を殺すと思うぞ、気を付けろよ」

「了解!」

「マリーにお前との事で喧嘩して、嫌いって言われたときに、生まれて初めて絶望と言う言葉を知ったよ」

「それくらいで……」

「俺が世界で一番あいつの事を好きなんだよ」

「分かったよ、アランって侯爵に似てるんだね」

「は?マリーの親父にか?」

「うちの親父セシリア様が好きでさ、侯爵がセシリア様と結婚出来たのは、自分の方がセシリア様のことを愛してたからだって言ってたよ。完敗だね。もしアランが浮気してマリーちゃんを泣かせたら、その時はマリーちゃんのこと貰うよ」

「それは無いな。あいつ以外の女は目に入らないんだよ」

「重症だね」

「あぁ、そうだな」

「そろそろ行くよ。弟のこと頼むよ!マリーちゃんと同じ学年だよ?どうする?」

「マリーに手を出したら命はないとだけ伝えておいてくれ」

「了解!じゃあね」


…なんだよ。侯爵と似てるって。

ファザコンの親父の代わりじゃないか!

自分でもそう思っていたが他人から言われると余計に腹が立つ。

いや。もう代わりでも良い

俺と結婚を望んでくれてるのは分かっている

はぁー。もう今日はダメだ、帰るか


コンコンコン


なんだよ。なんて日だ!

「誰だ?」

「リオネル・ブロッサムですよ殿下」

自らドアを開ける

「どうぞお入り下さい」

執事がカップを片付けている。

「すまない、ちょっと掛けて下さい」

「来客でしたか?」

「レオナルドと話を少し」

「そうでしたか、私も先ほど話させて貰いました」


「失礼します、お茶をお持ち致しました」

「悪い下がってくれるか?」

「はいかしこまりました」


「侯爵、その、先程は申し訳なかった。婚約中とはいえ、結婚前の娘に、その、なんだ」

「お分かりいただければよろしいのです。婚約破棄など直ぐに出来ますので、殿下が反省をして、結婚まで節度ある交際を望みます」

「婚約破棄を直ぐって」

「えぇ。直ぐ出来ます、安心して浮気なさって下さいね」

「絶対しませんよ!」

「娘が浮気をしたら嫌いになるなどと言っていたのを思い出しまして」

「絶対にしない。他の女など目に入らん!」

「では、節度のある交際を」

「どこまで?は良いんだ?」

「室内で二人きりは許しません」

「分かった」

「人に見られても恥ずかしくない程度での接近は許しますよ」

「助かります」

「娘の事をお願いしますね」

「こちらこそ、今回はその、悪かった、マリーは悪くない」

「そう言う事にしておきますよ。これからもきっとこう言うことが起きると思うよ、さぁどうするかね、王子様」

「はぁー。結婚するまではあるんだろうな。おきる前に潰したいとは思うけど、なんとかしますよ」

「フフフ。相談には乗りますよ」

「心強い味方ですね、先輩は」

「娘の事を頼めるのは、貴方くらいですからね」

「マリーの事怒らないでやってくれるか?」

「あれくらい怒ったうちに入りませんよ。私が怒るととても手がつけられませんよ?良いですね?」

「はい、すみませんでした」

「私も家に帰ります。マリーは不貞腐れてきっと話もしてくれませんよ」やれやれと言いながら出て行った。


…これからもまたレオナルドの様な事がおこるのか?

侯爵も大変だったんだな。

傾国と呼ばれたセシリア様の娘だもんな

傾国の娘は傾国ってか……

はやく結婚して安心したいよ。


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