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バラは恋の小道具

【ガルシア公爵邸のバラ園で

ユーリウスとシャルロット二人の散策】



「ユーリウス様こちらが我が家自慢のバラ園です…」


「素晴らしいですね!うちにもバラ園はありますが、さすが公爵邸だ……」


圧倒的なバラである。


特に素晴らしいのはこの八重のバラだ。

白色に黄色、ピンクと様々な種類


「ユーリウス様はバラがお好きでらっしゃいますか?」


「えぇ。好きですよ。シャルロット嬢は花が好きなんですね?とてもいいお顔をしています」と美しく笑うユーリウス


「はい。私もお花のお手入れを手伝ったりしています」


「それは素敵な趣味ですね。可愛らしいシャルロット嬢に似合いだね!」

とまたも美しい佇まいだ


「可愛らしいだなんて、そんな……」


「えっ?失礼だったかな?レディに向かって可愛らしいだのと…」


「い、いいえ!ユーリウス様の周りにはお美しい人達が、たくさんおられますので私なんて、そのお恥ずかしくって」


「シャルロット嬢は、その、美しいですよ?佇まいだだったり、話し方だったり、素晴らしいレディです」


カァーっ耳まで顔が赤くなる

「そ、そんなユーリウス様からその様なお言葉を頂けるなんて……」


「本心ですよ」


「私なんてなんの取り柄もないんですよ」

と顔を伏せる


「お淑やかで、うちの妹に見習って欲しいくらいですよ」


「マリーは居るだけで目が引く美しい容姿を持っていて、素直で憧れます」


「おや?妹は他から見ると、そのように見えてるのか…びっくりだよ」


「えっ?」


「うちの妹はね、容姿は確かに可愛いんだけど、おてんば娘なんだよ?」

クックッと笑うユーリウス


「そうなのですか?マリーがおてんば?」


「あぁ。内緒だよ!木登りが趣味でね、今は父上との約束を破って自粛しているよ。たまに父上とも木登りをしていて、執事に怒られているよ」


「まぁぁぁ!マリーの違う一面を見れて嬉しいですわ」


「内緒だよ」

とウィンクをしながら人差し指を口にたてる


何という色っぽさだ!!!直視できない

「マリーはずるいわね」


「なにがですか?」


「こんな素敵なユーリウス様もアラン殿下も独り占めするんですもの!」

フフフと笑う


「私はもう、お役御免かな?あとは本人次第だよね。少し寂しいけどね」


「失礼致しました。不躾でしたわ」


「とんでも無いですよ。楽しい時間です」


「私もですわ」


目が合う二人


その時風が強く吹き、八重のバラの花弁が散る……

キャっと声を出すシャルロットの後ろには散る薔薇の花弁。その様子を見たユーリウスは思った。

バラの妖精のようだ…美しいと。




「私マリーと友達になれて良かったです。ユーリウス様ともお話し出来ましたし」

笑顔でそう伝える


「その、シャルロット嬢良かったらまた話がしたいんだが」


「はい。私で良ければ是非」

頬を染めるシャルロット



……シャルロット嬢なんて可憐なんだ。

マリーの可愛さとはまた違う感情だな。マリーが友達になったから出会えたという事なんだろうか?マリーには感謝だな



……憧れのユーリウス様からこんなお言葉を貰えるだなんて!マリーのおかげよ!お父様も二人でお庭の散策を勧めてくれたから、感謝ね。私幸せだわ


「その、もしよかったら私の誕生日会が来月あるんだが、招待しても良いだろうか?」


「はい。行きたい、です」


「ではまた改めて招待状を出すよ」


シャルロットの長い髪の毛にバラの花びらが付いている、それに気づき花弁を取りながら、ユーリウスは

「綺麗だね」と。微笑む


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「どうでしたかな?自慢のバラ園は?」

と公爵がユーリウスに問う


「はい。素晴らしいバラ園でした」


「ブロッサム侯爵邸のバラ園も見事だとお聞きしてますよ?今度娘を招待してやってください」


「はい。是非お越し下さい」


「娘は君のことを気になっているんだ。娘には内緒だよ!君さえ良ければ相手として見てやって欲しい。考えてくれんか?」


「その、とても可愛いと思っていますし、話をしていて楽しかったです」


「そうか!それは何よりだ」


「来月の私の誕生日会にシャルロット嬢を招待したいのですが、よろしいでしょうか?」


「あぁ。娘も喜ぶよ」


「では改めて招待状をお出しします」


「頼むよ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


ガルシア公爵と、夫人の会話


「あなた、どうだった?」


「あぁ。気に入ってくれたようだな」


「シャルロットが喜ぶわね」


「そうだな」


「何か問題でも?まだアラン王子の婚約者を狙っていますの?」


「いや。シャルロットには幸せになって欲しい、アラン王子はローズマリア嬢にご執心のようだ、シャルロットではなくな!」


「じゃあ、どうしたのよ?」


「少し寂しいだけだよ」


「あらまぁ……」


「仕方が無いさ。ユーリウス殿なら大丈夫だろ?シスコン気味だけどな」


「ふふふ。それはしょうがないわよ。ローズマリア嬢はセシリアの娘だもの!」


「そうだな。孫が産まれるのが楽しみだな」


「気が早いわね。まだ八歳よ…やめてよね」


「先ずは、ブロッサム侯爵に手紙でも書くかな…」


「そうね。うちのうちの嫡男(セドリック)ローズマリア嬢に惚れてるのよ?知ってた?」


「どこで会ったんだ?」


「単なる一目惚れよ!」


「諦めさせろ。もう無理だろ?アラン王子と茶会に出て、貴族連中に挨拶して回ってるぞ。もう固めに入ってるだろ?」


「そうね。ローズマリア嬢の髪飾り、アラン王子からのプレゼントだって!瞳の色よ?」


「あの男がよく許したな……」


「だから周りも公認だって思ってるのよ」


「シャルロットはユーリウス殿と縁談を進める。セドリックには高望みだ!諦めさせろ!婚期が遅れるぞ!」


「そのようにしましょう」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その後ーーリオネル執務室


「坊ちゃん。ガルシア公爵様からお手紙です」


「あぁ。どれ?ふーん。アイツ(ユーリウス)やるなぁ」


「どうされました?楽しそうですね」


「誕生日会が楽しみだな。」


「坊ちゃん悪い顔してますよ!」


「ユーリウスの同伴はガルシア公爵家のシャルロット嬢だな」


「ほー。それはそれは。アラン王子の婚約者筆頭との声がございましたが?」


「そうだったな。面白くなってきたな」


「そうでございますね」


「マリーの同伴はアラン王子だ」


「坊ちゃん……成長しましたな」

白いハンカチで涙を拭う執事


「だろ?だから坊ちゃんをやめてくれ」


「それななりません。あと一週間です。約束ですから」





「覚えていたのか!くそっ」





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


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