将希、学園に戻ってきましたが・・・違和感はないです
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将希と豊喜はそんな会話をしている時であった、急にアフラ・マズダーの死体が消えてそれが白い霧みたいになって桃花と雲花のもとに入るように消えてしまった光景を見て
「なあ、とよっち。これって正直に言うけどかなりやばい展開じゃないかな。この後、絶対に桃花と隣にいるエルフと第二ランドが始まるよね。絶対にまずい展開だよね、どうするかは決まっている」
「自分も同じことを考えていた、間違いなく危ない展開だろう。だから言わせてもらうけど今はとりあえず最後の策しかない。後で安全な場所でそれを対応する作戦でも考えたほうが良い」
二人はそんな策があるのかと思いながら聞いていると将希はまずは己の式神、蒼雷を呼び取り戻したのちに二人は起き上がろうとしている桃花と雲花を背にして一気に走り始めた。
「「逃げるだよーー」」
それは策でも何でもないじゃろと思いながら桜狐は聞いていたがもちろん二人とも桜狐の存在がいることに気が付いており将希は逃げながら桜狐を姫様抱っこして一気に森の中を走り始めた。
「こらー、将希に豊喜よそれは作戦で何でもないのじゃ。ただ逃げているだけじゃろうが」
それを聞いた将希と豊喜は二人とも全く分かっていないと顔に書いていた。そうして将希が
「桜狐、長年生きているならばわかるだろ三十六計逃げるに如かずという言葉をな。今こそそんな状況だということだ」
「それとも何ですか、桜狐さんにはこのような状況を打開する作戦でもあるというのですか。ありましたら是非とも教えてください、本気でお願いします」
確かに今はそんな作戦など思いつかない以上は逃げていることが一番の得策かもしれないと考えていると背後から不気味な笑みを出しながらこちらに向かってきている桃花と雲花の姿を視界にとらえて桜狐は泣きながら
「お願いするのじゃ、速く走ってたもれ。後ろからものすごい怖い笑みを浮かべながら向かってきている二人が見えたのじゃ」
マジですかと二人は更に足を速めて逃げ始めた。追いつかれたら何が待ち構えているかはこの場にいる三人とも理解しているので必死に走っていた。そうしてついに森が終わり開けた場所に出た瞬間、将希は式神を召喚するのだった。
「蒼雷、久しぶりだけど頼んでも良いか。このまま空を飛んで逃げてくれ」
そう言いながら呼び出された蒼雷は素直に将希の言うことを聞いてそのまま蒼雷に乗ってその場から逃げ出することに成功するのであった。そうして助かったので蒼雷に乗りながら三人で今後のことを話し合っていた。
「それで今後はどうするという話だけどここは一度、学園に戻って学園長たちにも相談してみないか。事情を話せばわかってくれると信じているからさ」
もちろん危険な可能性もなくはないが今までのことを三人とも隠さずに教えあった結果、学園に戻って助けとかをしてもらったほうが良いと結果になり将希もそうだなと言って学園に向かって飛びだしていた。
そうして行くうちに将希が桜狐に対して手紙らしきものを渡してきたのである、聞いてみると別に特に気にしなくても良いけど一応にねと言って返すのみであった。
だが、これを見ていた桜狐は何かまた隠しているのかと思いながらも手紙の内容はまだ確認するには早いだろうと思い内容は見ないでそのままにした。
しばらくして学園の近くに到着して式神を元に戻してそうしたら桜狐に対して式神を預かっていてほしいと言われたので桜狐は素直に預かることにした。もしかして最悪な状況を想定してそうしているのかと感じられた桜狐であった。
将希と豊喜はそれからここから先は二人で行くから桜狐はそこで待っていてほしいと言って学園に向かって歩き出していた。
「それにしても久しぶりにこんな感じで歩けているな。やはり学園と言う物は良いところだよな、いろんなことを学べるし仲が良い人と一緒に暮らしていけるところだし」
「そうだな、少なからず嫌な場所ではないよね。それと先ほどの問題は解決になるための作戦を閃きそうで将希にも報告できそうで良かったと思っていながら作戦をまとめている」
