意味が分かるとゾクッとする話:墓地・ザ•ショック!
夏休み。
友人達と肝だめしをする事になった。
肝だめしするチームとおどかすチームに別れ、私は一人、夜の墓地を恐る恐る歩き出した。
「キャー!」
おどかすチームに怖がりな私はさんざんビビらされ、ようやくゴールのお墓の前にたどり着いた。
持っていた花をお墓の前にある献花台に置いて戻ってくる。
これで終わり。
あとは引き返すだけ。
その時だった。
献花台の下からゾンビが現れ、私の足をつかんだ。
「ヤダー‼︎本当にやめてー‼︎」
余りの怖さに私は一目散に逃げだした。
その帰り道、私はおどかしチームの友人に怒った。
「もう!最後のゾンビが足をつかむヤツ、めちゃくちゃ怖かったんだからね!」
だが友人は言った。
「何言ってんの?俺らそんな仕掛けやって無いよ」
どうやら彼らは本当にやってないらしい。
他の肝だめし参加者も誰もそんな仕掛けはされてないと断言した。
私をだまそうという魂胆ではなく、本当にこの体験は私だけだったのだ。
…と言う事は、アレはホンモノのゾンビ⁈
〈解説〉
日本では『土葬』ではなく『火葬』です。
したがって、ゾンビのような怪物は存在しないはずなのです。
ではこの女性の足をつかんだのは…?
夜中に女性が一人、誰もいない場所で、彼女に襲いかかろうとしたのは…。
もしこの女性が怖がりでなかったら…。
一目散に逃げ出さなかったら…。