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偽りだった学園生活ですが・・・自覚はあります

昨日のお詫びに二話分を投稿しました、これで許してください。


これからもよろしくお願いいたします。

そうして五頭目に出てきたのは俺にいろいろと優しくしてくれていた定食屋のおっさんである上杉勝虎だった。もう実力から考えてそうだろうと思いつつも当たってほしくはなかった。だが、現実は俺の期待とは逆にそうであった。



「久しぶりだな、小僧・・・わしはほかの者よりもお前の将来のために言うぞ。素直に力をわしに譲ってくれないか。そうすれば不自由ない生活を保障してやろう、恋愛とかほかのこともかなえるようにしてやるから素直に諦めてはどうかな。本当の名将は引き際を心得ている者ことだ。小僧も分かるだろう勝てないことぐらいは」



それはその通りだ、俺の実力に残っている体力を考えると素直に降伏して相手の要求をのめば楽しい生活なのかはわからないが少なからず不自由もない生活なのは間違いないだろうが俺はそんなことで己の意思を曲げたくないと強く思っていた。これを見たのか六頭目も姿を現した。



「本当に諦めが悪いお方なのじゃ、余もびっくりしたぐらいじゃ。でもそこがまた良いところじゃからな、でも今度ばかりはもうどうすることもできないのじゃ、素直に諦めたらどうじゃ。余が死ぬまで可愛がってあげるのじゃ」



・・・桜狐、そうか。本当のお前は当の昔にこの八岐大蛇に飲まれていたのか。俺はそれに気づけなかったことに悔しくてしょうがない。本当のお前の仇を討つ機会を失ってしまったことを許してほしい。こんな愚かな邪神をあの世から笑ってくれと思いながら余りにも悔しくて泣きだしていた。



「おやおや、将希。こんな程度で泣いていると次の二人を見たらもっとやばいかもしれないぞ」



雅也は挑発的な言葉をしながら次の人物を紹介していった。その人物を見た瞬間、信じられないお前がそんな、そんなと思いながら見ていた。それはそれは



「まったく、昔から見ているけどもうお前は泣きそうだな。本当に強がりで本当は一人でいることが怖いくせに、でも安心しろ力を渡してくれたら少なくても自分は今まで通りに接してあげるぜ・・・将希」



とよっち・・・お前までお前で、俺を裏切っていたのか。俺の思いを何とも思わず踏みにじっていたのか。すべては俺から力を完全に奪うためにすべて演技だったのかと俺は悲しみを超えて怒りを出していた。許せない、許せないと怒りを出していたら最後の一人が姿が見えた。



「将希、みんな考え方は違うけどあなたを生かしたいと思いはみんな偽りはないわ。それに私はあなたのことが好きなことも偽りない。だから今後は私があなたを守ってあげるから嫌なことをすべて引き受けてあげるから、だからその力を捨てて私と一緒に楽しい生活を始めましょう・・・ねえ、将希」




そう、最後に出てきたのはほかでもない桃花だった。そうして出てきた後には周りの者たちは完全に消えていた。おそらくこの八人に吸収されていたのであろう。だからすべて操り人形だったというわけだ。




ほかの者たちも俺まで最初から最後までただの操り人形として動いていただけであった。入学の時から今までの学園生活、すべてこの八岐大蛇が考えた幻で俺はその幻を本当だと思い込んでいただけだった。何もかも偽りで本当のことなど何一つないと思っていた時に



「まあ、いきなり返答は難しいと思いますのでこれから公開処刑を行いと思います。処刑をするのはこの二人、我々を殺す寸前まで追い込んだ、須佐之男命とクシダナヒメでございます」



雅也はとても楽しそうな声を出しながら説明をしていた、ほかの者たちもその二人に対して非常に恨みを持っていたので歓迎の声が上がっていた。俺はその光景を見てただ茫然としているだけだった。



「お前ら、俺様を殺すのは分かるがどうして女であるクシダナヒメまで死なないといけないのだ。俺様を煮るなり焼くなり好きにはしては良いがどうしてだ」



それを聞くとそこにいるオロチの一部たちはみんな不気味な笑みをしながら須佐之男命に対して答えてあげるのだった。




「そんなことは言わなくても理解をしてくださいよ、あなたがそれが何よりも嫌なことだからですから。最愛の妻が目の前で殺されるという苦痛はどれだけ痛いのでしょうか。是非とも終わった後に教えてくださいね。今後の参考にしてみますから」



