経験者は語る
次の日の朝ーー
ーーーーー王の執務室
「ブロッサム侯爵、朝からわしを呼び出してなんの用事だ?」
「あぁ。その件なのですが、お耳に入っていないと言う事ですかな?」
笑顔を絶やさずに圧をかける
「……………………………」
「分かっているなら、とぼけるなよ」
今は臣下として話はしていない
友として、親としての話なのだ
「レオナルド王子がローズマリアにちょっかいかけてるんだろ?」
「あぁ」
「隣国から預かっている客だから強く言うことも出来んのだが、好きになるのは自由だろう?」
「娘にセクハラ紛いの事をするようなスケベな男だぞ。引きこもりにでもなったらどうするんだ!!」
「ソフィアから聞いたんだけどな、本気で婚約を望んでいるらしいぞ!」
「俺は娘には好きになった相手と結婚してほしいと望んでいる」
「時に、お前はアランの事をどう思っているんだ?」
「面白いとは思っている」
「アランと婚約させとけばこんな厄介な事にならないだろう?」
「求婚されてないしな」
「求婚したら断れんだろう?わしは王命を出すつもりはない。ローズマリアの事を好きならアランになんとかさせるよ」
「そうしてくれ」
「えっ?ローズマリアをくれるのか?嘘だろ?本気か?」
「娘がそれを望むのならな」
「娘はやらん!って言うかと思ったぞ!」
ギョッとする
「王妃と同じ事を言うなよ。おれがずっと娘といられるなら嫁にはださん。しかしずっと守れるわけではないしな」
「お前らしくもない」
「まぁな。娘の事は目に入れても痛くないくらいに可愛い。でもな最近のアラン王子が面白くてな」
「昔の自分を思い出したんだろ?」
クックック……笑いを堪える
「………そうかもな」
「今度アランと公爵家の茶会にパートナーとして出席するんだろう?」
「あぁ。まぁ、あれだな、二回も娘を助けてくれた王子様に、感謝の気持ちを込めてのお礼かな?」
ふぅー。と息を吐く
「ほぅ。チャンスをやったのか!」
「俺もそこまで非情ではない」
「……レオナルド王子のことは、まぁ様子を見るか?」
「隣国との争い事は避けたいからな」
「レオナルド王子か……女の好みは遺伝するのか?」
「頭が痛いな……」
「時代は繰り返すってやつか?」
ヒーヒーと笑い出す
「うちの一番下の息子のフランソワがな、娘への執着が酷いんだよ。頭を抱えるくらいだよ」
「セシリアの兄のガブリエル伯爵の事を思い出すな」
「あぁ。セシリアが家を出たがっていた原因でもあるからな」
「あぁ。そんなこともあったな…」
「この前の王妃の茶会でガブリエル伯爵に会ったんだ。娘を見てビックリしていた。その息子もマリーに興味を持ったらしくてな……」
「さすがセシリアの娘だな。傾国と呼ばれるだけあるな……。セシリアの争奪戦ってなんで治ったんだったか?」
「俺と婚約発表したからだよ」
「じゃぁ、ローズマリアも婚約者を設けろ」
「王子の覚悟次第じゃないか?変な男に娘は預けたくないからな……」
「うちの息子の婚期を遅らせる気か?」
「だ・か・ら!覚悟次第だろ?うちは面倒な家にだからな。その覚悟も必要だ!」
「経験者は語るってやつか……」
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