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真面目に怠惰な超未来生活  作者: 耶麻 辰
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プロローグ

よろしく

剣と魔法が入り乱れるこの世界で王族のある少年が生まれた。


その少年は、物心ついた時から魔力は莫大で、ありとあらゆる魔法が使えた。

剣術も、教えれば教えるほど上達し、世界的に有名な剣士となった。

勉学においても、一教えれば明日には十理解し応用しており、様々な法則や記録を残した。


つまり、その世界で少年は15歳の時点で、誰もが口をそろえて天才だの神童だのと言う程の存在だった。


だが、


子供のときから怒られることもなく、ちやほやされた少年は、当然捻くれる。


この少年は、怠惰の方向にだ。


少年は、なんの挫折もなくエスカレーターのような人生を面白くするため、魔法、剣術、勉学を頑張った、結果も残したが、なにも満たされなかった。


満たされないなら、頑張る必要がない。


頑張ることが、何にかもが、馬鹿らしい。


こうして、少年は王宮の部屋に引きこもった。


困った父である王は、ある遺跡に連れて行った。


「運命の遺跡」である。

その遺跡は、「何をするために生まれたのか」と悩める人間を「行くべき所に行かせる」という王族のみが知る遺跡だ。


少年は、面倒くさがった。が、これ以上、親を悩ますわけにもいかないし、「行くべき所」といっても、「この世界の中の行くべき所」ということなので、ダルかったら帰ってこよう。

そう考ええていた。


こうして、

少年は、遺跡の中にある魔法陣に立ち「行くべき所」に行く。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


真っ白の空間にいた。

転移している最中なんだろう。


はぁ、「行くべき所」かぁ。

なにもしたくねー

家でゴロゴロしてー

うちの猫と戯れていてー


あの猫、俺が居なくて寂しがってるだろうな。

帰ってきたら即座に足に擦り付いてゴロゴロさせるんだろうな。ニヤニヤ


うちの猫と戯れる妄想をしていると、だんだん意識がぼーっとしてくる。


あぁ、そろそろ着くのかな。

ダルいけど、さっさと終わらせて猫と遊ぼう。


そう思いながら、意識とさよならをした。



風の感触を肌で感じ、目を開けると木々に囲まれていた。


どこだここ?

まぁ、取り敢えず歩くか。


少し歩くとすぐに視界が開けた。


「………へ?」


初セリフがショボい。いや、関係ない。


視界に見えるのは、

黒色の道の上を沢山の人が歩いている。

その向こう側には、何か白、黒、赤、青様々な色の塊が物凄い速さで規則正しく移動している。

挟んで向こう側は背の高い建物が並んでいる。



ドコ、ココ。




「あ」


声がした。目の端に影がみえる。

慌てて振り向くと子供がいた。

小さな女の子だ。

バッチリ目が合う。そして、驚く。

何にかというと、女の子が着ている服にだ。


明らかにレベルの違う染色技術で染色された鮮やかな赤色のワンピース。所々にある複雑な花の刺繍がさらに、ワンピースを目麗しくしている。



ナニ、ソレ



「…………。」少し考える。



見慣れない黒色の道、見慣れない移動する物体、見慣れない建物、見慣れない服、天才であり世界をある程度調べ尽くした俺が何一つ知らない。


取り敢えず、ある一つの質問は浮かんだ。


俺は、立ち尽くしている少女に笑顔ではなしかける。


「お嬢さん、ここはどこか分かる?」

「えっ、と、おうとです。」

「えっ、王都?」


王都テレミア。

俺の故郷だった。



ナニガ、ドウナッタ



やばい、嫌な予感がする。

メンドイ臭いがする。


額に汗を流しながらも、深呼吸して、もう一つ聞かなければならないことを聞く。


すぅはぁすうぅはあぁ

よし。


「お嬢さん、今、国誕歴何年か分かる?」


少女は、「どうしてそんなことを聞くのか」みたいな顔をしながらも答えてくれる。

ありがたい。


「…………今年で、ちょうど1000年です。」


うん。

俺が、産まれたのは200年のとき。



ここ、800年後の超未来の世界だわ。


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