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自己紹介

すみません、タイトル変更しました。

この話巻いて完了させます。そうすると前のタイトルの「日々」の部分、日々ってほどの日数にはならなくなりミスマッチになってしまうので。どうぞご了承下さい。

「みなさん、よくこのセントーレア学院へ。みなさんの学院での生活が少しでもより良いものになるよう、お手伝いさせてくださいね。私はこのクラスの担当になります、オレガノ・オルレアと言います。どうぞよろしくお願いしますね」


 そう言って挨拶したのは、若い綺麗な女の先生でした。


「わあ、優しそうな人で良かったですね、リコリス」


 小声で話かけた僕に、リコリスは小さく答えました。


「いや、あの手のタイプはたぶん腹が黒いぞ」


「はえ?」


 僕にはどう見ても、優しそうに見えるのですが。


 首を傾げてると、話は自己紹介へと流れていきました。


 自己紹介は座ってる順にしていくとのこと。


 どう言ったらいいのか、僕はどきどきしてきました。


 はやや、どうしよう。なんて言ったらいいかな。でも順番的にはリコリスの方が先だから、リコリスの真似をすれば……。


 そうこうしてるうちに、リコリスの順番がきました。


 リコリスは立ち上がると、軽く会釈しました。


「リコリス・バーベナ。家は商家。将来の夢も商人です。よろしく」


 それだけ言って、さっと席に座りました。


 は、どうしよう。参考になりませんでした。


 次は僕の番です。


「は、はじめまして。ウィステリアからきたアニス・スノードロップです。い、今はリコリスの家にお世話になってます。よろしくお願いしますですっ」


 それだけを言うのが精いっぱいで、僕はぺこりと頭を下げると席につきました。


 はわはわ、緊張してろくなこと言えませんでした。


 あう。


 僕が項垂れてる間にも自己紹介は進んでいき、あの綺麗な人のところまできました。


 その人はすっと立ち上がると、とても綺麗なお辞儀をしました。


 綺麗な人は仕種すら綺麗です。


「はじめまして、私、シレネ・マートル、と申します。………………あら、私、今、どこまで、話したかしら……?」


 お名前だけですよ。 


 綺麗な人はシレネというそうです。


 そしてとっても話も動きもスローリーでした。


 シレネは首を傾げたまま着席しました。


 結局わかったのは名前だけです。


 次は、かっこいい人の番でした。


 その人はシレネとは真逆に、すっと立ち上がると、一礼した。


「私はリアトリス・ワームウッド。ワームウッド家は代々騎士の家系であり、私も女の身ながらそれを目指しております。これからの学院生活がより豊かになるよう、皆様方と良い関係を結べれば、と思っておりますので、よろしくお願いいたします」


 お、女の子だったの。


 僕とはまったく逆の意味で、そうは見えない。


 だけど、堂々としてて、やっぱりかっこいい。


「あー、騎士学校は女じゃ入れねーもんな。だから仕方なく貴族対象のこっちに来たのか」


「こっち?」


「ああ。騎士の家は家格が高くねーからな。ここで将来の雇い主も探す腹づもりだろう、きっと。女の身で騎士になるなら、確かに一番の近道だ。護衛とはいえ男にそばに寄られたくねーお嬢様っつーのもけっこーいるだろーしな」


「ふうん、そうかー」


 リコリスといい、リアトリスといい、将来のことをみんな真剣に考えてるんですね。


 うう、なんだか僕ちょっと暗くなってきちゃいました。


 僕、このままで大丈夫なんでしょうか。


 うう、全然駄目な気がしてきました。


「では次の方……」


「はい、私です」


 手をあげ立ち上がったのは、くるくる綺麗に髪を巻いている女の子でした。


「私はステビア・ヘンルーダ。こんなに可愛い私の将来の夢はただ一つ、玉の輿です!」


 シーンっと教室内が静まりかえりました。


 えと、なんかどうもありがとうです。


 僕もなんだか、まだまだ大丈夫な気がしてきました。


次回もお願いいたします。

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