それを聞いた将希はやはり親友は凄いよな、こんな状況でももう対抗する作戦を思いつくのであるから俺には到底できないことだよと思いながら歩き出しておりそうしてついに学園に到着した。
「久しぶりで少し緊張するな、学園長や師匠たちは怒っていないだろうか。心配だよ、とよっち」
「大丈夫だよ、お前の性格はもうみんな知っているのだからさ。最悪な状況になれば自分も何とかするからさ」
本当に良い親友に巡り合えたと感謝していた、前世も合わせてもこのような人物に巡り合うことなど滅諦にない。そうだよな、俺には好かれている人がいる以上は信じてこの道を歩みたい。俺は親友の言葉に勇気を貰い門を開けて中に入っていくのであった。
すると外で待っていた先生が学園長が学園長室でお待ちしておりますから向かってくださいと言われたので二人とも素直に従って向かった。最初はここまで親切にしてくれるのかと疑問を抱いたがきっと親友が根回しでもしてくれたのであろうと思い深くは聞くことはしなかった。
こんな場所でそんなことを聞いたら失礼だからなと思いながら学園の中を見ながら歩いて思い出していた。
「もう、俺のせいで壊してしまった建物が直っているのか。流石、神様を育てる学園だけはあるな・・・余計に学園長に会うのが怖いよ」
それを聞いた豊喜は笑いながらそんなことを考えているのかと言われながら笑われていたがこれはこれで素直に気持ちが落ち着くから嬉しいことであるがなと思いながらついに俺ととよっちは学園長が待っている部屋まで着いたのであった。
俺は静かに扉に向かってノックすると中からどうぞと声が聞こえたのでゆっくりと開けて中に入るとそこには学園長である天照大御神、師匠である、須佐之男命、そして二人を陰から支えているツクヨミの三人が座って待っていた。
俺はこんな緊張するのは会社の採用面接以来だよと思いながら静かに入り俺は三柱に対して
「天照大御神様、ツクヨミ様、須佐之男命様、久しぶりでございます。いろいろと言うべきことはあると思いますが今は挨拶だけをさせていただきます」
それを聞いて天照大御神はそれでは座ってくださいと言ってきたので俺は素直に椅子に座って話し合いを始めたのであった。まずはいろんな事情があったとはいえ迷惑をかけてしまったことに対する謝罪とほかにもいろいろと話した。
「別にここまで反省しているならば良いじゃないか、姉貴。こいつだっていろんな考えのもとに行動してそうして反省して戻ってきたんだ。俺様はもうそこまで怒ってないぜ、だが気になっていることがあるのだ。お前が指揮しているだろう悪魔たちが止まらないのはなぜだ」
師匠はこんな俺でも許してもいいではないかと言われたときには嬉しくて泣くそうになっていたが俺はまずは師匠の疑問に答えるべく涙をこらえてそのわけを話し始めた。
「須佐之男命様・・・いや師匠と言わせてください。それは俺は確かにアーリマンの生まれ変わりなのですが、完全ではないのです。古代に存在していたアーリマンの魂は半分以上は当の昔に無くなっており残って魂の欠片がまた二つに分かれてしまったのです。そして二つに分かれた魂の一つが俺となったのです。この魂で言うことを聞くのは妖怪たちのみで悪魔たちはとても制御が聞きません」
それを聞いた天照大御神はならばどうして悪魔たちは活発に動きを始めたのかしらと言われたので俺は仮説であるが話をした。
「天照大御神様、あくまで仮説の話ですがおそらく俺が復活したことで悪魔たちはその勢いに乗って行動を始めたと思います。要は火事場泥棒ということで俺の指揮下にありません。そちらの方はおそらくもう一つの魂が持っていると考えますが今のところその魂がある場所はわかりません」
俺は天照大御神たちにそんな説明をしながら今までのことを話した、この魂の記憶がある部分だけでも教えて今までのことを隠さずに話した。それは三柱に信用してもらいたい気持ちと豊喜の期待を裏切りたくないと思いが将希にそのような行動をさせていたのであった。
だが、将希に危機が迫っていることに本人は気づいておらずただ危険が迫ってきていた。