アラン視点2
ブロッサム侯爵家から帰り、顔がにやける。
「アラン殿下何か楽しいことでもございましたか?」
執事が言った。
「………そういう風に見えるのか?」
「えぇ。楽しそうですよ。ユーリウス様との語らいが楽しかったのでしょうか?」
「……多分な」
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本当は分かっている。機嫌が良い理由を。
ローズマリアに会えたからだ!
しかも俺が見舞いにやった髪飾りを付けていた。
「似合っていたな」
ポツリ呟く。
おれは本気で王宮医師を連れて行こうとしていたのだが、薬が良かったのか回復したとの事だ。やっと会えた。
今まではまともに話をさせて貰えなかったし、俺の態度も悪かったと反省した。
池の件もあったから、もう会わせて貰えないとも思っていた。だから態度を変え紳士的な振る舞いをする事にした。
俺が選んで渡したものをローズマリアが付けていた。
ただそれだけの行動が単純に嬉しかった。
ローズマリアは他の令嬢とは全く違う。
王宮に連れてこられる令嬢はごてごてと着飾り、臭い香水と化粧の匂いをぷんぷんと悪臭を巻き散らかしながら俺に媚びてくる。
近くに寄られるだけで吐気がする。
鬱陶しいだけだ!
その点ローズマリアは、シンプルだが可憐な衣装を着て、化粧などしていないのに頬がピンクに染まり可愛い顔をしている。
表情がコロコロと変わるところも可愛いんだよな……。
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初めてローズマリアを見たのは、ブロッサム侯爵夫人が王宮にユーリアスと共に母上に会いにきた時だった。
まるで天使のような容貌に目を奪われたのを覚えている。
ローズマリアに会ったのはその日だけではあったが、忘れられなかった。
もう一度会いたいと思う気持ちはあったのだが、しばらくして侯爵夫人は病気で伏せってしまったと聞いた。
その後亡くなり、ローズマリアが城に来ることはなかった。成長したローズマリアに会いたいと言う気持ちは失わなかった。
ユーリアスに会いに侯爵家に行ったのは、母上が開く茶会の話もあったのだが、婚約者候補探しと言う、イベントが嫌で嫌で仕方がなかった。
ローズマリアは元気なのか?俺の事は覚えているか?聞きたい事はあるのだが、なんとなく恥ずかしくて話題に出せなかった。
ただ成長したローズマリアを見たかったんだ
相変わらず天使の様な容貌、優しい微笑み、あの頃と変わらないんだな……。
素直に思った事が言えない俺は、つい態度が悪くなってしまう。
髪飾りを見たかったのは、もっと近くに居たかっただけなんだけど、池に落ちてしまった。すまない事をしてしまった……。
勿論オレも悪いのだが、そんなに驚くほどか??少し傷付いたよ……。
それからローズマリアは風邪で伏せったと言う理由で、会わせてくれなかった!
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ふと目に付いた髪飾りだったが、ブルースターと言う花が細工しあるものだ。
小さくて可愛らしい花だった。
ブルースターは俺の瞳の色と同じ色……
俺の色を付けてくれると言うだけで胸が高まった。気に入ってくれたんだよな?
俺が近づいてローズマリアがよろけた時に、腕を掴み、抱きしめてしまったが、フワリとした石鹸の香りが心地よかった。このまま抱きしめていられたら良いのに!
なんて柄にもないことを思っていたら、
兄のユーリウスから離されてしまった。
力の入れすぎだろ?痛かったぞ!
もっと話をしたかったのだが、あの後に弟のフランソワーズ?と言ったか?あいつにローズマリアを取られてしまった。
あの家族はローズマリアに対して距離が近いよな、兄妹だろ?
普通は距離感ってもんがあるだろう!
俺は妹を抱きしめるなんてしないぞ!
腹がたったので、ローズマリアの手を取りキスをしてやった!
ローズマリアは目を見開いて驚いていたがその表情がまた面白かった。
フランソワーズがハンカチで彼女の手を拭いた時は俺はバイ菌か?とまた腹がたったが、口付けを落とした手は白くて柔らかかったな。
ローズマリア君は、何色が好き?
好きな食べ物は何?好きな花は?
色々と彼女のことを知りたい。もっと触れていたい。
ユーリウスには興味が湧いた。
なんて言ったが、俺は彼女の事が気になってしょうがないのだ……。
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また距離感。




