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見つからなければ最強……かもしれない技の1つ(前)

お久しぶりの方も、初めましての方も、お暇な時間に楽しんで頂けると幸いです♪

「マジでどこ行ったんだよアイツ!」

「こんだけ探してるのに、なんで何処にもいねぇんだよ!」

「見つからないってオカシイだろ!? オマエらテキトーに探してんじゃねぇのか!? 」

「「ふざけんなっ!! 」」


(仲違いしてる場合じゃないんだけどな~ タイマー係もギャラリーもいるし『放棄』されないのが有り難いね~)




  ◇◆◇◆◇◆◇




「なんか最近、中庭に放置してる空き缶が増えてるんよね」

「あ~、ベンチ増えたし、昼休みに来るのも増えたんじゃない?」

「ゴミカゴも増えてるよね?」

「うん、3個追加してもらってるよ。それでも放置してるんよね……よし!現場百回!真実は一つ!第一発見者は犯人かも?」

「「なんで最後だけ疑問やねん!」」


相変わらず独特な謎思考の花さんと、「暇だから一緒に行く」イマちゃんとナナコの3人は中庭へ。




  ◆◇◆◇◆◇◆




「オマエ、下手だなー!2個しか入んないじゃん!(笑)」

「ウルセー!オマエだって1個じゃねーか!(笑)」

「オレ、蹴りで入れまーす(笑)」

「「おぉ~~(笑)」」



「……なるほど、あんなことやってるから、平和な中庭が世紀末な風景になるんやね……」

まるでチベットスナギツネのような冷めた目付きで、ゴミカゴに空き缶を投げ入れて騒ぐ男子3人を見る花さん。


「あ、クロキっちゃんがアノ、えーと、あの変な茶色の顔の鳥みたいになってる!」

「イマちゃん、略した『チベスナ』でいいから覚えようよ……顔の鳥ってなんか怖いよ……」


「怖い顔の鳥はハシビロコウかヒクイドリね、どっちも可愛いのに……もし、中庭にヒャッハーなモヒカンが湧いたら『ひのきのぼう』で倒せるかな?」

「「倒すんかい!」」



「お楽しみ中、ちょっといいかな?その大量の空き缶って、ゴミカゴから出したの?」

「……あ?出したらアカンのか?」

「ううん、アカンことないよ。でも遊んだ後は、ゴミカゴに戻してほしいなーって、美化委員会からのお願いです」

「おう、いくらでも戻してやるぜ!(笑)」

「「オレもオレも!(笑)」」

「「「ほらよ!」」」


足元にある空き缶を数個纏めてゴミカゴに投げる男子たち。

投げ入れるというより、撒き散らすように投げたため、耳障りな金属音を立てて跳ね散らばる空き缶……


「ぎゃははっ!ほら、ゴミ拾い手伝ってやったぜ!感謝しろよな!」

「オレらお手伝いしたことないから、下手でゴメンね~?(笑)」

「それにオレらって、手を使うより足のほうが得意だから、お『手』伝いってムリじゃね?」

「「「それなー!(笑)」」」

「へぇ、手より足が得意って言っちゃうんだ」


「……あ"?」

「今なに言いやがった?」

「え?陸上部と野球部とサッカー部なのに、手を使う重要性を知らないんだな~って」

「そんなこと知らねぇよ!誰が言ってんだよ!」

「え、知らないの?陸上はLさん、野球はQさん、サッカーはキングRさん……私でも知ってる超有名選手だけど……本当に知らないんだ……」

「「「………………」」」



男子3人から離れた場所で「さすがの脊髄反射・即レス3倍返し!さぁこの後どうする?ひゃっほい♪」「イマちゃんの小躍りって、いつも同じだよね~」と、コソコソ話してる友人2人に呆れつつ、


 《念の為の目撃証言ヨロシク!》

 《了解!》《ラジャー!》

合図を送る、抜かりの無い花さんである。




  ◇◆◇◆◇◆◇




散らばった空き缶の片付けをイマちゃんとナナコに手伝ってもらっている花さんに、やっと復活した男子3人が「オマエ!オマエみたいな足が遅いヤツがバカにすんなよ!」と叫びだした。


「(今、それ言うの?)ボソッ……はぁ~……そりゃアンタらより遅いけど、それがどうかした?足が早いから飛脚ひきゃくになるの?車やバイクより遅いのに?」

「お、遅いからって訳のわからんこと言うな!」

「そうだ!オレら1人にも勝てないだろ!」

「勝ったと思うなよ!最初から負けてんだよオマエ!」




《花さん心のツッコミ》

え~~?いつの間に勝負事になってるの?面倒クサ~~!『最初から』って、さっき負けて呆然としてたやん!アホやコイツら!アホスリー!(笑)




「運動神経ゼロなら空き缶1つ投げられないだろ?」

「あ、ゴメンゴメン。いきなり叫びだすし、『最初から負けてる』の後、アホらしくて全然聞いてなかったわ。えーーっと、空き缶を投げ入れるの?そのくらいなら大丈夫。取りあえず5個でいいか……声かけた時にアンタらが居たのがこの位置……うん、まぁイケるかな?………よっ!」


  カラーーン!

「「ナイス~」」


「ほいっ!」カーーン!

「「当た~り~」」


「とりゃ!」カラーーン!

「「さ~~ん」」


「やっ!」コーーン!

「はずれたー!」「でも縁に当たってたよ」


「ていっ!」カーーン!

「黒ちゃんの掛け声、全部違うんだね」「4個入った!でも賞品はありません」「ないんかいっ!(笑)」



「「「…………え?」」」



「これで『足の遅いのは最初から負けてる』のは間違ってたって、納得してくれた?」

「……あ……いや……まっ、なっ納得してないっ!」

「あ、足!足で勝ってない!卑怯だぞ!」

「そうだ卑怯だ!オマエの得意なので、オレらが勝ってやる!」



「これが脳筋アホのやり方かー!」と、心の中で受け流し、


「う~~~ん……得意かどうか自分ではよくわからないけど、ほぼ負けたことがないやつ……『かくれんぼ』かな?」


「「「よっしゃーー!余裕で勝てるーー!」」」




  ◇◆◇◆◇◆◇




ナナコ「黒ちゃんが『本気出したら行方不明にされた』って言ってたよね~」

イマちゃん「クロキっちゃんが声出して呼んでるのに、マジでどこにいるのかわからんかったよ」

イ&ナ「「……忍者?」」

花さん「忍者と違うわ!」



次回、リミッターを解除した花さんの本気とは!?

キミは『かくれんぼ』に恐怖する!!

注:ぬいぐるみや人形は使用しません。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 空き缶投げなー。 しっかり中身抜いていないとトンデモナイことになるんよねぇ。(*_*; [気になる点] 空き缶といえば、 桃缶とかの太い空き缶にひも通して、ひも持って歩くの何て言ったっけ?…
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