そう言うと動けない須佐之男命は必死にもがいて妻であるクシダナヒメを救おうとしていたが取り押さえられて動けずにゆっくりとクシダナヒメを殺すための武器が近づきそして雅也は笑いながら持っていた武器をクシダナヒメに対して振り下ろした。



覚悟を決めたクシダナヒメは目を閉じてその瞬間を待っていた。須佐之男命は必死に妻の名前を叫んでいた。完全にオロチの思う通りだと思っていた。しかし、クシダナヒメにその攻撃が届くことはなかった。



クシダナヒメを守るために我が身を盾の様にして攻撃をその体で受け止めた将希の姿があった。斬られた場所からは大量に血が流れたがそれをお構いなくすぐに反撃をして周りにいた者たちを後退させた。



その瞬間に将希はクシダナヒメと須佐之男命を動けるようにさせたのであった、将希は今の攻撃を受けてなお激し攻撃もしたせいで満身創痍の状態になっていたがそれでも戦う意思は消えてなかった。



「師匠、先生。俺のせいで世界がこんな状態になって謝っても許してくれないのは分かっていますがそれでも言わせてください。本当にごめんなさい、せめて二人だけでも必ず救って見せますから安心してください」



「何を言っている将希、お前はもう戦えれる体でないのだ。ここは俺様に任して二人で逃げろ。後で追いかけるから」



「無理よ、あなた。あなたもかなりの深手を負っているのにどうやって戦うというのよ」



クシダナヒメは必死に夫の行動を止めようとしていたが須佐之男命はそれでもここで誰かが犠牲になっても時間を稼がなければならないと感じてその役目は己だと思い覚悟を決めて構えていると三人の前の前に幽霊らしきものが現れたのである。それを見るとすぐに雅也が



「ま、まさか。お義父さん、くそ。もう気づかれたか、でも世界中の魂を吸収した私たちに勝てると思っているのですか。素直に冥界に帰った方がよろしいのではないでしょうか」



だがそのセリフを雅也は次の瞬間に幽霊に一瞬で吹き飛ばされた、そうそれは間違いなく前世の俺の宿敵である松永紅龍であった。その紅龍が俺に対して直接脳に飛ばすように言葉が届いた。



(将希、ここはこの紅龍が足止めをする。だからお前たちは一度この場から逃げろ、時間は余裕で稼ぐし数体ぐらいは倒しておいてあげるから)



無理だ、幽霊状態では本来の実力の十分の一しか出せない上に戦いすぎれば二度と転生などできなくなってしまう。それはだめだと思っていたら松永紅龍が



(ならば言葉を変えさせていただく、今までさんざん迷惑をかけた罰としてこの願いを叶えろ。それぐらいはできるだろう、それに雅也に関しては義理の父親だ。育てた親としての責任もあるからな、別に良いだろう・・・我が宿敵)



お前は本当にひどいやつだ、俺もお前に対して酷いことをしていたがお前も涙が出るほどひどいことをしてくるのではないか。けれど先に仕掛けてのは俺だから俺は友でもあり、宿敵でもあったそして返しきれないほどの恩をくれた者の最後の願いを聞くために俺は師匠と先生と一緒に逃げ出したのだった。



それを見ていたほかの者たちも俺たちを追撃しようとしてきたがここで紅龍が立ちふさがり笑顔で追ってきている八人に対して言葉をかけたのであった。



「すまないな、このおじさんの相手をしてくれないか。最近、弱い者たちばかりで退屈していたのでな。良い手合わせでもなると思って、構わないか。無論、嫌ならばこの先から通す気はないけどな」



「爺さん、死んだ後も戦いなんてよほど戦いが好きなのであろうから喜んで相手になってあげるよ。でも生きているとかは何も保証はしないけど」



そう言いながら八人は松永紅龍を囲んで一気に勝負を決めようとしていたがそれを見ていた松永紅龍は笑いながら八人に対して



「この数で勝った気でいるとはずいぶんと舐められたものだな。少し力をつけて天狗となっているのかな、ならば教えてあげようではないか。世の中にはとんでもない化け物がいるということを」



そのセリフを聞いた八人は隙も与えないように八人同時に攻撃を始めたがそれを見ながら紅龍は笑いながらこう答えるのだった。



「ようこそ、わしの懲罰獄へ、歓迎をしてやるぞ若造どもーーお代金は命となりますから覚悟しておけ」



そうして松永紅龍とオロチの戦いが始まった、戦いはオロチが勝つことになるのだがこの一戦で八頭のうち、七頭も失うという大失態を起こし将希たちの追撃をやめざる負えなくなったのである。

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