パパの怒り
しかしリーチの長さが違うのだ。すぐにアランに追いつかれる。
「待て。帰るな、頼むから話をしよう」
と後ろから抱きつかれる
「殿下!王宮の廊下ですよ、お嬢様をお離し下さい!出ますよ!接近禁止が!」
「分かったよ」
と降参ポーズを取りマリーを離す
「分かればよろしいのです。お嬢様も廊下は走らない」
「「ハイ」」
肩を抱かれ嫌々、アランの執務室へ入る
「頼むから二人にしてくれ。絶対に間違いが起こらない様にするから!」
と頭を下げて下げられてしまったアンと執事は渋々出て行くが、
「お嬢様、何かあったらすぐに叫びなさい!すぐに衛兵を呼びますから!」
「そこまで信用ないんだな、俺」
お茶を出して下がっていく執事
「マリー、さっきは、その悪かったよ。お前に嫌われるくらいなら、自害した方がマシだ…」
「……信用されてないもん」
「信用はしている!単なる嫉妬だよ。他の男の名を愛称で呼ぶなんて耐えられない」
「だって、意外と良い人でちゃんと話も出来て、れおさ、レオナルド王子の事誤解してたから」
「うん。それで」
「アラン様が好きでね、アラン様と結婚したいから他の人に目がいかないって言うお断りしたら分かってくれたの」
「そうか。」
「だからね、逃げてたらダメだからちゃんと解決しようってこの前アラン様と話ししてたのに、浮気とか言われちゃってムカついてるの」
「そうか」
「そうかしか言わないの?」
「ゴメンね、マリー」
と抱き寄せられる。
「嬉しいんだよ。ありがとう」
「うん」
「俺はお前の事になると心が狭くなるから、ついカッとしてしまって……」
「なんか不安にさせたの?」
「嫌いって言われたから」
「売り言葉に買い言葉でしょ?」
「でも、もう言わないでくれ。泣きそうになった」
「うん。ゴメンね」
ギュッと抱きしめる。
「仲直りしよ?」
と言うと、マリーからキスして、とまるで子犬のように震えて言ってくる
チュっとリップ音付きで、口にキスをする
泣きそうな顔をするアラン
「情けないな」
と言いながら
「好きなんだよ」
とキスをしてくる
「早く大人になって結婚したい。じゃなきゃ安心出来ないんだ」
と言われた
「安心して良いよ。アラン様しか近くにいて欲しくないから大丈夫だよ」
「マリーはバカだから分からないけど、すごくモテるんだよ?学園でもきっとモテるからそれを蹴散らす俺の立場をわかってくれ」
「じゃあ仲良くして見せつけてあげなきゃね!」
「そうだな、その作戦で行こう。ソフィアやユーリウスにいつも言われてるしな…見せつけてやろう」
「うん。もうわたしもアラン様の浮気を疑わない事にする」
「架空の浮気相手とか作るなよ」
「あっ!でも距離を置けってまた言われるかも。接触禁止になったら寂しくて死んじゃうかも」
「くっついてなきゃ死んでしまうって言えば許されるだろ?」
「アラン様って頭が良いのね」
「だろ?俺を頼っていいよ」
「さすが王子様だね!」
「マリーだけの王子様だよ」
「わぁ!殺し文句だ」
チュチュチュっと可愛いキスをしていたら、扉が急に開いて、リオネルが入ってきた。
「何をしている!」
「えっ?仲直り?かな……」
とマリーが言うと
「離れなさい!」とアランから離される
「やだー!アラン様といるの!お父様が怖いーー」
「入学式まで接近禁止!いいな!破ったら婚約を破棄する!」
「やだー。離れたら死んじゃうもん」
「死ぬならいま死ね!」
とリオネルから殺気だった黒いものが出ているような気がする。
まさかあんなに甘い父親から死ねなどと言葉が出てくるとは思っていなかったマリーは恐怖に慄き、ここに新たな死亡フラグが立った
「侯爵、その、接近禁止はヤメテクレ」
「じゃあ婚約破棄でいいな!」
「接近……しません。手紙は良いか?」
「許そう」
「お父様の意地悪ぅぅー!」
「じゃあ死ぬか?婚約破棄か?」
「接近……禁止でお願いします」
「よし、決まりなついでに外出禁止だ」
「ズルイよぉー。お父様とデートの約束してたのにぃ」
「延期だな」
「アラン様ぁぁー助けてー」
「悪い。俺が悪いんだよ」
「帰るぞ!!来い」
「入学式まであと2週間だから、当日は迎えに行くよ」
引き摺りながら連行されていくローズマリア
茫然とするアラン。
普段娘に甘い親が怒るとこうなるのか……アランも恐ろしくて反論出来なかった。
接近禁止と辛い処置となった二人でした。




