オリジナルの苦行、頑張ってね・2
【モンスターが現れた!!モンスターは叫び声を上げている!!モンスターは混乱している!!】
戦う
逃げる
アイテム
→呪文
「あーーーっ!!!えみぃの大事なスイーツが無くなってるーーーっ!!!盗られたーーーっ!!!」
耳障りな甲高い叫び声を上げながら、女子生徒が校内からドタバタと正門まで走って来る。
美化委員たちを睨みつけながら、「だれーーーっ!!!えみぃが楽しみにしてたスイーツ食べたのーーーっ!!!」と叫びながら、乱れてるのか失敗したオシャレなのか判別不能なウェーブのかかった茶髪のツインテール頭をブンブンと横に振る。
((((なんか変なヤツ出たー!))))
皆が固まる中、
「こんな所にシュークリームって落ちてたかしら?」
「いや、拾ったシュークリームも、シュークリームに似た変なキノコも、拾って食べちゃダメですよ?」
「拾っても食べないし、キノコは拾わないわよぉ。でも、シュークリームって落ちてるものなのねぇ」
「シュークリーム限定で落ちてる現象って、夢に出てきそうですよね」
叫び続ける『変なヤツ』を無視して、ほんのりメルヘンな想像…というより、徐々に奇妙な妄想の会話を続ける、船木先輩と花さん。
美化委員たちも担当教師も、ドン引きであった……
◇◆◇◆◇◆◇
「…ところで、どちら様か存じませんが、こんな野外にスイーツ?を放置してたんですか?腐って異臭を放つと、ご近所の方々に迷惑なんですけど。それと叫ばないで下さい、うるさいです」
「腐ってないわよ!!ほ、ホーチ?って何?えみぃが毎日見てたから、えみぃのスイーツは『そこ』にあったの!!アンタたちが盗って食べたんでしょーーっ!!元に戻してよーーっ!!」
「…毎日見てるだけで存在し続ける物質…エクトプラズムかな?…いや、それはともかく、一方的に『盗られて食われたから返せ』と言われても、此方としてはあなたが言う『スイーツ』の種類や、何処にあったのか、何も判らないんですよ。詳しく教えてもらえませんか?簡単で具体的に。それから叫ばないで下さい、うるさいです」
《解説しよう!
さっきまでの、のほほんとした雰囲気が一瞬で消え、別人のように対応を始める花さん。
別人格にシフトチェンジした訳ではなく、『塩対応:排除モード「はよ帰れ」』がONになっただけである!》
「何処って『そこ』よ『そこ』!!ぐ?ぐたい?『具』は無いわよ!!『そこ』から出てた草に付いてたんだから!!」
指差す場所を見つめる一同…
「え?『そこ』って植え込みの中?植え込みから出てた草に付いてた?」
「やっとわかったのね!!さぁ返してよ!!えみぃのスイーツ!!」
呆れ果てて うんざりした顔の花さんだったが、小さく溜め息を吐くと、ハッキリと断言した。
「それは『スイーツ』と違う、『毒草』や」
ハナの攻撃!!ハナは呪文を唱えた!!
モンスターにダメージ!!モンスターのMPが減った!!モンスターのSAN値が下がった!!
こうかは ばつぐんだ!!
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