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エピローグ

 皆さんこんにちは。私は今どこにいるでしょうか。どこにいると聞かれてもわかりませんよね、だってあなたは私ではないのですから。

 さて、私が今どこにいるかというと、巨大なロボットの中にいます。どのくらいの大きさかというと、大体そこらへんに生えているタワーマンションと同じくらいです。どうやら「人間」という知的生命体が建てた建造物らしいのですが・・・・・え!?「お前と同じ種族が建てた建物だろう」ですって!?冗談はよしてください。私たちは侵略者であってもこの星の原住民ではないのですよ。


 僕の名前はトーマス=ジャマリオ、みんなからはマリオって呼ばれている。みんなは知らないと思うけど、世界は今大変なことになっているんだ。簡単に表すとするならば「人類は滅亡しかかっている」って言えばわかりやすいんだけど・・・・よくわからないよね。(笑)


時をさかのぼること50年ほど前

この年はこの100年間で災厄の年だった。世界では疫病が蔓延し経済は停滞。各国は自国の産業を守るためにあらゆる手段を駆使した結果、第3次世界大戦一歩手前という災厄の状況に陥っていた。


 そんな中、デトニカ共和国に突如として現れたのは、不気味な姿をした生物だった。その形こそ人間に近いものだが、6つある目や異様に細い腕や足を見れば人間ではないことは明らかだった。その当時の共和国首相であるコルニクス=テレッサは、表向きは疫病の蔓延による緊急事態宣言を発令、国民を移動を制限し情報統制をして混乱を避けるとともに、その生物と交渉を始めた。これは彼らと当時の首相らとの会話である。


未確認生物:「本日はこうしてお時間をいただきありがとうございます。さて、早速ですが我々とこうして会っていただけるということは、我々との交渉に応じていただけるということでよろしいですね?」


テレッサ:「ああ、そしてまず初めに伝えておきたいのだが、我々は君たちと敵対するつもりはないということだ。そして、私はこの地球の代表ではないということだ。」


未確認生物:「ええ、もちろんそれはわかっております。では早速ですが、私たちはあるお願いをしにまいりました。単刀直入に申し上げますと我が国に貴国の土地を分けていただきたいのです。」


テレッサ:「土地?ああ、土地なら腐るほどある、守るのに困るほね。勿論それを分けてやることは可能だ。が、しかし、いったい何に使うのだ、説明してくれ。」


未確認生物:「では、順を追ってご説明いたします。そもそも今回この星を訪問した目的は2つあるのです。まず1つ目はこの星と貿易をするため、そして2つ目がこの星に宇宙港を作るためです。1つ目の貿易は・・・・説明する必要はないですね。さて、肝心の2つ目ですが、これには2つの理由があります。まず1つ目にこの星の資源が豊富である点です。鉄やレアメタルはもちろんのこと、食料の調達までできる星は中々見つからないのですよ。そして2つ目の理由ですが、あなたたちがいることです。」


テレッサ:「は、私たち!?私たちがいるからって何になるんだ」


首相補佐官:「多分私たちがある程度の施設を整備しているからじゃないですか?例えば、何の開拓もされていない原始的な惑星があるとします。そうすると彼らは1からその星を開拓しなければならない。そうすると、必然的に彼らは莫大な物資と労働力を投入して開拓しなければいけません。コストがかかることはもちろんのこと、期待した物資を得られない可能性だってあるわけです。そう考えると、彼らの手を煩わせることもなく一定水準の物資を補給できるこの星は、願ってもない好条件てことになりませんか。」


テレッサ:「う~ん、分かったような分からないような・・・・。」


首相補佐:「要するに、中身のわかる福袋を買うようなものってことです。中身の見えない福袋を買うのは少なからずリスクがあるでしょ。そこを私たちが福袋を開けて中身を確認し、そのうちの良いものを彼らに売るってことですよ。」


テレッサ:「なるほど、しかしそれでは私たちには何もメリットがないじゃないか。」


未確認生物:「おっしゃる通りです。そこで、この契約が成立した暁には私たちは技術提供を行いたいと考えておるのです。具体的には、我々と貴国で合同会社を設立します。我々は、そこから主に宇宙産業の中核である宇宙船の技術提供を行おうという計画です。」


テレッサ:「そこまでややこしくするってことは、要するにこのことは極秘にしろってことかい」


未確認生物:「はい、我々としては今すぐに緊急事態宣言を解除してもらいたいところですが、それでは我々の存在が認知されてしまいます。」


首相補佐:「まさかとは思いますが・・今はやっている疫病の騒ぎって・・・・。」


未確認生物:「いえ、それは杞憂というものです。では、これから具体的な打ち合わせと行きましょう。」




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